外務省・新着情報

令和6年2月2日
  1. 我が国は、これまでベネズエラ・ボリバル共和国における民主主義の早期かつ平和裡の回復に向けて、広範な国民参加を得た、自由で公正な選挙の実施を強く求めてきており、2024年大統領選挙を始めとする自由で公正な選挙に向けて、昨年10月にバルバドスにおいて与野党間で署名された政治分野の合意を重視しています。
  2. 1月26日、ベネズエラ最高裁判所が、主要野党指導者の公職就任資格停止に係る政府の決定を認める判決を下したことにより、主要野党指導者が2024年大統領選挙に参加できないこととされました。我が国は、広範な国民参加を得た自由で公正な選挙の実施の観点からも、今回の判決を含め、最近のベネズエラ情勢を憂慮しており、昨年10月の合意が着実に履行されることを改めて求めます。
  3. 我が国は、地域・国際機関や関係諸国との協力の下、ベネズエラにおける社会経済状況の改善に向けた取組を引き続き進めていきます。
(参考1)ベネズエラの与野党間の対話

 マドゥーロ政権側及び野党側代表者による、ベネズエラ国民の政治的権利、社会的保護、制裁解除、領土主権等について話し合うための枠組み。ノルウェーが仲介を行った。
 2021年8月に第1回会合がメキシコで開催され、以降3度の会合が開催された。2022年11月にメキシコで開催された与野党対話以来、2024年大統領選挙実施に向けて与野党間で交渉が行われて、2023年10月に政治分野の合意が署名された。

(参考2)与野党合意の概要

 ベネズエラの与野党間で、2024年下半期の大統領選挙実施が合意されたほか、国際選挙監視団の受入を始め、自由で公正な選挙の実施に向けた各種条件の整備について合意されていた。

(参考3)最近のベネズエラ国内の動き

  1. 1月22日、政権側が政府に批判的な新聞記者や人権活動家に対する逮捕命令を発出。
  2. 1月23日、野党ベンテ・ベネズエラ党関係者が逮捕されたほか、野党各党施設に「ボリバルの怒り」(ベネズエラ国内において暴力行為や政府に対する反乱を招く活動を試みる個人及び組織に対し政権側が講じている行動計画の名称)との落書きが多数見つかった。
  3. 1月26日、ベネズエラ最高裁判所が、マチャド・ベンテ・ベネズエラ党党首(昨年10月の野党側予備選挙勝者)及びカプリレス元野党側大統領候補の公職就任資格停止にかかる政府(会計検査院)の決定を認める判決を下した。同判決により両名は2024年大統領選挙に参加できないこととされた。

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