外務省・新着情報

令和5年8月25日
グロッシー事務局長とテレビ会談を行う林外務大臣の様子
グロッシー事務局長に説明をする林外務大臣の様子

 8月25日、午後4時から約30分間、林芳正外務大臣は、ラファエル・マリアーノ・グロッシー国際原子力機関(IAEA)事務局長(H.E. Mr. Rafael Mariano Grossi, Director General of the International Atomic Energy Agency)とテレビ会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、林大臣から、ALPS処理水に関し、日本として、海洋放出開始後も海洋放出の安全性に万全を期し、IAEAの継続的な関与の下、人々の健康や環境に悪影響を与える放出を行わないということを確保するとともに、内外に対し、科学的かつ透明性の高い説明を続けていく旨述べました。
  2. これに対し、グロッシー事務局長からは、IAEA専門家は国際社会の目としての役割を果たし、ALPS処理水の放出がIAEAの安全基準に即した形で計画どおり実行されていることを確認するために現場におり、7月に約束したとおり最後の一滴が放出されるまで関与していく旨述べました。
  3. その上で両者は、本取組に幅広い地域から支持が表明されていることを共有し、また、東電福島第一原子力発電所におけるIAEA職員の常駐、同原子力発電所からのリアルタイムでのモニタリングのデータの公表、日本が行う追加的なレビュー及びモニタリングのIAEAによる確認作業などを通じて、海洋放出開始後、今後数十年に亘ってIAEAがALPS処理水海洋放出が安全基準を満たしていることを確認していくことについて再確認しました。また、両者は、本会談で再確認した日本・IAEA間の協力・連携関係を対外的に示す文書を早期に作成し、公表することについて一致しました。
(参考1)ALPS処理水

 ALPS(多核種除去設備(Advanced Liquid Processing System))等により、トリチウム以外の放射性物質について安全に関する規制基準を確実に下回るまで浄化した水。さらにALPS処理水は、その後十分に希釈され、トリチウムを含む全ての放射性物質について安全に関する規制基準値を大幅に下回るレベルにした上で、海洋放出される。

(参考2)リアルタイムでのモニタリング

 放出前のALPS処理水を希釈した水に含まれるトリチウムの濃度等のデータをIAEAに迅速に共有するとともに、東電はこれらのデータが安全に関する規制基準値を下回っていることを確認するシステム。


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