経産省・新着情報

2024年3月22日(金曜日)
8時35分~8時41分
於:衆議院分館2階エレベーター前

冒頭発言

特になし。

質疑応答

日銀マイナス金利解除

Q:日銀が先日マイナス金利政策の解除に踏み切りました。ただ、利上げにもかかわらず円安が進み、市場では物価高を懸念して年内の追加利上げの観測も浮上しています。解除の受け止めと改めて利上げによる金融機関の貸出金利や企業の資金調達などへの影響についてどうお考えになるか教えてください。

A:日銀は金融政策の枠組みの見直しを実施しましたが、「当面、緩和的な金融環境が継続すると考えている」と述べています。他方、貸出金利や企業の資金調達、設備投資への影響については予断を持たず注視していきたいと思っています。
先週、春季労使交渉の第1回集計において、33年ぶりに5%を超える5.28%の賃上げの数字が示されました。過去最大規模の100兆円の投資が実現し、株価は史上最高値の4万円を超える水準で推移しています。
この数年取り組んできた産業政策の成果も出始めており、日本経済は大きく変化するチャンスを迎えていますが、ここで気を緩めてチャンスを逃し、元の木阿弥にしてはなりません。30年間続いたコストカット型の縮み志向を2年間で簡単に変えられるものではありません。これからが正念場だと思っています。
したがって、将来の飯の種を生み出す社会課題解決型の国内投資を後押しするため、財政支援を含めて、積極的な産業政策を更に展開し、継続していくことが必要です。こうしたメッセージを明確に打ち出し具体的な政策を講じていくことで、企業の予見可能性を高めることが何よりも求められていると思っています。
半導体・AIや蓄電池、水素、洋上風力、バイオなど日本には有望な分野が多く存在しています。こうした分野で世界で勝負して勝ち抜くことで将来が開かれていくと思います。
今生じている潮目の変化を日本経済の構造変化につなげ、デフレ完全脱却を実現し、投資も賃金も物価も伸びる成長型経済に移行するため、正にこれからが勝負と思っています。政策を総動員して取り組んでまいります。

日銀マイナス金利解除

Q:ちょっと関連してですけれども、民間のゼロゼロ融資による返済ピークの4月を迎えるタイミングでこのマイナス金利が解除されました。この影響というか展開についてどう見ているかということと、あと何か対応策を講じているかどうかお考えをお聞かせください。

A:まず、民間ゼロゼロ融資の返済開始の最後のピークが本年4月ですから、先般コロナ借換保証などのコロナ資金繰り支援を本年6月末まで延長させていただいたところです。
なお、民間ゼロゼロ融資は固定金利ですから、金利上昇の直接の影響は受けません。買換時にはその時点の金利が適用されますが、植田総裁は、「当面、緩和的な金融環境の継続」と発言しています。
経済産業省としても、コロナ融資の返済支援とともに、金利上昇局面にあっても経営改善・事業再生に取り組むことで筋肉質な経営を実現し、中小企業が事業を継続・発展できるよう支援していきたいと思っています。

東電柏崎刈羽原発再稼働

Q:昨日の柏崎刈羽原子力発電所についてお伺いです。
昨日資源エネルギー庁の長官が新潟県花角知事と面会されまして、その際面会時に花角さんからは、再稼働の深める材料として万一の避難のときの屋内退避の在り方ですとか避難道路の確保などについて挙げられており、既に国の方にもインフラ整備の支援なども要望はされている状況です。改めまして、国としてどのように再稼働に向けて取り組むか教えてください。

A:まず、今後、新潟県、柏崎市、刈羽村等の関係自治体とよく相談させていただきながら、地域の方々の理解を得られるよう取り組んでいきます。そのためには、能登半島地震で得られた教訓をしっかり踏まえ、内閣府原子力防災担当と連携しながら、地域の避難計画を含む緊急時対応を取りまとめていくことや、柏崎刈羽原子力発電所の必要性・意義などについて説明を尽くしていくことなど、地域の実情を踏まえながら丁寧に議論を進めていきたいと思っています。

以上

最終更新日:2024年3月22日

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