農林水産省・新着情報

野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和5年9月5日(火曜日)11時40分~11時53分 於: 本省講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)「水産業を守る」5本柱の政策パッケージについて
  • 「水産業を守る」5本柱の政策パッケージについて
  • 中国による日本産水産物の輸入停止措置に係る対応について
  • 九州における豚熱ワクチンの接種について
  • 猛暑による農産物への影響等について

冒頭発言

大臣

  本日、私の方から1点、御報告がございます。先週31日、総理から5本柱からなる政策パッケージを取りまとめるよう、西村経済産業大臣と私に対して指示がございました。これを踏まえて、水産業を守る政策パッケージを昨日、取りまとめ、また、これを速やかに実行していくための予備費が、先ほどの閣議において決定されました。農林水産省としては、関係省庁と連携して、政策パッケージを速やかに実行していくことで、今後とも、我が国の水産業が安心して継続できるよう、水産事業者に寄り添った対策の実施に万全を尽くしてまいります。科学的根拠のない不当な輸入規制に屈することなく、是非、多くの皆様に、我が国の美味しい水産物を改めて味わっていただき、我が国の水産物の消費拡大にご協力をいただきますようよろしくお願い申し上げます。本日、私からは以上です。

質疑応答

  • 「水産業を守る」5本柱の政策パッケージについて

記者

  今の政策パッケージについてお尋ねします。予備費からは、輸出先の転換対策と、国内加工体制の強化対策に、それぞれ充てるということで、特に輸出先の転換対策に重点を置いて投入されるようですけれども、この207億円という規模なのですけども、水産事業者もろもろ懸念があると思うのですが、水産業者の懸念を払拭するに十分な内容なのか、その項目についても認識をお聞かせください。

大臣

  昨日、5つのパッケージを総理に御報告申し上げて、(基金として計上してある)300億(円)、500億(円)は皆さんご存知のとおりですが、それにプラス207億(円)の予備費からの活用ということで、今朝の閣議で説明をして、ご了解をいただいたところです。総額にしますと1,007億(円)を水産事業者の皆様方への支援策としたところです。あとどのぐらい(予算が)いるのかというのは、今後、各省庁とも(話を)詰めていかなければいけないと思いますが、現在までのところは総額1,007億(円)です。

  • 中国による日本産水産物の輸入停止措置に係る対応について

記者

  中国による水産物の全面禁輸について伺います。日本政府は、昨晩、RCEP協定に基づく討議の要請等を行いました。自民党や閣僚からも、WTO提訴を求める声がありますが、WTOへの提訴やRCEPへの討議要請について、今後どういうステップを踏んでいくべきか、お考えをお聞かせください。

大臣

  我が国としては、中国側の科学的な根拠に基づかない本件措置は全く受け入れられないということを前々から申し上げているわけでして、累次にわたって即時撤廃を求めてきました。その上で、昨日、当該規制の撤廃を求める旨の反論をWTOに書面にて外務省の方で提出しました。また、地域的な包括経済連携、RCEP協定の規定に基づきまして、中国政府に対して、討議を要請しました。引き続き外務省や、経済産業省と連携しながら、WTOの枠組み等の下で、何が最も効果的かとの観点から、様々な選択肢を検討しているということです。WTOに対しては、当該規則の撤廃を求める旨の反論を書面にて出したということです。

  • 九州における豚熱ワクチンの接種について(1)

記者

  佐賀の豚熱についてお伺いします。1日の牛豚等疾病小委員会が、九州7県を予防ワクチンの接種の推奨地域に指定するという方針を出しましたが、これに対する受け止めと、今後この指定された7県に何か望むことというのはありますでしょうか。

大臣

  農家からは、早くワクチンを打たせてくれというご要望が非常に強いです。先日、森山先生が鹿児島県養豚協会の会長さんとお会いして、そういった旨の要請を受け、早く(接種を)やってほしいということもありました。我々も宮崎が9月1日から研修会を開いているという話も聞いていまして、遅れているのは、(養豚の)頭数の多い鹿児島なのですが、接種のプログラムの提出をして、農林水産省がOKを出して、研修会を開いていくわけですが、まだそこまで至ってないということで、とにかく急ぐようにと言っているところです。本日15時から農林水産省豚熱・アフリカ豚熱防疫対策本部を開きまして、実施方針を決定することとしていますので、それに基づいて、各県(や関係者)に対してメッセージを送ろうと思っていまして、とにかく早急に研修会を開いて、(ワクチンを)打つ体制を整えてくれということをお願いしようと思っているところです。(豚の)飼養頭数が多いものですから、(ワクチンの接種に)相当日にちがかかると(いうことです)。宮崎でも40日くらいかかるような話も聞いていますので、できるだけ早く打たないと、その間に感染が佐賀から(豚熱が)うつってくると大変なことになると申し上げているところですので、今日の農林水産省豚熱・アフリカ豚熱防疫対策本部でも皆さん方に緊張感を持って当たってもらうようにお願いをしようと思っています。宮崎は(研修会の)取組が早かったです。

  • 九州における豚熱ワクチンの接種について(2)

記者

  ワクチン接種に関して、打ち手の確保の問題があると思うのですね。九州全域の7県が接種推奨地域となると、九州以外から獣医師、もしくは接種従事者に来てもらって接種すると、そういった体制もとられることを検討されるかどうかと、打ち手の確保の対策について教えてください。

大臣

  頭数が多いだけに、(ワクチン接種の)打ち手の確保というのは非常に喫緊の課題であります。とにかく打ち手が不足しているというのは、特に九州各県、(豚の飼養)頭数が多いだけに、皆さん、そこが一番の悩みだと言っておられます。したがって、研修会等を通じて打ち手は確保してください、自分のところでと(お願いしようと思います)。もう九州と北海道だけですから、ワクチン打ってないのは。他の地域ブロックから応援をもらったらどうかという話もありましたけれども、やはり自分のところは自分でやってくださいということです。今、応援を頼んでるのは、殺処分をするときには、自衛隊を頼んだり、他の県の方々を頼んでいますが、このワクチン接種については、皆さん各県でやってくださいと今日もお願いしようと思っています。

  • 猛暑による農産物への影響等について

記者

  猛暑による農作物への影響について伺います。今夏は、全国各地で農産物への被害、定植の遅れなど、被害が全国各地で発生しているかと思われます。現状の被害状況と、農水省としての対応についてお聞かせください。

大臣

  確かに今年は、1898年以降で最も気温が高いと言われていまして、コメなり野菜なり果樹なり、こういったところに(一部)影響が出ているというのは(報告を受けている)ところです。日本全国全てかと言いますと、そうではなくて、例年通り、ちゃんと育っている地域もあります。野菜については、産地からの聞き取りですけれども、9月の主要な野菜(の出荷量)については、大幅に減少せず、平年並みで推移すると見ています。また、今後収穫が本格化するのが、水稲あるいは果樹ですけれども、これについては高温に応じた適期収穫を促しているところで、早めに収穫をしてくださいと、今、農家の皆さん方に呼びかけているところでして、(今後の動向を注視してまいります。)

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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