外務省・新着情報

令和5年8月6日
  1. 8月5日(現地時間、日本時間同日から6日未明)、山田重夫外務審議官は、サウジアラビア王国・ジッダにおいて開催された、ウクライナに関する国家安全保障担当補佐官会議に出席しました。同会議には、サウジアラビア、ウクライナ、G7、中国の他、グローバル・サウスを含む国々等が参加し、ウクライナにおける公正かつ永続的な平和の実現及びロシアによるウクライナ侵略が国際社会に与える悪影響の緩和について、幅広く議論が行われました。
  2. 同会議は、6月に開催された、ウクライナに関するコペンハーゲン会議に続く会議として開催されたもので、同会議の出席者からは、G7広島サミットにおけるG7、ウクライナ、グローバル・サウスを含む招待国による議論が、コペンハーゲンでの会議、そして今次会議の開催に繋がっているという認識が示されました。
  3. 山田外務審議官からは、G7広島サミットにおいて、G7、ウクライナ、グローバル・サウスを含む招待国との間で議論し、取りまとめた4つの原則(注)について改めて紹介し、また、核兵器による威嚇も、ましてやその使用もあってはならないことも議論された旨述べた上で、これらの原則が、ウクライナにおける公正かつ永続的な平和の実現に向けた議論の土台になり得る旨述べるとともに、ロシアによるウクライナ侵略によって引き起こされている、国際社会が直面する喫緊の課題、例えば、ロシアによる黒海穀物イニシアティブからの離脱により大きな影響を受けている食料安全保障についても議論していく必要性がある旨述べました。
  4. 同会議の出席者は、今後も、引き続き議論を継続していくことで一致しました。
(参考)(注)4つの原則

 G7広島サミットにおいて、G7、ウクライナ、グローバル・サウスを含む招待国との間で、ウクライナ情勢に加え、インド太平洋やアフリカを始め、国際社会が抱える様々な平和と安定に関する諸課題について議論を交わし、以下の点が重要であることについて認識を共有した。

  1. 全ての国が、主権、領土一体性の尊重といった国連憲章の原則を守るべきこと。
  2. 対立は対話によって平和的に解決することが必要であり、国際法や国連憲章の原則に基づく公正で恒久的な平和を支持すること。
  3. 世界のどこであっても、力による一方的な現状変更の試みを許してはならないこと。
  4. 法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜くこと。

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