外務省・新着情報

令和5年12月30日
  1. 我が国は、12月30日(現地時間29日)、国連安全保障理事会(安保理)において、アフガニスタン情勢に関する決議第2721号が採択されたことを歓迎します。
  2. 今般採択された本決議は、国連事務総長が安保理に提出した、アフガニスタンの諸課題に対処するための独立アセスメントの勧告の実施を検討することを国連加盟国等に求めるとともに、同勧告の実施を促進する役割を担うアフガニスタン特使の任命を国連事務総長に対して要請するものです。我が国は、UAEと共に、安保理におけるアフガニスタン案件の共同ペンホルダーとして、本決議の採択のために積極的に取り組んできました。タリバーンが女性・女児の権利の制限を一層強め、国際社会からの孤立を深める中、本決議がアフガニスタンをめぐる状況の改善並びに同国及び地域の平和と安定に寄与することを期待します。
  3. 我が国としては、独立アセスメントの勧告を踏まえ、国際社会によるアフガニスタンの諸課題への対応の協調的なアプローチ形成に一層積極的に貢献していきます。また、アフガニスタンの人道状況の更なる悪化を防ぐ観点から、国際社会と連携し、アフガニスタンの人々への人道支援及び基礎的ニーズに応える支援を継続していきます。さらに、女性及び女児の権利を制限する措置の撤廃を含め、全てのアフガニスタン人の人権尊重や政治的包摂性の確保等に向け、タリバーンに対し変化を求める直接的な関与を粘り強く行っていきます。
(参考1)概要

 2023年(令和5年)12月29日(現地時間)、国連安全保障理事会において、アフガニスタン情勢に関する決議案が、我が国を含む賛成多数で採択された(賛成13、棄権2(中露)、反対0)。

(参考2)アフガニスタンに関する「独立アセスメント」

 2023年(令和5年)3月16日、国連安保理は、決議第2679号を通じ、アフガニスタンが直面する諸課題に対処するための方途等に関する「独立アセスメント」の実施を国連事務総長に対して要請。これを受け、同年4月、国連事務総長は、同アセスメントのとりまとめ役としてシニルリオール特別調整官(トルコ人)を任命した上で、独立アセスメントに関する報告書を作成させ、同年11月8日付で安保理に提出。同報告書は、国際社会とアフガニスタンとの間の信頼構築、主要課題に対処するための協力継続及びアフガニスタン人の間の対話追求等を求めるとともに、国連事務総長によるアフガニスタン特使の任命を始め、アフガニスタンへの関与を強化するためのメカニズム構築等を勧告している。


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