外務省・新着情報

令和5年9月21日
バルセナ・メキシコ外務大臣と握手をする上川外務大臣
日・メキシコ外相会談の様子

 地時間9月21日午前8時30分(日本時間21日午後9時30分)から約30分、国連総会出席のためニューヨークを訪問中の上川陽子外務大臣は、アリシア・バルセナ・イバーラ・メキシコ合衆国外務大臣(H.E. Dr. Alicia Bárcena Ibarra, Secretary of Foreign Affairs of the United Mexican States)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、上川大臣から、「戦略的グローバル・パートナー」であるメキシコとは、本年の外相レベルでの対話等を通じた二国間関係の強化のみならず、地球規模課題でも協力していきたい旨述べました。バルセナ大臣は、上川大臣の就任に祝意を表するとともに、日・メキシコ間の友好関係を更に進め、地球規模の諸課題についても、女性外相同士協力していきたい旨述べました。
  2. 上川大臣から、ロシアによるウクライナ侵略や北朝鮮の核・ミサイル問題や拉致問題等、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序に対して生じている挑戦について、国連憲章の原則を共有する両国間の共通認識を再確認した上で、一致団結した対応が不可欠である旨述べました。バルセナ大臣は、ロシアによるウクライナ侵略に反対である等、外交を通じた自国の立場を述べるとともに、北朝鮮に関する日本の立場を支持する旨表明しました。また、国連改革を進めていく重要性についても一致しました。
  3. 両大臣は、CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)について、協定のハイスタンダード維持の重要性につき確認し、今後も緊密に連携していくことで一致しました。また、上川大臣から、ALPS処理水の海洋放出につき説明し、バルセナ大臣は、日本が透明性をもって本件に取り組んでいくことに信頼を示しつつ、IAEAも自らの任務を果たしていくことを信頼している旨述べました。
  4. また、上川大臣は、日系企業によるメキシコへの貢献に触れ、中長期的視点から投資を行う上で法的安定性及び予見可能性が重要である点を指摘し、引き続きの協力を要請しました。バルセナ大臣は、メキシコの法的安定性の継続性を信頼いただきたいと述べるとともに、メキシコは対中米の開発協力を重視しており、重要な協力パートナーである日本と更に協力を進めていきたい旨述べました。

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