外務省・新着情報

令和5年9月5日
林外務大臣とシュクリ・エジプト外務大臣との会談の様子
日・エジプト共同記者会見の様子

 現地時間9月5日午後3時15分(日本時間9月5日午後9時15分)から75分間、エジプト・アラブ共和国を訪問中の林芳正外務大臣は、サーメハ・シュクリ・エジプト・アラブ共和国外務大臣(H.E. Mr. Sameh Shoukry, Minister of Foreign Affairs of the Arab Republic of Egypt)との間で会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、林大臣から、4月の岸田総理のエジプト訪問時に、二国間関係を「戦略的パートナーシップ」に格上げしたことを踏まえ、政治、安全保障、経済、経済協力等の幅広い分野で更に協力を強化していきたい旨述べました。 また、両者は、同日開催する第3回日・アラブ政治対話の成功に向け共同議長として連携することで一致するとともに、日本・エジプト・ヨルダンの三者協議の枠組みの下での協力の進展を歓迎しました。
  2. また、林大臣から、両国の経済的つながりの活性化を歓迎するとともに、大エジプト博物館やスエズ運河の安全航行のための船舶支援に向けた調査等の経済協力についても更に連携を深めていきたい旨述べました。 これに対し、シュクリ大臣からは、エジプトの発展のために日本がこれまで行ってきた協力に対する謝意と、日本企業のエジプトへの一層の進出への強い期待が示されるとともに、環境、エネルギー、人材育成など様々な分野で協力を強化したい旨の発言がありました。
  3. さらに、林大臣は、ロシアによるウクライナ侵略、そしてロシアの黒海穀物イニシアティブへの参加終了の決定が、国際社会全体に深刻な影響を与えていることを指摘し、両者は、世界の食料安全保障を確保するため、今後も緊密に意思疎通していくことで一致しました。また、今般開始したALPS処理水の海洋放出に関し、林大臣から、IAEAの包括報告書における評価にも言及しつつ日本の立場を説明したのに対し、シュクリ大臣から日本の立場への理解とその対応への信頼が表明されました。
  4. この他、双方は中東和平やスーダンなど中東・アフリカ情勢の他、核軍縮を含む国際場裏の課題についても意見交換を行い、同地域の安定に向け引き続き協力していくことで一致しました。

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