外務省・新着情報

令和6年3月11日
ツァフクナ・エストニア外相と握手しながら記念撮影をする上川外務大臣
上川大臣からツァフクナ外相に九谷焼の酒器が贈呈される様子
日・エストニア外相会談及びワーキング・ディナーの様子

 3月11日、午後6時30分から、上川陽子外務大臣は、外務省賓客として訪日中のツァフクナ・エストニア共和国外務大臣(H.E. Mr. Margus Tsahkna, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Estonia)との間で、日・エストニア外相会談(約40分間)及びワーキング・ディナー(約70分間)を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、上川大臣から、ツァフクナ・エストニア外相の訪日を歓迎した上で、エストニアは、日本にとって、自由、民主主義、法の支配、人権といった価値や原則を共有する重要なパートナーであり、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化し、一人一人の「人間の尊厳」が確保されるよう、連携を強化していきたい旨述べました。これに対し、ツァフクナ外相から、訪日を嬉しく思う、今回の訪日を機に、経済的なパートナーシップをはじめとして、良好な二国間関係を更に深化していきたい旨述べました。
  2. 両外相は、ICTやスタートアップを含む経済面、サイバー防衛や経済安全保障を含む安全保障面など様々な分野における、日・エストニアの協力関係を一層強化していくことで一致しました。また、上川大臣から、国際防衛安全保障センター(ICDS)へのジャパン・チェアの設置、日エストニア・ビジネス・スクエアの立ち上げ、ワーキング・ホリデー協定の活用等を通じ、二国間の交流・連携が一層強化されていくことを期待する旨述べました。また、両外相は、第4回バルト協力対話で一致したとおり、日・バルト関係を、政治・安全保障、経済、人的交流の三本柱を中心に推進していくことを確認しました。
  3. 両外相は、欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分であるとの認識を共有し、ロシアによるウクライナ侵略への対応について意見を交わし、ツァフクナ外相から、上川大臣のウクライナ訪問や日・ウクライナ経済復興推進会議の開催を含め、日本のウクライナ支援への高い評価が表明され、両外相はウクライナ支援を継続してくことで一致しました。また、ツァフクナ外相から、国防大臣の時代からWPSに取り組んでいると述べつつ、上川大臣のWPS推進に関する取り組みに対して高い評価があり、両大臣はウクライナ支援にWPSの視点を反映させていくことの重要性で一致しました。イスラエル・パレスチナ情勢や東アジア情勢についても意見を交わし、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応等を含め、緊密に連携していくことで一致しました。両外相は、安保理改革を含む国連の機能強化等を含むグローバル課題や、経済安全保障上の課題への対処についても意見を交わし、協力を深めることで一致しました。
  4. なお、今回の外相会談においては、能登半島地震の被害に対するお見舞いのメッセージへ感謝しつつ、被災地の復興を願い、上川大臣から九谷焼の酒器を贈呈するとともに、夕食会において石川県の食材を使った料理を提供し、ツァフクナ外相からは、心のこもったもてなしに対する謝意が表明されました。

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