経産省・新着情報
2023年7月11日（火曜日）
10時19分～10時26分
於：本館１Ｆ中庭側ロビー
冒頭発言
福島出張
おはようございます。
昨日、福島第一原子力発電所及び日本原子力研究開発機構（ＪＡＥＡ）大熊分析・研究センターを視察しました。海洋放出に向けた安全性の確保の取組を、直接、私自身が確認したところであります。
本日もこの後、福島県を訪問し、福島県漁連の拡大理事会に出席いたします。本日は、先週発表されましたＩＡＥＡの包括報告書の内容も含めた安全性の確保の取組について、私から御説明をさせていただく予定にしております。
本日の面談も含めて、引き続き意思疎通を密にして、地元の皆様の御懸念、また不安なお気持ちにも寄り添いながら、様々な思い、御要望にお応えをしていきたいと考えております。信頼関係を是非深めていければと考えてございます。
私からは以上です。
質疑応答
ＡＬＰＳ処理水
Ｑ：冒頭お話ありましたＡＬＰＳ処理水について伺わせていただきます。海洋放出を巡っては、中国や韓国の一部が強く反対しており、国内外への偽情報や風評被害をいかにして抑え込むかが重要となっております。政府として具体的にどのように対応していくお考えでしょうか、お考えをお聞かせください。
Ａ：ＡＬＰＳ処理水の海洋放出につきましては、安全性の確保がこれはもう大前提であります。私自身も、昨日、取組の状況を確認したところでありますが、ＩＡＥＡの包括報告書におきましても、人及び環境に対して無視できるほどの放射線影響となることが結論として示されております。こうした内容も含めて、科学的根拠に基づいて、国内外に、丁寧に、そして分かりやすく情報発信を引き続き行っていきたいと考えております。そうしたことを通じて、風評抑制につなげていければと考えているところであります。
半導体生産基盤の国内整備
Ｑ：ＳＵＭＣＯの工場の関係でお尋ねいたします。今朝報道でＳＵＭＣＯが佐賀に新設しようとする工場に対して経産省が７５０億円支援するという報道がありました。こちらに関して事実関係を教えていただきたいのと、事実であれば、素材大手に対して支援することの意義というものを改めて教えていただきたいと思います。
Ａ：報道内容については承知をしておりますが、現時点で経産省としてＳＵＭＣＯの新工場に対しまして支援を決定した事実はございません。
一般論で申し上げれば、半導体の生産基盤を国内に整備すること、これは経済安全保障上極めて重要であると認識しております。また、ＳＵＭＣＯの生産するシリコンウェーハについては、半導体の重要な素材であります。シリコンウェーハについては、日本の信越化学と並んで世界の大半のシェアを持っているということもあります。まさに半導体のグローバルなサプライチェーンの中で極めて重要な位置づけにあるということだと認識しております。
いずれにしても現時点では決定した事実はございません。
ＡＬＰＳ処理水
Ｑ：改めて処理水の件でお伺いできればと思ったんですけれども、具体的に含まれる、トリチウムの件です。トリチウムが科学的に人体に影響ないと証明されているとされているんですけども、ただ、このトリチウムに対する懸念というのがなかなか払拭されないままにきているのかなと思うんですけれども、国として改めてトリチウムに対してどのように御説明されていくお考えかお伺いできればと思います。よろしくお願いします。
Ａ：トリチウムについて、これは除去することは極めて難しいとされております。引き続き除去のための研究開発も進めていきたいと考えておりますが、トリチウムについては、生物濃縮するとの報道もありますけれども、トリチウムについては生物に濃縮しない性質を持っていると、これは国際的にもＩＣＲＰなどでも認められているところでありますし、東電の福島第一原発の中の水槽においてもそうしたことが確認されているところです。
体内に取り込まれたトリチウムは、代謝によって体外に排出されて、時間とともに減っていくということです。こうした点についても、丁寧に説明していきたいと思っております。
ＡＬＰＳ処理水
Ｑ：県魚連と交わした、関係者の理解なしに処理水のいかなる処分も行わないという約束を遵守する、守るということをおっしゃっておりましたけれども、これは確認ですが、実際に漁連の理解が得られていないうちは処分を行わないという約束だという理解でよろしいですか。
Ａ：はい。関係者がどういう範囲なのか、あるいは理解ということを何か数値などで一律に判断するというのは非常に難しいとは思っておりますが、関係者の理解なしにはいかなる処分も行わないという、このことは遵守をしていきたいと思っておりますし、漁連の皆様に対しましても、今日も含めて丁寧に、このＩＡＥＡの包括報告書の内容も含めて丁寧に分かりやすい説明を重ねていきたい、そうした中で信頼関係もしっかりと構築していければと考えているところであります。今日、私自身から説明したいと思っております。
最終更新日：2023年7月11日