農林水産省・新着情報

宮下農林水産大臣記者会見概要

日時 令和5年10月27日(金曜日)8時34分~8時39分 於: 参議院議員食堂
主な質疑事項
  • 令和5年度補正予算要求について
  • 受刑者のホタテの殻むき作業への従事について
  • 令和5年度会計検査の結果に係る改善の処置要求について

質疑応答

記者

  農林水産省は一昨日、与党に対して農林関係の補正予算の重点項目の案をお示しになりました。特に力を入れて取り組みたいとお考えの政策について、具体的な内容とともにお願いします。

大臣

  令和5年度補正予算においては、「食料・農業・農村政策の新たな展開方向」を踏まえ、食料安全保障の強化を進めていくために、畑地化等による麦・大豆の本作化、堆肥などの国内肥料資源の活用、スマート技術の実装、省力化に対応した基盤整備などの対策や、TPP政策大綱に基づく輸出促進、担い手確保・育成などの対策、みどりの食料システム戦略に基づくグリーンな栽培体系への転換対策などを講じる必要があると考えています。また、喫緊の課題に対応するために燃油価格高騰対策や和牛の需要拡大、鳥獣被害防止対策、家畜伝染病対策、花粉症対策なども講じていく必要があると考えています。今後、与党でのご議論も踏まえながら、必要な予算の確保に全力で努めてまいります。

記者

  ホタテの殻むきを刑務作業に追加する検討を進めておられると思うのですけれども、その後の検討状況を教えていただけますか。

大臣

  中国等の輸入規制の影響を受けるホタテ等に関しての殻むき作業等について、受刑者による刑務所外での派遣作業等の仕組みが活用可能かどうか検討を開始していましたけれども、今般、刑務作業による産品の米国やカナダ等への輸出については、これら相手国側の制度上出来ないことが判明しました。このため、この仕組みを進めるとの検討については、適切な輸出先の転換を推進する観点からは困難であるという結論に至ったところです。なお、ホタテ等についての国内の加工能力の向上に向けては、「水産業を守る」政策パッケージにおいて、人材活用等への支援や水産加工機器導入への支援を盛り込んでいるところでありまして、引き続き、これらの対策も推進しながら、国内加工体制の強化に努めてまいります。

記者

  補足で、国内向けについても、刑務作業に追加するということはしないということですか。

大臣

  元々、受け入れ事業者の皆様、また周辺地域の理解といった課題もありますし、作業環境の整備等の課題も多いということ、加えて、輸出向けとの分別コストが加わることになるため、実際は刑務作業の活用は難しいのではないかと考えています。したがって、この仕組みを進めるとの検討については、困難であるという結論に至りました。詳細については、後ほど事務方からご説明をします。

記者

  農業水利施設をめぐる会計検査院の指摘について伺います。浸水対策や停電対策に不備がある施設がかなりの数に上ったとの指摘がありましたが、これについてご所感と農水省はどのように取り組むのか、お聞かせください。

大臣

  近年の自然災害の激甚化や頻発化等を背景として、水利施設の電気設備等の浸水対策が重要な課題となっています。ポンプ場の整備に当たりましては、電気設備の高所への設置や、止水板の設置等を講じているところです。このため、現在、老朽施設の更新等に併せて、電気設備等の浸水対策を実施していますけれども、今回の処置要求では、当面は更新等の予定がない施設についても対応を検討するべきというご指摘を受けたものです。農林水産省としては、この処置要求を踏まえて、施設の更新までの間の暫定対策や停電に備えた燃料タンク(容量)の確保などについて、施設の重要度等に応じて対応を検討してまいります。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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