外務省・新着情報
7月7日から9日まで、武井俊輔外務副大臣はインドネシアを訪問しました。本訪問の概要は以下のとおりです。
1 第27回ASEAN元日本留学生評議会（ASCOJA）総会出席
8日、武井副大臣はASCOJAの第27回総会（注1）に出席しました。本年の総会にはASEAN各国から約200名の元日本留学生が出席し、総会のテーマである「質の高い生活のためのSDGsにおける日・ASEAN協力」などについて活発な議論が行われました。
武井副大臣は開会式でのスピーチにおいて、ASEAN各国の元日本留学生会が、日本留学の経験を通して育まれた日本への信頼、そして共感をASEAN全体へ共有していく大きな役割を果たしていると述べた上で、引き続き、ASCOJAの取組を力強く後押ししていく旨述べました。
また、同総会出席者を対象として7日に開催された駐インドネシア大使主催レセプション及び8日に開催されたインドネシア元日本留学生協会主催夕食会に出席し、それぞれ挨拶を行いました。
2 アアン・クルニア・インドネシア共和国海上保安機構長官との会談
8日、武井副大臣はアアン・クルニア・インドネシア共和国海上保安機構長官との会談を行いました。
武井副大臣から、本年2月以来の短期間での再会をうれしく思う旨述べるとともに、「自由で開かれたインド太平洋」と「インド太平洋に関するASEANアウトルック」の実現に向け、協力を一層推進していきたい旨述べました。また、両者は海洋安全保障分野の更なる協力推進に向け連携を深めていくことで一致しました。
3 ラフマット・ゴーベル国会副議長との会談
8日、武井副大臣はラフマット・ゴーベル国会副議長兼インドネシア元日本留学生協会会長と会談し、留学交流を始めとする二国間関係の更なる促進について意見交換を行いました。
4 カリバタ英雄墓地における供花
7日、武井副大臣は、インドネシア国家建設に功績のあった英雄が埋葬されているカリバタ英雄墓地において供花を行いました。また、同墓地に埋葬されている元日本兵の墓所に参拝しました。
5 福祉友の会歴史ギャラリーの視察
7日、武井副大臣は、インドネシアの独立戦争に参加し、後にインドネシア国籍を取得した残留日本兵の歴史とそれを支え続けた福祉友の会の活動等についての記録を展示・紹介している福祉友の会（注2）の歴史ギャラリーを視察しました。
6 ジャカルタ都市高速鉄道（MRT）の車両基地の視察
8日、武井副大臣は日本の支援で整備されたジャカルタ都市高速鉄道（MRT）南北線の車両基地を視察しました。MRTはインドネシアで初めての地下区間を含む都市鉄道で、2019年に南北線のルバックブルス～ブンダランHI間が開業し、現在も延伸工事を進めています。MRTの整備にあたっては、日本は建設だけでなく、運営の支援も行い、現在では、インドネシア人の職員により正確な運行がされています。
（注1）第27回ASEAN元日本留学生評議会総会
ASEAN元日本留学生評議会（ASCOJA: ASEAN Council of Japan Alumni）は、1977年に設立されたASEAN10か国の元日本留学生会の連合体組織。会員数は5万人を超え、各国の著名人が多数所属。基本的に年1回、日・ASEAN関係に関する議論及び各国の元日本留学生会の活動にかかる意見交換を目的とする総会を開催。27回目となった今次総会は、「質の高い生活のためのSDGsにおける日・ASEAN協力」をテーマに、ジャカルタにおいて開催された。
（注2）福祉友の会
インドネシアの独立戦争に参加し、後にインドネシア国籍を取得した残留日本人一世有志が発起人した団体。現在では、日系二世、三世も参加し、日本・インドネシア関係の強化と会員の福祉向上のため活動を行っている。