外務省・新着情報
令和5年9月21日
G7保健フォローアップ・サイドイベントに出席する岸田総理（写真提供：内閣広報室）
G7保健フォローアップ・サイドイベントに出席する岸田総理（写真提供：内閣広報室）現地時間9月21日午前8時（日本時間21日午後9時）から、ニューヨークにおいて、国連総会の機会に、ジャパン・ソサエティと日本政府の共催により、G7保健フォローアップ・サイドイベント「2030年までにより強靭、より公平、より持続可能なユニバーサル・ヘルス・カバレッジ（UHC）を達成するために-感染症危機対応医薬品等（MCM）への公平なアクセスとグローバルヘルスにおけるインパクト投資イニシアティブ(Triple I) -」が開催され、岸田文雄内閣総理大臣が開会挨拶を行いました。本イベントには、岸田総理大臣のほか、武見敬三厚生労働大臣、パーンプリー・パヒターヌコーン・タイ王国副首相兼外務大臣、テドロス・アダノムWHO事務局長、キャサリン・ラッセルUNICEF事務局長、ビル・ゲイツ・ビル＆メリンダ・ゲイツ財団共同議長等が参加しました。
- 岸田総理大臣は、将来の健康危機への予防・備え・対応（PPR）強化とユニバーサル・ヘルス・カバレッジ（UHC）達成に向けた取組、特に、ワクチン等の感染症危機対応医薬品等（MCM）への公平なアクセスの確保と円滑な資金動員が途上国を含めた世界全体の課題である旨強調しました。
- また、岸田総理大臣は、G7広島サミットで発表した「感染症危機対応医薬品等（MCM）への公平なアクセスのための広島ビジョン」に基づき、日本が世界に先駆け実施した新型コロナ・ワクチンに関するラスト・ワン・マイル支援で得た知見や教訓を活かす「MCMに関するデリバリー・パートナーシップ（MCDP）」を推進し、MCMへの公平なアクセスの確保を促進していく旨述べました。
- 加えて、岸田総理大臣は、円滑な資金動員については、各国内の資金動員拡充、国際協力及び民間資金動員の加速が必要であると述べ、日本が、新しい円借款制度として、技術協力の提供と併せて借入国による予防・備えの強化に向けた努力に応じて支援を拡充する仕組み及びパンデミック発生時の対応に必要な資金を速やかに提供する仕組みを創設することを発表しました。
- さらに、岸田総理大臣は、民間資金動員について、広島サミットで承認された、インパクト投資を通じて民間資金動員を加速させる、「グローバルヘルスのためのインパクト投資イニシアティブ（トリプル・アイ（Triple I））」の立ち上げを宣言し、各国の関連企業・機関の参画を呼びかけました。
- 最後に、岸田総理大臣は、UHC達成とPPR強化のため、MCDP、新しい円借款制度、トリプル・アイを、多様なステークホルダーと連携しながら、着実に進めていく旨述べました。
- 今回のG7保健フォローアップ・サイドイベントでは、MCDPの推進等を通じたMCMへの公平なアクセス確保の促進の重要性が確認されるとともに、PPR強化支援のための日本の新しい円借款制度の創設とインパクト投資を通じて民間資金動員を加速させるイニシアティブであるトリプル・アイの立ち上げといった、円滑な資金動員のための新たな取組が発表され、UHC達成とPPR強化に関する国際社会のコミットメントが再確認されました。
／（参考4）ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ（UHC）
すべての人が、効果的で良質な保健医療サービスを、負担可能な費用で受けられること。