外務省・新着情報

令和6年3月15日
ラミレス・パラグアイ外相と握手しながら記念撮影をする上川外務大臣
日・パラグアイ外相会談の様子
「外交官研修に関する協力覚書」の署名式の様子

 3月15日、午後6時35分から、上川陽子外務大臣は、訪日中のルベン・ダリオ・ラミレス・レスカノ・パラグアイ共和国外務大臣(H.E. Mr. Rubén Darío Ramírez Lezcano, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Paraguay)との間で、日・パラグアイ外相会談(約45分間)及びワーキング・ディナー(約70分間)を行ったところ、概要は以下のとおりです。両外相は外相会談後、「外交官研修に関する協力覚書」の署名式を行いました。

  1. 冒頭、上川大臣は、ラミレス・パラグアイ外相の訪日を歓迎した上で、パラグアイは、日本にとって、自由、民主主義、法の支配、人権といった価値と原則を共有するパートナーで、国際場裡の様々な場面で立場を同じくしてきており、そのようなパラグアイとの100年以上にわたる友好協力関係を更に深化させたい旨述べました。また、同大臣は、パラグアイにおける日系人の活躍を誇りに思うとともに、受け入れてくれたパラグアイ官民の皆様に感謝申し上げる旨述べました。これに対し、ラミレス外相は、パラグアイの大事な友人である日本を地方を含め訪問することができ嬉しい、今回の訪日を機に、政治、経済、開発協力等多岐にわたる分野で二国間関係を深めていきたい旨述べました。
  2. ラミレス外相は、60年以上にわたり農業、教育、保健、電力・水インフラといった幅広い分野において実施されてきたこれまでの日本からの開発協力に謝意を表明し、両外相は、宇宙や水素といった新たな分野においても、協力を進展させていくことで一致しました。特に宇宙分野では、両外相は、パラグアイで実施中の技術協力プロジェクトが順調に進んでいることを歓迎し、引き続き同分野における協力を推進していくことで一致しました。また、上川大臣はパラグアイの2025年大阪・関西万博への参加を改めて歓迎するとともに、2024年上半期のメルコスールの議長国であり、良好な投資環境を有するパラグアイと経済関係を強化していきたい旨表明し、ラミレス外相も日本企業によるパラグアイへの投資を期待する旨表明しました。また、両外相から、本日署名された外交官研修に関する協力覚書により、人的交流がさらに促進されることを期待する旨表明しました。
  3. 両外相は、東アジア情勢、中南米情勢、ロシアによるウクライナ侵略、イスラエル・パレスチナ情勢等の地域情勢や軍縮・不拡散について意見交換を行い、国際社会を分断や対立のない協調に導くためには価値や原則を共有する同志国としての連携が、これまでになく重要であるとの点で一致しました。また、上川大臣は2月のブラジル及びパナマ訪問での印象、その際に発表した「中南米外交イニシアティブ」について説明し、国際社会で重要性を増す諸分野においてもパラグアイとの対話を深め、新たな連携を育てていきたい旨表明しました。これに対し、ラミレス外相から賛意が示されました。さらに、上川大臣からWPSを主要外交として推進していることにも言及しました。
  4. なお、今回の外相会談においては、パラグアイ外務省から寄せられた能登半島地震の被害に対するお見舞いのメッセージへ感謝しつつ、被災地の復興を願い、上川大臣から輪島塗のボールペンを贈呈するとともに、夕食会において北陸地方の食材を使った料理を提供し、ラミレス外相からは、心のこもったもてなしに対する謝意が表明されました。

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