文科省・新着情報
1.事業の趣旨
生涯学び続けるために必要な資質・能力を子供たちに身に付けさせるためには、子供たちの学力向上のための基盤づくりを義務教育段階の早い段階から行っていくことが一層求められている。
このため、子供たちの学習の基盤づくりの観点から、学力向上のためにどのような取組が有効かについて調査分析及び実践研究を行う。調査分析及び実践研究を通じて得られた成果等については、全国への周知を図るとともに、今後の学力向上に資する施策立案等のために活用する。
2.指定期間及び委託契約期間
指定期間は原則として2年間とする。ただし、毎年度、事業の実施状況等について評価又は確認等を行い、事業の継続の可否を判断するものとし、3年目以降の継続も可能とする場合がある。また、契約の締結は年度ごとに行うものとする。
3.公募対象
教育委員会、国公立大学法人、学校法人、株式会社及び特定非営利活動法人等の法人格を有する団体(以下「教育委員会等」という。)
4.調査研究の計画・実施
以下の要領で、学力向上のための取組について調査研究を実施する。
(1)研究テーマの選択・研究課題の設定
次のうち選択したテーマに即して、研究課題を具体的に設定する。
(参考)令和4年度の研究テーマ
A-ア. 学習を支える環境の整備
児童生徒が学習・生活する空間に工夫を加え、それによる児童生徒の学力向上の効果を検証する。
A-イ. 児童生徒の発達の段階に即した取組
児童生徒の発達の段階を踏まえ、発達に応じた集団を構成したり、生活スケジュールを改善して集中力を高めたりする取組を実施し、その効果を検証する。
A-ウ. 効果的な補充学習・家庭学習の実施
従来の補充学習や家庭学習とは異なる、工夫された画期的な補充学習や家庭学習を実施し、その効果を検証する。
B. 読解力などの言語能力等育成のための取組
読解力などの言語能力や情報活用能力などの育成に向けた基盤としての資質能力を育み、その効果を検証する。
(2)研究課題に基づく取組の検討・実践
設定した研究課題に基づいて具体的にどのような取組を実施するか検討し、学校現場で実践する。なお、取組内容を検討する際には、先行研究や過去の取組についての情報を収集・分析すること。
(3)効果の検証のための指標の設定
(2)により実践する取組が学力向上に資するものか検証できるよう、以下の例を参考に児童生徒の学力に関する指標、特に定量的指標(数値化でき、客観的に評価できる指標)を積極的に設定する。
なお、ここで設定する指標により測定するものが、調査研究が対象とする「学力」となることに留意し、必要に応じて複数の指標を設定すること。
(4)比較群の設定
取組が学力向上に及ぼす効果について比較検証するために、例えば以下のような手法により比較群を設定する。
- 同一教育委員会が所管する複数の学校を、取組を実践する学校としない学校に分ける。
- 取組を実践する自治体と、規模、社会経済的背景等が類似している自治体を比較対象として選定する。
- 同一学校・学年の複数の学級を、取組を実践する学級としない学級に分ける。
(5)児童生徒の学力に関するデータの収集
(3)で設定した指標により児童生徒の学力に関するデータを収集する。この際、取組の効果を適切に検証できるよう、取組開始前、取組実施中、取組終了後などの各段階で児童生徒の学力を測定すること。
(6)効果の検証
収集したデータ(特に定量的指標によるデータ)を用いて、研究課題に基づく取組が児童生徒の学力向上に資するものであったか否かを検証する。この際、(4)で設定した比較群ごとのデータを活用し、取組が学力向上に及ぼす影響について比較検証すること。
- 学力向上のための基盤づくりに関する普及・促進事業成果報告書 学力向上のための基盤づくり~その考え方と実践例~(※PDF:9.7MB)(※ファイル容量が大きいためWi-Fi環境でのダウンロードを推奨します。)
- 令和4年度「学力向上のための基盤づくりに関する調査研究」
- 令和3年度「学力向上のための基盤づくりに関する調査研究」
- 令和元年度「学力向上のための基盤づくりに関する調査研究」
※令和2年度については、新型コロナウイルス感染症の感染状況に鑑み、調査研究を中止した。
お問合せ先
初等中等教育局教育課程課教育課程企画室
電話番号:03-5253-4111(代表)(内線4730)