農林水産省・新着情報

坂本農林水産大臣記者会見概要

日時 令和6年3月12日(火曜日)10時09分~10時14分 於: 本省講堂
主な質疑事項
  • スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の防除等について
  • 日本の農業における今後の環境対策について

質疑応答

記者

  ジャンボタニシについて、農水省はX(旧Twitter)で注意喚起等をしていると思うのですが、防除の周知など今後の対応を教えてください。

大臣

  スクミリンゴガイ、いわゆるジャンボタニシは、繁殖力が高く、一度侵入・まん延すると根絶は困難です。このため、未発生地域や被害防止に取り組む地域では、除草目的であっても水田に放されると、周辺への拡散により悪影響を及ぼすことから、SNSでの発信などにより放さないように呼びかけを行っているところです。ジャンボタニシによる被害を防ぐためには、地域全体で防除対策に取り組むことが重要であり、当省で作成した防除のマニュアルや動画等を活用しながら、都道府県と連携し、防除対策の周知を行ってまいります。また、地域の実情に応じた適切な防除体系の実証についても、引き続き、支援してまいります。私のところにも20年ほど前、かなり侵入しましたけれども、気持ち悪いのです、これは。大きくて、それから卵はピンクで、赤いやつで、本当に1回侵入すると厄介なものになると思います。

記者

  農業分野の環境対策について、食料・農業・農村基本法の改正案では、新たな理念に環境調和を掲げ、環境対策を柱の一つに位置付けています。一方で、フランスやドイツなどヨーロッパでは、EUの環境規制に対して、農家が反対のデモ活動に臨むなど、不満の声も高まっています。こうしたヨーロッパ情勢についてどう見ていますか。また、日本における今後の環境対策の進め方について考えを聞かせてください。

大臣

  まず、我が国のことですけれども、今般の食料・農業・農村基本法の改正においては、地球温暖化が進行する中、食料供給が環境に負荷を与えている側面にも着目し、環境と調和のとれた食料システムの確立を柱として位置付けているところです。欧米においては、農業において、一定の区画における作付けの禁止などを行えば支援を行うという形で環境との調和を図る形ですが、我が国では、欧米とは異なるアジアモンスーン地域のモデルとして、食料・農林水産業の生産力向上と環境負荷の低減などの持続性の両立を図ることとし「みどりの食料システム戦略」を策定しました。具体的には、2050年を目標年次として2030年の中間目標も設け、化学肥料・化学農薬の低減、有機農業の拡大等の取組を進めており、みどりの食料システム法に基づく生産者認定は、本年3月末で4,000名を超える見込みとなっており、目標の実現に向けた取組が広がっています。さらに環境との調和を進めていくため、今後、農水省の全ての補助事業等について、一定の環境負荷低減の取組を行うことを義務化することとしており、食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立に向けて、現場のご理解を得ながら、引き続き尽力してまいります。EUの方については、作付けそのものを制限するということで、非常に厳しい案が出されたと聞いています。それに対して反対がありましたので、一旦撤回するというところまできていると聞いていますけれども、日本のこの環境との調和と内容が全く違うと思います。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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