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令和6年2月8日
握手する両首脳 日・ケニア首脳会談(写真提供:内閣広報室)
日・ケニア首脳会談及びワーキング・ディナーの様子 日・ケニア首脳会談(写真提供:内閣広報室)
日・ケニア共同記者発表 共同記者発表(写真提供:内閣広報室)

 2月8日、午後6時37分から約45分間、岸田文雄内閣総理大臣は、公式実務訪問賓客として訪日中のウィリアム・サモエイ・ルト・ケニア共和国大統領(H. E. Dr. William Samoei RUTO, President of the Republic of Kenya)と、首脳会談を行いました。続けて、文書交換式への立ち会い及び共同記者発表を実施した上で、午後7時51分から約60分間、岸田総理大臣夫妻が主催する形でワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。

1 冒頭

 岸田総理大臣から、「法の支配」をはじめ、基本的価値や原則を共有する重要な同志国であるケニアとの間で、二国間関係を一層強化するとともに、「自由で開かれたインド・太平洋」(FOIP)の推進や、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて、緊密に連携していきたい旨述べました。
 これに対し、ルト大統領から、今般の訪日に係る温かい歓迎に感謝するとともに、二国間関係及び国際場裡での協力を一層強化していきたい旨述べました。

2 二国間関係

  1. 岸田総理大臣から、インフラ分野における官民連携(PPP)推進のための覚書、情報通信技術(ICT)分野における協力関係強化のための覚書、ケニア財務省と日本貿易保険(NEXI)とのサムライ債を含む協力促進に向けた覚書が交わされたことを歓迎する旨を述べ、両首脳は両国の経済関係を一層強化していくことで一致しました。
  2. また、岸田総理大臣からは、ケニアはFOIPが掲げるビジョンの中枢に位置する重要なパートナーである旨述べた上で、両首脳は、日本にとってアフリカ諸国との間では初となる、防衛分野での協力関係構築に向けた意図表明文書が交換されたことを歓迎するとともに、防衛分野の連携を一層強化し、インド太平洋及びアフリカの平和と安定に向け、共に貢献していくことで一致しました。

3 国際場裡での協力

  1. 両首脳は、力による一方的な現状変更の試みを一切許容せず、国際秩序の原則を守り、平和と安定を確保していく必要があることの重要性について一致しました。また、アフリカの食料安全保障の確保に向けて、両国で引き続き緊密に連携することでも一致しました。
  2. 両首脳は、ルールに基づく透明・公正な開発金融の重要性及び全ての債権国が、国際ルール・スタンダードを遵守することの重要性について一致しました。
  3. 更に、岸田総理大臣から、アフリカにおける感染症研究の拠点であり、日本が、産官学で約半世紀にわたり支援しているケニア中央医学研究所への新規協力及び東アフリカ向け医療用酸素の製造能力強化支援を表明しました。その上で、両首脳は、ケニアをハブとしたグローバルヘルスの貢献をはじめ、両国の「共創」関係を発展させていくことで一致しました。
  4. また、両首脳は、安保理改革を含む国連の機能強化、北朝鮮への対応を含む東アジア情勢、アフリカの角地域及びスーダン情勢等についても議論し、引き続き緊密に連携していくことを確認しました。

4 文書交換式・共同記者発表

  1. 両首脳の立ち会いの下、以下の二国間協力関連文書の交換を行いました。
    1. 令和5年度対ケニア無償資金協力「ケニア中央医学研究所研究機能強化計画」にかかる交換公文
    2. 総務省とケニア共和国情報通信・デジタル経済省との情報通信技術分野における協力覚書
    3. 国土交通省とケニア共和国道路・運輸省間のケニアにおけるPPPプロジェクト開発の協力に関する協力覚書
    4. 防衛省とケニア共和国国防省との間の防衛協力・交流に関する意図表明文書
  2. 文書交換式に続いて、両首脳は、共同記者発表を行いました。

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