農林水産省・新着情報

坂本農林水産大臣記者会見概要

日時 令和6年3月5日(火曜日)8時39分~8時46分 於: 参議院議員食堂
主な質疑事項
  • (大臣から)FOODEX JAPAN 2024におけるネットワーキングレセプションについて
  • 2024年1月の農林水産物・食品の輸出実績について
  • EUの食品包装への規制について
  • 第13回WTO閣僚会議について

冒頭発言

大臣

  私から1点、ご報告がございます。本日から開催される、アジア最大級の食品見本市、FOODEX JAPAN 2024において、日本産水産物に関する200名規模のネットワーキングレセプションを開催します。来場する海外バイヤー等と国内事業者のビジネスマッチングの機会を創出し、ホタテ等の輸出先の多角化を図るとともに、能登半島の漁業者を交えたトークセッションや北陸産の水産物を提供することで、能登半島地震からの復興を後押ししたいと考えています。本日、私からは以上です。

質疑応答

記者

  昨日発表された1月の農林水産物と食品の輸出額について、前年同期比で15.7%のプラスでした。対中輸出は減る一方で、水産物の輸出も2.7%のプラスとなり、4か月ぶりの増加でしたけれども、所感と今後の対応について教えてください。

大臣

  昨日公表しました2024年1月の農林水産物・食品の輸出実績は、総額で864億円、前年同月比15.7%の増加となりました。昨年1月は対前年同月比でマイナスであったことを踏まえると、中国等による日本産水産物の輸入制限が実施されている状況の下で、本年1月の実績は順調であると考えています。その理由については、2月中旬の春節を控えた需要増もあり、台湾、香港、米国向けをはじめ、中国を含む多くの国・地域がプラスとなったこと、中国向けの水産物は、輸入停止措置の影響で、対前年同月比で、約7割の減少となった一方で、生鮮等のホタテ貝の輸出金額については、ベトナム向けが対前年同月比で約5倍、台湾向けが約2倍となっていることであると考えています。今後とも、農林水産省としては、「水産業を守る」政策パッケージを活用して、ホタテ等の輸出先の転換・多角化を図りつつ、輸出拡大の取組を進めてまいります。

記者

  EUが未明に、包装のリサイクルで大筋合意したということですが、内容がまだはっきりしないのですが、今持っている情報と受け止めをお願いします。

大臣

  欧州委員会が、包装に関してリサイクル・再利用の促進や廃棄の減量を目的とした規制案を提案しており、現在、EU理事会、欧州議会との間で議論が行われていると承知しています。仮に、現在の規制案が正式に合意されることとなれば、EU向けの日本産の食品・農林水産物の輸出にも影響を与える可能性があることから、過度の規制は食品の安全性や保存性を損ねることにつながることを関係当局や加盟国に働きかけるとともに、EUの規則案につき、国内事業者に情報発信していくこととしています。

記者

  2日に閉幕したWTOの閣僚会議について、農業分野などで合意に至らなかったということですけれども、受け止めと今後の対応方針を聞かせてください。日本が提案した輸出規制の濫用防止に向けたルール作りについて、交渉状況と今後の見通しを含めて所見をお願いします。

大臣

  2月26日から3月2日まで、アラブ首長国連邦のアブダビで第13回WTO閣僚会議が開催され、当省からは武村副大臣ほかが出席し、交渉に当たりました。農業分野では、約2年後に予定される次回閣僚会議に向けた「作業計画」の策定が、漁業分野では、過剰漁獲につながる漁業補助金などの規律策定が焦点となっていましたが、両分野ともに各国の意見に隔たりが大きく、合意には至らず、議論が継続されることとなりました。我が国としては、引き続き関係国・地域と連携して、建設的に議論に参加をしてまいります。それから、輸出規制に関して我が国は、輸出規制の透明性を高めることが世界の食料安全保障の確保に当たって重要であると考えています。昨年10月、WTO農業交渉において、輸出規制に係る提案を行いました。今般の閣僚会議において議論された約2年後に予定される次回閣僚会議に向けての「作業計画」において、輸出規制が含まれるよう、日本としても主張してきましたが、「作業計画」全体として、各国の意見の隔たりは大きく、合意には至らず、議論が継続されることになりました。今後の議論においても、我が国としては、引き続き、輸出規制の透明性を高めるべく、建設的に議論に参加してまいります。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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