外務省・新着情報

令和6年2月7日
カミナ・ジョンソン=スミス・ジャマイカ外務・貿易大臣と握手をする上川外務大臣
(写真)上川外務大臣とカミナ・ジョンソン=スミス・ジャマイカ外務・貿易大臣の贈答品の交換
上川外務大臣とカミナ・ジョンソン=スミス・ジャマイカ外務・貿易大臣の会談の様子

 2月7日、午後6時30分から、上川陽子外務大臣は、外務省賓客として訪日中のカミナ・ジョンソン=スミス外務・貿易大臣(Senator the Honourable Kamina Johnson Smith, Minister of Foreign Affairs and Foreign Trade of Jamaica)と外相会談(約45分)及び夕食会(約1時間)を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭
    1. 上川大臣から、まず、能登半島地震の被害に対するホルネス首相及びジョンソン=スミス大臣からのお見舞いのメッセージへの謝意を述べ、本年の「日・ジャマイカ外交関係樹立60周年」及び「日・カリブ交流年2024」の機会を捉えて、両国の「J-Jパートナーシップ」を一層強化すべく、現在、カリコム外交・共同体関係理事会(COFCOR)議長でもあるジョンソン=スミス大臣と協力していきたい旨述べました。
    2. これに対し、ジョンソン=スミス外相からは、「還暦」を迎えた両国の外交関係樹立60周年を歓迎するとともに、G7議長国としての日本の実績及び国連安保理理事国としての取組みを高く評価すると述べた上で、政治的指導力をもって、また草の根レベルでの交流も強化しながら、両国関係を強化していくことの重要性が表明されました。また、女性外相同士、上川大臣と引き続き緊密に連携していきたい旨述べました。
  2. 二国間関係
    1. 上川大臣から、両国は基本的価値と原則を共有しており、要人往来などを通じて関係を一層強化していきたい旨述べました。両外相は、本年の日・カリブ交流年を踏まえ、今後も文化・人的交流を一層推進していくことで一致しました。
    2. 上川大臣から、これまでの日本によるジャマイカの社会経済開発への支援に触れつつ、今般、海洋調査船の供与を目的とする無償資金協力「経済社会開発計画」に関する交換公文(E/N)署名式が行われることを歓迎し、ジョンソン=スミス大臣からは日本によるこれまでの開発協力に謝意を表明するとともに、SDGsに沿ったジャマイカの開発計画への更なる支援や、治安改善及び海洋関連での更なる支援への期待も表明されました。また、不安定な情勢が続いているハイチを含め、カリコム諸国への日本の支援に対する謝意が表明されました。
    3. 上川大臣から、ジャマイカの大阪・関西万博への参加表明を歓迎し、両者は万博の成功に向けて協力するとともに、経済分野での関係強化に向けて引き続き連携していくことで一致しました。
  3. 地域・国際情勢
    1. 上川大臣とジョンソン=スミス大臣は、地域・国際情勢についても率直な意見を交わし、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化の重要性について一致しました。また、両外相は、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応、東アジア情勢、ハイチ情勢、ロシアによるウクライナ侵略への対応、イスラエル・パレスチナ情勢を含む地域・国際情勢への対応において一層緊密に連携していくことを確認しました。
    2. また、両大臣は安保理改革、軍縮・不拡散、気候変動といった国際社会の諸課題について意見交換し、国連を含めた多国間システムの強化の重要性で一致しました。また、上川大臣から「女性・平和・安全保障(WPS)」についても連携を強化したい旨述べ、ジョンソン=スミス大臣から、先月のWPSタスクフォースの立ち上げに言及しつつ、上川大臣の一貫したリーダーシップに基づく取組みを高く評価すると共に、WPSの推進の重要性につき同意する、女性外相同士緊密に日本と協力していきたい旨発言があり、両者で、バイ、マルチともに協力していくことを確認しました。また、上川大臣から、ALPS処理水の海洋放出について、1月30日に公表されたIAEAによる報告書の内容を含め、日本の取組を説明し、引き続きの理解と支持を得たい旨述べました。
  4. なお、今回の外相会談においては、能登半島地震の被害に対するお見舞いのメッセージへ感謝しつつ、被災地の復興を願い、上川大臣から輪島塗の夫婦箸を贈呈するとともに、夕食会において石川県産の地酒を提供し、ジョンソン=スミス大臣からは、改めて、能登半島地震の被害に対するお見舞いを表明するとともに、心のこもったもてなしに対する謝意が表明されました。

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