外務省・新着情報

令和5年7月4日

 6月25日から7月3日まで、秋本真利外務大臣政務官はメキシコ合衆国、コロンビア共和国、ボリビア多民族国訪問を訪問しました。概要は以下のとおりです。

1 メキシコ合衆国への訪問(6月25日~27日)

(1)第13回日メキシコEPAに基づくビジネス環境整備委員会

ビジネス環境整備委員会で発言する秋本政務官の様子 ビジネス環境整備委員会
ビジネス環境整備委員会出席者との集合写真
ビジネス環境整備委員会の会場の様子 ビジネス環境整備委員会

 6月27日、秋本政務官は、日・メキシコ経済連携協定(EPA)に基づき設置された第13回ビジネス環境整備委員会に出席し、エンシナス・メキシコ経済省通商担当次官(Dr. Alejandro Encinas Nájera, Undersecretary for Foreign Trade, Secretariat of Economy of the United Mexican States)と共に共同議長を務めました。

 本会合には、日本側から、関係省庁・機関、メキシコ日本商工会議所の関係者等が出席し、メキシコ側からも関係省庁・機関及び企業関係者等が出席した上で、両国の関心事項である、物流インフラ、治安、エネルギー、税務・通関、基準認証、労務、観光、食品・農業、税関、衛生植物検疫措置、裾野産業、民間諮問会議、貿易と投資の促進等、企業が抱えるビジネス環境に係る課題や問題意識について議論・意見交換を行いました。

 秋本政務官からは、2005年の日メキシコEPA発効以降、飛躍的発展を遂げた日墨経済関係の重要性を強調し、中長期的視点から投資の法的安定性が重要である点を指摘した上で、ビジネス環境整備に向けた、経済省による引き続きの協力を要請しました。エンシナス次官からは、日墨経済関係の一層の進展を期待しつつ、メキシコ政府の進める改革の取組等について説明があるとともに、メキシコの経済発展にも貢献する日系企業に係るビジネス環境改善に引き続き取り組んでいきたい旨の発言がありました。出席した関係省庁、企業関係者からも各議題について、積極的なやりとりがありました。

(2)エンシナス経済省通商担当次官との会談

エンシナス経済省通商担当次官と記念撮影をする秋本政務官 エンシナス経済省通商担当次官との会談
エンシナス経済省通商担当次官との会談

 27日、秋本政務官は、上記第13回ビジネス環境整備員会の機会を捉え、エンシナス経済省通商担当次官と会談し、二国間経済関係等について意見交換を行いました。
 会談においては、秋本政務官より、近年飛躍的に拡大している日メキシコ両国の経済関係強化の成果を強調し、今後の更なる連携強化の方策やエネルギー分野における法的安定性の確保の重要性等についての率直な意見交換を行いました。
 また、CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)について意見交換を行い、協定のハイスタンダードを維持していくべく緊密に連携していくことを確認しました。

(3)モレノ筆頭外務次官との会談

モレノ筆頭外務次官と記念撮影をする秋本政務官 モレノ筆頭外務次官との会談
モレノ筆頭外務次官との会談

 27日、秋本政務官は、カルメン・モレノ筆頭外務次官(Lic. Carmen Moreno, Undersecretary of Foreign Affairs of the United Mexican States)と会談しました。

 秋本政務官から、外交関係樹立135周年を迎える日本とメキシコの幅広い分野での交流進展を強く実感した旨述べるとともに、バルセナ新外相の下でも、政治・経済関係の強化、貿易・投資の促進、議員交流や観光促進による市民の交流等、あらゆる機会を捉えて交流を活性化させたい旨述べました。これに対し、モレノ筆頭外務次官から、秋本政務官の訪問を歓迎し、両国の政治・経済・文化等様々な分野での協力を更に活性化していきたい旨述べ、両者は、今後とも連携していくことを確認しました。

(4)日系人・元留学生等との懇談

日墨会館にて献花をし、手を合わせる秋本政務官の様子 日墨会館における献花
日墨協会関係者との意見交換 日墨協会関係者と記念撮影をする秋本政務官

 27日、秋本政務官は、現地日系団体である日墨協会を訪問し、日墨協会関係者との間で、今後の政府と日系社会との連携の方策等につき意見交換を行いました。また、元留学生等の若手親日家との懇談も実施しました。

(5)その他

サンティジャーナ代表との会談
C5i視察を視察する秋本政務官の様子 C5i視察

 25日から26日まで、秋本政務官は、ケレタロ州及びグアナファト州を訪問し、サンティジャーナ・グアナファト・プエルトインテリオール(GPI)代表及びグアナファト州政府関係者との会談を行いました。また、現地に進出する日系企業関係者との意見交換を実施したほか、日系企業の工場やグアナファト州緊急管制センター(C5i)の視察等を実施しました。

2 コロンビア共和国への訪問(6月28日)

(1)コイ筆頭外務次官との会談

正面を向き、握手を交わす、秋本政務官とコイ筆頭外務次官の様子 コイ筆頭外務次官との会談写真提供:コロンビア外務省(フェリペ・カスターニョ)
テーブルにつき、会談を行う、秋本政務官とコイ筆頭外務次官の様子 コイ筆頭外務次官との会談

 6月28日、秋本政務官は、フランシスコ・ホセ・コイ・グラナドス筆頭外務次官(H.E. Mr. Francisco José Coy Granados, Vice-Minister of Foreign Affairs of the Republic of Colombia)と会談しました。
 秋本政務官から、今回、コロンビアのペトロ政権発足以降、政府ハイレベルの往来として初の訪問が実現でき光栄である旨述べました。その上で、秋本政務官とコイ次官は、両国が自由、民主主義、人権、法の支配等の価値や原則を共有する重要なパートナーであり、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向け引き続き連携していくことを確認しました。
 また、両者は、貿易・投資、開発、気候変動等の分野における二国間協力の更なる強化を確認するとともに、秋本政務官から日本としてコロンビアの和平の定着と進展に向けて引き続き協力する考えを述べたのに対し、コイ次官から日本の協力に対する謝意が述べられました。また、ベネズエラやアジア等の地域情勢及び国際場裡における諸課題についても意見交換し、緊密に連携していくことで一致しました。

(2)日系企業関係者との懇談

 同日、秋本政務官は、現地の日系企業関係者と懇談を行いました。企業関係者から、それぞれの企業のコロンビアにおける事業の状況やコロンビアの政治・経済情勢、ビジネスを進める上での課題について説明があり、これを受けて秋本政務官と企業関係者との間で、今後のビジネスの見通しや日本政府としての支援について活発な意見交換が行われました。

(3)その他

口唇口蓋裂治療センターを視察する、秋本政務官の様子 口唇口蓋裂治療センター視察
口唇口蓋裂治療センターで関係者から説明を受ける、秋本政務官の様子 口唇口蓋裂治療センター視察
ロスアンデス大学日本センターを背景にした、秋本政務官と関係者による集合写真 ロスアンデス大学日本センター視察
ロスアンデス大学日本センターで関係者から説明を受ける、秋本政務官の様子 ロスアンデス大学日本センター視察
日本現代美術展における、秋本政務官と関係者による集合写真 竹久野生氏の日本現代美術展

 同日、秋本政務官は、日本政府による支援によって医療機材整備が行われたボゴタ市内の口唇口蓋裂治療センターを視察し、機材が活用されている様子を確認するとともに、コロンビアにおける口唇口蓋裂治療の状況について同センター関係者と意見交換を行いました。同センター関係者からは日本政府による支援に改めて謝意が表されました。
 また、秋本政務官は日本政府からの資金援助と日系企業からの運営費の支援を受けて2018年に日コロンビア外交関係樹立110周年及び大学創立70周年を記念して設立されたロスアンデス大学日本センターを視察し、同センターにおける日本語教育や日本についての情報発信の状況等について同センター関係者等と意見交換を行いました。
 さらに、秋本政務官は、在外公館文化事業として実施している竹久野生氏の日本現代美術展を視察し、竹久氏や本展示が行われているサンタクララ美術館の館長との間で、コロンビアの伝統と日本の美意識を表した竹久氏の作品について意見交換を行いました。

3 ボリビア多民族国への訪問(6月29日~7月1日)

(1)チョケワンカ副大統領表敬

チョケワンカ副大統領表敬

 6月29日、秋本政務官は、ダビッド・チョケワンカ・セスペデス副大統領(H.E. Mr. David Choquehuanca Céspedes, Vice President of the Plurinational State of Bolivia)を表敬しました。
 秋本政務官から、明年2024年は外交関係樹立110周年、また、日本人のボリビア移住125周年を迎えることから、これを機に両国関係を更に発展させたい旨述べました。その上で、秋本政務官とチョケワンカ副大統領は、両国間のハイレベルを含む往来の再活性化及び二国間関係の一層の強化に向けた取組を行っていくことを確認しました。
 また、チョケワンカ副大統領から、長年にわたる日本のボリビアに対する開発協力に対する謝意が示され、両者は、今後も経済、開発協力、日系社会との連携推進等、さまざまな分野で引き続き緊密に連携していくことで一致しました。

(2)マイタ外務大臣表敬

マイタ外務大臣と握手を交わす秋本政務官 マイタ外務大臣表敬
会談を行う秋本政務官とマイタ外務大臣の様子 マイタ外務大臣表敬

 同日、秋本政務官は、ロヘリオ・マイタ・マイタ外務大臣(H.E. Mr. Rogelio Mayta Mayta, Minister of Foreign Affairs of the Plurinational State of Bolivia)を表敬しました。
 秋本政務官から、両国は長年にわたる伝統的な友好・協力関係を有する重要なパートナーであり、両国関係を更に発展させていきたい旨述べるとともに、日本は、ボリビア政府と多方面にわたり引き続き関係強化に努めていきたい旨述べました。
 これに対し、マイタ大臣から、秋本政務官の訪問を歓迎するとともに、今後も日本との関係を重視していく旨述べました。また、マイタ大臣から、日系人が経済及び農業分野でボリビアにおいて多大な貢献を行ってきた旨述べました。
 さらに、両者は、日・ボリビア税関相互支援協定及び無償資金協力「経済社会開発計画」の署名が同日行われることを歓迎しました。

(3)ママニ外務次官との会談

ママニ外務次官と握手を交わす秋本政務官 ママニ外務次官との会談
会談を行う秋本政務官とママニ外務次官の様子 ママニ外務次官との会談

 同日、秋本政務官は、エルウィン・フレディ・ママニ・マチャカ外務次官(Mr. Erwin Freddy Mamani Machaca, Vice Minister of Foreign Affairs of the Plurinational State of Bolivia)と会談しました。

 秋本政務官から、今回初めてボリビアを訪問し本会談を実施できることは大変うれしく、ボリビア側の歓迎に感謝する旨述べると共に、両国の友好・協力関係を更に発展させたい旨述べました。その上で、秋本政務官とママニ次官との間で、両国間のハイレベルを含む往来を再活性化させ、経済関係の強化及び日系社会との連携推進を含めた、日ボリビア関係のより一層の強化に向けた取組を行っていくことを確認しました。
 また、ママニ外務次官から、同日に署名が行われた無償資金協力「経済社会開発計画」による支援に対する謝意を述べるとともに、今後も開発協力を含むさまざまな分野において緊密に連携していくことを確認しました。

(4)ラパス日本人会関係者及びサンタクルス県所在の日系団体代表者との意見交換・懇談

日系団体代表者との意見交換の様子 日系団体代表者との意見交換

 6月29日、秋本政務官は、ラパス日本人会関係者と懇談を行いました。日本人会関係者から、日系人のビジネス・事業の状況や日系社会が抱える課題、特に次世代への日本語の継承及び普及に関する課題について説明があり、これを受けて秋本政務官と日本人会関係者との間で、課題解決に向けた取組や日本政府としての取組のあり方等について活発な意見交換が行われました。

 また、6月30日、秋本政務官は、サンタクルスにおいて、サンタクルス県所在の各日系団体代表者と意見交換・懇談を行いました。日系団体代表者から、日系社会の現状及び課題、各団体の活動状況等について説明があり、秋本政務官から、日本政府として、本年1月に外務省に中南米日系社会連携推進室を設置するなど日本と中南米地域の日系社会との連携を更に推進していく考えである旨述ました。その上で、参加者との間で今後の連携強化につながる取組等について活発な意見交換が行われました。

(5)日・ボリビア税関相互支援協定及び無償資金協力署名式

日・ボリビア税関相互支援協定及び無償資金協力署名式での記念撮影の様子 日・ボリビア税関相互支援協定及び無償資金協力署名式
署名式でスピーチを行う秋本政務官の様子 日・ボリビア税関相互支援協定及び無償資金協力署名式

 6月29日、秋本政務官は、カリナ・リリアナ・セルード・ミランダ・ボリビア多民族国税関庁長官(Ms. Karina Liliana Serrudo Miranda, Executive President of the National Customs, Plurinational State of Bolivia)との間で、日・ボリビア税関相互支援協定(税関に係る事項における協力及び相互支援に関する日本国政府とボリビア多民族国政府との間の協定)に署名し、同協定は同日に発効しました。署名式において秋本政務官から、今後、本協定も活用されることで、日本・ボリビア間の経済関係がますます拡大し、二国間の経済関係が一層強化することを期待する旨述べました。

 また、同日、秋本政務官立会いの下、ボリビアに対する無償資金協力「経済社会開発計画」(医療関連機材の供与、供与額3億円)に関する書簡の交換が行われました。署名式において秋本政務官から、本件支援を通じてボリビアの保健サービスが強化されることを期待する旨述べました。また、署名式にはカストロ保健大臣(H.E. Ms. María Renée Castro)も出席し、署名式後の懇談において同大臣から、今回供与される機材により一層多くのボリビア人の命が救われることが期待されるとして、謝意が述べられました。

(参考)
 日・ボリビア税関相互支援協定の署名・発効
 ボリビア多民族国に対する無償資金協力「経済社会開発計画」(医療関連機材供与)に関する書簡の交換

(6)その他

サンタクルス総合病院「日本病院」視察
サンタクルス中央日本人会日本ボリビア交流会館及び日系診療所視察

 6月30日、秋本政務官は、日本政府による無償資金協力によって建設されたサンタクルス総合病院「日本病院」を訪問し、同病院が地域のボリビア人にとって欠かせない病院として活用されている現状を確認するとともに、病院の状況や課題、新型コロナウイルスに対する治療体制等について医院長及び病院スタッフから説明を受け、意見交換を行いました。同病院関係者からは日本政府による支援に改めて謝意が表されました。

 また、同日、秋本政務官は、サンタクルス中央日本人会日本ボリビア交流会館及び日系診療所を訪問し、日本人会及び診療所関係者との間で日本人会の活動状況や診療所の運営状況等について意見交換が行われました。


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