外務省・新着情報

令和6年1月12日
ブリンケン国務長官と握手する上川外務大臣
日米外相会談が行われている様子

 現地時間1月12日午後1時45分(日本時間13日午前3時45分)から約60分間、米国・ワシントンDCを訪問中の上川陽子外務大臣は、アントニー・ブリンケン米国国務長官(The Honorable Antony Blinken, Secretary of State of the United States of America)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、上川大臣から、新年のこのタイミングで、今年1年とそれ以降を見据えて、率直な意見交換ができることは有意義であり、嬉しく思う旨述べた上で、能登半島地震に際するバイデン大統領夫妻やブリンケン長官からの温かいお見舞いのメッセージへの謝意を述べました。これに対して、ブリンケン長官からは、能登半島地震によって命を失った方々の御家族に深い哀悼の意を表する旨述べました。
  2. 両外相は、グローバルなパートナーシップとなっている日米関係について、これを一層強化し、G7広島サミットでも確認したとおり、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化するとともに、一人一人の「人間の尊厳」が守られる世界を確保すべく、連携して取り組んでいくことで一致しました。そして、両外相は、本年早期の岸田総理大臣の国賓待遇での米国公式訪問の成功に向けて、引き続き日米で緊密に連携していくことで一致しました。
  3. 上川大臣から、同盟国・同志国間協力が深化している旨述べ、両外相は、日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化に向けた取組を進めていくことで一致しました。また、上川大臣から、昨年11月末に発生したオスプレイ墜落事故について、亡くなられた8名に対し、改めて心より哀悼の誠を捧げ、生前の日米同盟への献身への感謝を述べました。
  4. 両外相は、地域情勢について意見交換を行いました。
  1. 両外相は、中国をめぐる諸課題への対応に当たり、引き続き日米で緊密に連携していくことで一致しました。さらに、両外相は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促しました。
  2. 両外相は、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応について、引き続き日米、日米韓で緊密に連携していくことで一致しました。
  3. 上川大臣から、イスラエル・パレスチナ情勢をめぐる、人質の解放や人道状況の改善、事態の沈静化に向けた米国のたゆまぬ努力に敬意を表した上で、両外相は、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。さらに、両外相は、今回の衝突が中東地域に波及することを防ぐために外交努力を継続していくことで一致しました。また、両外相は、日米が共同で提案した、紅海上の船舶に対するホーシー派の攻撃を非難する安保理決議が先般採択されたことも踏まえ、引き続き関係国と連携しつつ、必要な対応を行っていくことで一致しました。
  4. ロシアによるウクライナ侵略について、上川大臣から、7日のウクライナ訪問において、NATO信託基金への新たな拠出の決定等を伝達し、ゼレンスキー大統領他に日本の揺るぎない連帯を改めて伝えた旨述べ、両外相は、厳しい対露制裁と強力なウクライナ支援を継続していくことで一致しました。
  5. この他、両外相は東南アジア諸国や太平洋島嶼国との協力といった地域情勢について率直な意見交換を行いました。

  1. 上川大臣から、女性・平和・安全保障(WPS)について、安保理の場も含め、この分野での日米協力を密にしたい旨述べ、ブリンケン長官から賛意が示されました。

発信元サイトへ