農林水産省・新着情報

坂本農林水産大臣記者会見概要

日時 令和6年2月20日(火曜日)10時35分~10時41分 於: 本省講堂
主な質疑事項
  • 福島県漁業協同組合連合会等との意見交換について
  • 栃木県における豚熱の発生について
  • スギ人工林伐採重点区域の設定について

質疑応答

記者

  先日の福島県の出張について、間もなく福島第1原発の処理水放出開始から半年が経ちますけれども、県漁連や各漁協との意見交換ではどのような意見が出て、それについてどのように対応されるおつもりか教えていただきたいです。

大臣

  先日18日の意見交換の中で、一番は後継者の問題であるというお話がありました。農水省としては、地域の漁業就業者を早急に確保していくため、漁家子弟も含め、地域への漁業就業を支援しているところです。漁業現場での長期研修や漁業者の経営・技術の向上などにご活用いただければと思います。また、東京電力福島第1原発の廃炉についても不安を抱えているとのお話がありました。ALPS処理水については、いくつかの国が科学的な根拠のない輸入禁止を実施しており、その解除に向けて今後も粘り強く対応すること。もう一つは、東京電力に対して、しっかりと緊張感を持って、色々な作業もやって欲しいと、そこは国としても東京電力にしっかりと申し入れることを皆さん方にお話をしたところです。

記者

  16日に栃木県の養豚場で発生した豚熱について、国内の飼養豚での発生は8月の佐賀県の事例に次いで半年ぶりとなりますが、現在の防疫措置の対応状況と感染経路などについて判明していることがあれば、聞かせてください。

大臣

  先日16日、栃木県栃木市のワクチン接種農場で国内90例目の栃木県5例目となる豚熱が発生しました。今回、5例目の発生ということで、更に緊張感をもって、豚熱のまん延防止に努めていきたいと考えています。まず、本農場においては、現在、殺処分、埋却等の作業が行われているところであり、引き続き、迅速な防疫措置完了に努めてまいります。そもそも豚熱の発生予防を進める上では、ワクチンでは全てを防ぎきれません。そのため、ワクチン接種農場であっても、野生動物や人等を介して、ウイルスが農場に持ち込まれないよう、飼養衛生管理の向上を図ることが最も重要です。我が省としては、アフリカ豚熱が韓国の釜山広域市において感染が急拡大していることを受け、養豚農家の皆様に飼養衛生管理の徹底を呼びかけたところであり、引き続き、都道府県と連携して、農場における飼養衛生管理がしっかり行われるよう、指導を徹底してまいります。感染経路については、先日17日、農林水産省職員、疫学の専門家等からなる疫学調査チームを現地に派遣して、感染経路等の調査を行ったところです。今後、調査結果に基づき、感染経路等について、専門家による分析を進めることとしており、結果が取りまとまり次第、公表をします。

記者

  花粉症のシーズンが先週あたりから本格化してきたと思いますが、花粉症被害の軽減のためにスギの植え替えについて、重点的に実施する区域を年度内に設定する予定かと思います。現在の検討状況について伺えますか。

大臣

  昨年10月の関係閣僚会議で取りまとめられた「花粉症対策初期集中対応パッケージ」では、スギ人工林の伐採・植替え等の加速化等の対策を集中的に実施するため、本年度中に重点区域を設定することとしていました。今般、各都道府県が重点区域を設定したことから、その結果を取りまとめたところ、全国のスギ人工林、約440万ヘクタールの2割、約98万ヘクタールが重点区域に設定されました。今後、各都道府県が中心となり、自ら設定した重点区域において、一つ目は意欲ある林業経営体への森林の集約化、二つ目は伐採・植替えの一貫作業の加速化、三つ目が伐採・植替えに必要な路網の整備等を推進していくこととしており、国としても、これらの取組を支援していくということにしています。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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