外務省・新着情報

令和5年7月14日
会談を前に、王毅主任と握手する林外務大臣
林外務大臣が、王毅主任と会談している様子

 現地時間7月14日午後12時25分(日本時間同日午後14時25分)から約65分間、ASEAN関連外相会議に出席するためインドネシアを訪問中の林芳正外務大臣は、王毅(おう・き)中国共産党中央外事工作委員会弁公室主任と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、林大臣から、4月の訪中の際の中国側からの歓迎に改めて謝意を表明し、本年は日中平和友好条約締結45周年であり、現在、日中関係には様々な可能性があるが、同時に数多くの課題や深刻な懸案に直面しており、非常に重要な局面にある、日中両首脳の共通認識である「建設的かつ安定的な日中関係の構築」を進めていくため、有意義な意見交換を行いたい旨述べ、王毅主任から同様の考えが示されました。
  2. 林大臣から、ALPS処理水の海洋放出について我が国の立場を改めて明確に述べ、科学的観点からの対応を改めて強く求めるとともに、中国とも科学的観点からの意思疎通を行う用意がある旨改めて伝えました。また、尖閣諸島をめぐる情勢を含む東シナ海、ロシアとの連携を含む中国の我が国周辺での軍事活動の活発化等について重大な懸念を改めて表明するとともに、台湾海峡の平和と安定の重要性につき述べました。さらに、林大臣から中国における邦人拘束事案について、早期解放を含め我が国の厳正な立場を改めて強く申し入れました。
  3. 林大臣から、協力すべき分野における協力の重要性を指摘した上で、特に青少年交流を始めとする国民交流や地方、議会、経済等様々な分野での交流を推進していきたい旨述べ、王毅主任からも賛意が示されました。
  4. 双方は、引き続き首脳・外相レベルを含めあらゆるレベルで緊密に意思疎通を行っていくことを確認しました。

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