農林水産省・新着情報

坂本農林水産大臣記者会見概要

日時 令和6年2月9日(金曜日)9時15分~9時23分 於: 本省講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)2024年のフラワーバレンタインの取組について
  • TSMCの進出に伴う農地減少に対する対応について
  • クマ類の指定管理鳥獣への追加方針について
  • アフリカ豚熱の侵入防止対策等について

冒頭発言

大臣

  本日、私の方から1点ご報告します。「フラワーバレンタインにおける花贈り」についてです。2月14日は、バレンタインデーです。日本におけるバレンタインデーは、チョコレートで想いを伝える日というのが一般的ですが、世界各国では、日頃の想いや感謝を伝えるために花を贈る風習があります。こうした風習にならい、花き業界では大切な恋人、家族、友人に花を贈る「フラワーバレンタイン」の取組を展開しており、農林水産省としても業界の取組を応援しているところです。こうした取組がさらに広まることで、花がより身近なものとなり、若年層を中心に国産花きの需要の拡大につながることを期待しています。ぜひこの機会に大切な方に花を贈ったり、家庭で花を飾ったりしていただければと思います。私からは以上です。(※胸元に差している花は)これは熊本のトルコギキョウです。

質疑応答

記者

  TSMCが6日、熊本県に第2工場を建設すると発表しました。菊陽町の第1工場の近くになる可能性もありますが、関連企業の集積に伴う農地転用や、人手不足がさらに進むことなどが考えられます。その前日の5日には菊池地域農業者政治連盟が、企業誘致と道路拡張により減少した農地の代替として新たな農業団地の造成を国策として取り組むよう要望しました。第2工場建設の受け止めと地元からの要望にどう対応されるか聞かせてください。

大臣

  TSMCが日本での大きな追加投資を決断したことは歓迎したいと思います。同時に、工場の誘致に伴いまして、道路、上下水道等のインフラ整備に加え、土地利用の調整といった課題も生ずることから、地元の声をしっかり聞きながら、今後一つ一つ対応していかなければいけないと思っています。TSMCだけではなく、一連の企業進出に伴い、現在、農地の貸借契約の解除、いわゆる貸し剥がしが発生していると聞いています。熊本県では農家と農地のマッチング作業を進めるとともに、営農継続県・市町村連絡会議を設置したと承知しています。それ以外にも、農業団体と東海大学が連携して新たな協議会を作り、農地や農業の人材確保等の影響について調査・研究をする新しい組織も立ち上がったと聞いています。私のところにも様々な農業団体、農業者から、農地の減少というものを心配する声が届いています。我が省としては、熊本県と連携して、農家の方々が営農を継続できるよう、遊休農地の整備など必要な支援を検討してまいります。

記者

  今年度、クマによる人身被害が過去最悪となる中で、伊藤環境大臣が昨日、クマを指定管理鳥獣に追加指定すると表明されました。環境省の専門家による検討会では、現在、対象のニホンジカやイノシシとは異なる支援メニューが必要ともしていますが、農業被害も出ている中で、追加指定に対する受け止めと、農水省としての今後の対応について教えてください。

大臣

  昨日、環境省の検討会で「クマ類による被害防止に向けた対策方針」が取りまとめられ、同方針において、絶滅のおそれの高い四国の個体群を除いて、クマ類を指定管理鳥獣に指定する旨記載され、これを踏まえ、環境大臣もクマ類の指定手続を進める旨発言されたと承知しています。今後、クマ類が指定管理鳥獣に指定されることになれば、都道府県等により、クマ類が人里に近づかないような対策や、必要な捕獲、専門人材の育成などを地域の実情に応じて実施していただけるようになり、農林業被害の軽減にもつながるものと考えています。農水省においても、環境省と連携し、クマ類の被害防止対策をさらに進めてまいります。

記者

  間もなく春節を迎えますけれども、アフリカ豚熱のウイルス侵入を防ぐための最新の防疫対策の状況など対応状況について聞かせてください。

大臣

  これは私も一番心配していることです。明日から春節が始まります。観光客の増加が見込まれますけれども、アフリカ豚熱がひとたび侵入すれば、我が国の畜産業が大きな打撃を受けることになります。まず、国内に侵入しないよう水際検疫を徹底的に強化していくことが必要であり、航空会社や船舶会社の協力を得て、入国者に注意喚起を行うだけでなく、農水省としても、家畜防疫官や検疫探知犬などをフルに活用して、畜産物や人に付着したウイルスの持込みを全力で阻止してまいります。一方で、万が一発生した場合を想定した準備も不可欠です。農水省としては、一昨日(7日)、全国の畜産関係者に向けた研修会を実施しました。国内の野生イノシシで本病が発生した場合の対応について確認するなど、速やかに拡大を防ぐための体制づくりや準備を進めているところです。国内の飼養豚や野生イノシシが本病に感染しないように、畜産事業者をはじめとした関係者の皆様と協力しながら、万全の取組を行ってまいります。(※アフリカ豚熱侵入防止パネルについて)是非PRをお願いします。韓国では40件も発生しているということですので。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

発信元サイトへ