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坂本農林水産大臣記者会見概要

日時 令和6年2月22日(木曜日)8時38分~8時43分 於: 参議院議員食堂
主な質疑事項
  • ALPS処理水の海洋放出による水産物への影響等について
  • 堂島取引所による米先物取引の本上場に係る認可申請について

質疑応答

記者

  東京電力の福島第1原発に溜まる処理水の海洋放出から24日で半年となります。反発する中国は日本産水産物の全面的な輸入停止を続けています。この半年の間、日本からの輸出量が多かったホタテやナマコなどの消費や生産、価格はどのような影響を受けているか。また、課題となっている輸出の多角化と輸入停止を続ける中国について今後どのような対応をしていく考えか聞かせてください。

大臣

  中国等による科学的根拠に基づかない規制が未だに続いていることは極めて遺憾です。日本政府としては、これまで、中国等に対し、二国間での会議の場や、WTO等の国際的な議論の場において、規制の即時撤廃に向けた働きかけを行っております。今週20日にスリランカで開催された、FAOアジア・太平洋地域総会においても、鈴木副大臣から、政府代表演説の中で、科学的根拠に基づかない輸入規制については、断じて容認できるものではない旨、表明しています。また、ホタテ等の輸出先の転換、多角化を進めるため、「水産業を守る」政策パッケージに基づき、ホタテ等の一時買取・保管支援や、海外を含めた新規の販路開拓の支援、ビジネスマッチングや飲食店フェア等の支援を実施しているところです。私自身も、先日19日、ASEAN加盟国の大使らと共に、豊洲市場を訪れ、水産物の輸出拡大に向けたPRを行ったところです。今後も、政府一丸となって、科学的根拠に基づかない規制の即時撤廃にむけて、働きかけていくとともに、輸出先の展開や多角化、更なる国内消費拡大を進めてまいります。
  ホタテについては、主要な産地である北海道の令和5年の水揚げ量は概ね前年比同程度です。国内消費は昨年9月から年末にかけて、大手量販店からは、ホタテの販売量が前年の1.5倍から2倍となったとの声が聞かれています。また、東京都中央卸売市場等の大規模消費地においては、需要増加の影響等により、価格が一部戻ってきていると承知していますが、産地市場での聞き取り情報では、一部価格が下落しているところも多いと承知しています。ナマコについては、中華圏で主に消費されるものであることから、一部の産地で水揚げ抑制の動きがあり、産地価格も下落していると承知しています。今後、北海道の噴火湾地域をはじめ、今年のホタテの水揚げが本格化します。引き続き、影響が懸念される水産物について、消費者の皆様におかれても、息の長い支援をお願いします。

記者

  昨日、堂島取引所が農水省、経産省に対して、米の指数先物の本上場について申請されたことについての受け止めと、現状の国内の米の流通における米先物の必要性についてどのように考えているか聞かせてください。

大臣

  昨日、株式会社堂島取引所から米の先物取引の上場申請を受けました。同取引所からは、これまでも上場申請を受けていますが、今回の申請内容については、新たな内容での申請であると受け止めています。今後、商品先物取引法が定める認可基準に照らして、十分な取引が見込まれるか、生産・流通を円滑にするため必要かつ適当かといったことについて、慎重に判断がされると考えています。必要性については、認可基準に照らして、しっかりと判断されると思っています。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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