外務省・新着情報

令和6年1月30日
  1. 1月30日、2023年10月に海洋放出開始後初めて実施された「東京電力福島第一原子力発電所におけるALPS処理水の海洋放出に関するレビュー・ミッション」に関する報告書が、IAEAから公表されました。
  2. ALPS処理水の海洋放出に関するIAEAレビューは、国際原子力機関(IAEA)との間で2021年7月に署名されたALPS処理水の取扱いの安全面のレビューに関する付託事項(TOR)に基づき実施されているものです。
  3. 今回公表された報告書においては、例えば、以下の主要な結論が述べられています。
    1. タスクフォースによるレビューや観察において、関連する国際安全基準の要求事項と合致しないいかなる点も確認されなかった。したがって、IAEAは2023年7月4日の包括報告書で示した安全審査の根幹的な結論を再確認することができる。
    2. 東京電力第一原子力発電所における観察に基づき、タスクフォースは、機器及び設備が実施計画及び関連する国際安全基準に合致した方法で設置され、運用されていることを確認した。
  4. ALPS処理水海洋放出の安全性について、信頼性や透明性を確保し、国際社会の一層の理解を醸成していく上で、原子力分野の国際的権威であるIAEAによる独立したレビューは極めて重要です。日本政府は、ALPS処理水に対して国際社会の一層の理解が得られるよう、今後ともしっかりと取り組んでいきます。
(参考1)ALPS処理水

 ALPS(多核種除去設備(Advanced Liquid Processing System))等により、トリチウム以外の放射性物質について安全に関する規制基準値を確実に下回るまで浄化した水。さらにALPS処理水は、その後十分に希釈され、トリチウムを含む全ての放射性物質について安全に関する規制基準値を大幅に下回るレベルにした上で、海洋放出されている。

(参考2)関連リンク

  1. IAEAプレスリリース(英語)別ウィンドウで開く
  2. IAEA報告書(英語)(PDF)別ウィンドウで開く
  3. 第1報告書(英語)(PDF)別ウィンドウで開く
     令和4年4月29日に公表された第1報告書は、同年2月に経済産業省及び東京電力に対して実施されたレビュー(放出されるALPS処理水の性状、海洋放出のシステムとプロセスの安全性、放射線環境影響評価等の8つの異なる技術的分野が対象)の詳細を取りまとめたもの。
  4. 第2報告書(英語)(PDF)別ウィンドウで開く
     令和4年6月16日に公表された第2報告書は、同年3月に原子力規制委員会に対して実施されたレビュー(政府の責任と役割、主要概念と安全目的、認可プロセス等5つの技術的事項が対象)の詳細を取りまとめたもの。 
  5. 第3報告書(英語)(PDF)別ウィンドウで開く
     令和4年12月29日に公表された第3報告書は、ALPS処理水の中の放射性物質に関するモニタリング、環境モニタリング及び東電福島第一原発の作業員の職業被ばくに係るデータの分析及び裏付けに関するIAEAの活動計画等をとりまとめたもの。
  6. 第4報告書(英語)(PDF)別ウィンドウで開く
     令和5年4月5日に公表された第4報告書は、令和4年11月に経済産業省及び東京電力に対して実施された安全性レビュー(放出されるALPS処理水の性状、海洋放出のシステムとプロセスに関する安全性、放射線環境影響評価等の8つの異なる技術分野が対象)の詳細を取りまとめたもの。
  7. 第5報告書(英語)(PDF)別ウィンドウで開く
     令和5年5月4日に公表された第5報告書は、同年1月に原子力規制委員会に対して実施されたレビュー(政府の責任と役割、主要概念と安全目的、認可プロセス等、5つの技術的事項)の詳細を取りまとめたもの。
  8. 「ALPS処理水の放射性核種分析における第1回目の分析機関間比較結果」に関する報告書(英語)(PDF)別ウィンドウで開く
     令和5年5月31日に公表された本報告書は、IAEAのレビューのもとで実施されたALPS処理水中の放射性核種の測定に係る分析機関間比較(ILC)の結果をまとめたもの。
  9. 東京電力福島第一原発におけるALPS処理水の安全性レビューに関するIAEA包括報告書(英語)(PDF)別ウィンドウで開く
     令和5年7月4日に公表された包括報告書は、IAEAによるALPS処理水の海洋放出開始前の一連のレビューを総括するもの。

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