農林水産省・新着情報

宮下農林水産大臣記者会見概要

日時 令和5年10月3日(火曜日)10時22分~10時37分 於: 本省講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)マレーシアへの出張(日ASEAN農林大臣会合等)について
  • マレーシアへの出張について
  • 民間における日本産水産物の消費の取組について
  • 米の現物市場「みらい米市場」について
  • ノウフクアンバサダーの活動について
  • ロシアの日本産水産物の輸入の検討について

冒頭発言

大臣

  本日、私から1点御報告がございます。私は、本日夜から、日ASEAN農林大臣会合及びASEAN+3農林大臣会合に出席するために、マレーシアへ出張いたします。日ASEAN農林大臣会合は、日ASEAN友好協力50周年にあたる本年、日本の主導で初めて開催する会合であり、強靱で持続可能な農業・食料システムの構築に向けて、我が国が提案してきた「日ASEANみどり協力プラン」を採択します。また、ASEAN+3農林大臣会合は、ASEAN加盟10か国と日中韓の3か国で構成され、ASEAN地域の農林業分野における技術協力の方向性を議論します。さらに、この出張の機会を捉えて、参加各国の大臣とバイ会談を行うほか、現地小売店や日本食レストランにおけるイベントを開催する中で、日本産水産物の安全性をPRするなど、ホタテを中心に輸出促進を後押ししてまいります。詳細については、この後プレスリリースします。私からは以上です。

質疑応答

記者

  幹事から1点ですが、ASEAN農林大臣会合、ASEAN+3で、処理水の問題で中国の禁輸が続いていますが、中国の農林担当大臣、関係者と何か接触する機会、また何かこの禁輸に対して働きかけをする機会はあるのでしょうか。

大臣

  中国を含めまして、どの国の大臣とバイ会談を行うかについては、現在調整中ということでして、現時点ではお答えができません。

記者

  これに関連して、今、基本法の見直し作業が進んでいると思うのですが、その中でこの海外市場も視野に入れた産業の転換、大きな柱になっていますが、これから輸出に力を入れるということで、今回の会合もきっかけになるのでしょうか。また、やはり輸出となると、政治的リスク、地政学的なリスクが、今回の問題、処理水の問題もあって、こういうことはやはりこれから大きな問題になっていくのかなと思うのですが、その辺も含めて今回の会合の意義をお願いできますか。

大臣

  先ほど申し上げたように、開催国の皆様にご参加いただくイベントも企画をしていて、日本産水産物の安全性も、是非、直接ご理解をいただいて、今後の輸出拡大につなげていきたいと思います。政治的リスクについてのお話もありましたが、リスク回避の重要な方策は、やはり輸出先の多角化だと思います。この品物はここの国にほとんどがいっているという状態から、いろいろな国に輸出ができる状態を作っていくということが大事だと思いますので、そこに向けても、第一歩となるような会合にしていきたいと思っています。

記者

  国産の水産物消費の拡大について伺います。大手のコンビニが国産の水産物を使った商品を発売するなど、民間企業からの後押しの動きも拡大してきていますが、このような取組が、今、国内で進んできていることについての受け止めをいただけますでしょうか。

大臣

  今回の水産物の禁輸措置は、日本全国の漁業者の皆様にとっての危機であると思いますけれども、そうしたことを踏まえて、いろいろな皆様が水産物販売拡大のための企画をしていただいている。大変ありがたいことだと思います。前回(会見時に)、ふるさと納税が増えているというお話もしましたけれども、ふるさと納税をされる方は、やはり限られた方にならざるを得ないというところで、日々の暮らしの中でそうした多くの事業者の皆様がキャンペーンで消費拡大に応援をいただけるのは、さらに効果が増しますので、ありがたいと思います。この前、福島に行きまして、仲買・仲卸の皆様や小売の皆様にお話を伺いましたが、「皆さんのお支えもあって、現状のところ全く風評被害とかは感じない」というお話もいただきましたけれども、一方で、漁業者の皆様からも、継続的に支援をして欲しいという言葉をいただいたところでして、これからもいろいろな形でご支援をいただけるとありがたいと思います。なお、常磐物等の値崩れはないという話を聞いた一方で、ホタテについては、需給の緩みということで、価格の下押し圧力が働いているという報道もあります。この点についても、ホタテメニューとか、いろいろな面で応援をいただいているのですけれども、さらに、多くの皆様にご理解、ご協力をいただけるとありがたいと思います。

記者

  米の現物市場について伺います。「みらい米市場」が16日から取引を開始すると発表しました。米の現物市場の状況に関する所感と、今後期待することがありましたらお聞かせください。

大臣

  公益財団法人流通経済研究所が主体となって、準備を進められてきた「みらい米市場」については、10月16日より開設するとの発表があったところです。「みらい米市場」では、生産者の皆様が「自分で価格を決めて」販売できること、また、産地や品種銘柄だけでなく、品質や付加価値を含めて価格に反映されるよう、生産履歴やGAP認証を受けているなどの生産者の情報も開示できることなどから、需給状況だけではなくて、コストを含めた生産者の努力や品質を反映した価格形成が行われることを期待するところです。

記者

  政治資金収支報告書の関係で伺います。大臣が代表を務める自民党長野県第5選挙区支部が、前回衆院選の期間中に国発注の工事の受注業者から寄付金を受けていることが報じられましたが、公職選挙法の抵触の恐れがある寄付だったことへの受け止め、対応を含めてお願いします。

大臣

  すでに9月28日に報道していまして、まさにそのとおりということです。21年の衆議院選挙の際の自民党第5選挙区支部への寄付として4件。これは修正が必要だという判断をしました。1件については、個人の寄付を誤って、法人からの寄付と届け出ていましたので、これについては、まず修正をするということを申し上げた上で、同様の懸念がある寄付がないかどうかチェックをさせていただいて、9月27日、他に3件の寄付が見つかりましたので、3件合計12万円を9月27日にそれぞれお返しをしました。この個人との届け出ミス、それから、この返金をした3社の寄付。この4件からの寄付については、(政治資金収支)報告書の訂正ということで、今、手続きを進めているところです。

記者

  昨日、ジャニーズが再び会見を開きまして、農水省はTOKIOの城島茂さんを起用なさっていますが、今後、広告への起用方法について何か変更がありましたら教えてください。

大臣

  昨日、ジャニーズ事務所により、会見が行われたことは承知しています。農林水産省としましては、引き続き、ジャニーズ事務所の人権を尊重する姿勢や、コンプライアンスへの取組などについて、直接説明を求めているところです。現在のところ、その求めに対する正式な回答がないという状態です。したがいまして、現時点では、城島さんのノウフクアンバサダーとしての活動は当面見合わせていただくとの方針に変更はないということです。

記者

  ロシアが日本産水産物の輸入停止を検討している件ですけれども、先週の会見では、ロシア側から情報提供の要請があったというお話でしたけれども、その後、ロシアからの反応、なにかリアクションはありましたでしょうか。

大臣

  先週申し上げたとおり、ロシア側からトリチウムの検査方法等に関する情報提供をするよう要請を受けていますけれども、現在は外務省、経済産業省等と連携をして、対応を進めているところでして、まだ、準備の段階ということです。しかしながら、期限もありますので、しっかり情報提供を行っていきたいと思いますし、その上でALPS処理水の海洋放出の安全性について、きちんと説明して、科学的根拠に基づく対応を強く求めてまいります。

記者

  1点確認なんですけれども、期限というのはロシア側から情報提供に期限が切られてるということですか。それはいつですか。

大臣

  ロシア当局からは、日本に対して10月16日までに、放射性物質のトリチウム残留量や輸出用の水産物の放射性物質検査方法に関する情報を提供するよう文書で要請したと公表しているところです。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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