外務省・新着情報

令和6年1月11日
ブラウンス・スロット外相と写真撮影に応じる上川外務大臣

 現地時間1月11日午後0時30分(日本時間同日午後8時30分)から約105分間、ハーグ(オランダ)を訪問中の上川陽子外務大臣は、ハンケ・ブラウンス・スロット・オランダ外相(H.E.Ms. Hanke BRUINS SLOT Minister of Foreign Affairs, The Kingdom of the Netherlands)との間で、両外相間では初めてとなる日オランダ外相会談をワーキング・ランチの形で実施したところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、ブラウンス・スロット外相から上川大臣に対し、オランダを訪問いただいたことを大変うれしく思う、能登半島地震及び羽田空港での航空機事故にお見舞い申し上げる、日本とオランダは、400年以上に及ぶ良好な関係を築いており、二国間関係をより一層強化したい旨述べました。これに対し、上川大臣から、来年は日オランダ交流425周年となることに触れつつ、11年ぶりの日本の外務大臣の訪問であり、この機会にブラウンス・スロット外相に初めてお会いでき、会談を実施できることをうれしく思う、能登半島地震及び羽田空港での航空機事故に関しお見舞いの言葉を頂き感謝する旨述べました。また、日本とオランダは価値や原則を共有する戦略的パートナーであり、二国間関係の強化に加え、ICJやICCの所在国であることから「法の支配」の文脈でも連携を強化していきたいこと、WPSの分野でも協力を深めていきたい旨述べました。両大臣は、ウクライナ支援を含めWPSに関し、共に協力していくことで一致しました。
  2. 両外相は欧州とインド太平洋の安全保障は不可分であるとの認識を共有し、両国の安保・防衛分野の交流の進展を歓迎しました。また、上川大臣から、オランダは日本にとって欧州における最大の投資先の1つで、多くの日本企業が拠点を持っていることと、欧州の玄関口であるロッテルダム港を有するオランダが、日本産の農林水産物の欧州一の輸出先国であることを歓迎する旨述べました。両外相は、両国が高い潜在力を有するグリーン分野、半導体、AIや量子コンピュータを含む先端技術分野も含め両国の経済関係を更に深めていくことで一致しました。また、ブラウンス・スロット外相から、大阪・関西万博の成功に協力したいとの発言があり、上川大臣から、オランダの大阪・関西万博参加を歓迎し、同参加を通じて、オランダの魅力が日本に幅広く伝わることを期待する旨述べました。
  3. ブラウンス・スロット外相より、日本の対ウクライナ支援に賞賛があり、両外相はウクライナへの連帯と支援の継続で一致しました。その他、両外相は、中東情勢や北朝鮮を含む東アジア情勢についても意見を交わしました。ブラウンス・スロット外相からは、10日に安保理で採択された紅海上の船舶に対するホーシー派の攻撃を非難する安保理決議の採択に関する日本の役割を賞賛しました。さらに、ブラウンス・スロット外相よりALPS処理水の放出に関する日本の科学的立場に基づいた透明な対応への支持が表明されるなど、緊密に連携していくことを確認しました。また、両外相は、核軍縮・不拡散等のグローバル課題での協力についても意見を交わしました。

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