農林水産省・新着情報

坂本農林水産大臣記者会見概要

日時 令和6年5月24日(金曜日)8時58分~9時05分 於: 本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣から)第74回全国植樹祭への出席について
  • (大臣から)森林整備保全事業計画の策定について
  • 農林中央金庫の令和5年度決算について
  • 日本農業新聞の農政モニター調査結果について
  • 技能実習適正化法案における「育成就労制度」の今後の制度設計等について
  • 食料供給困難事態対策法案の国会審議について

冒頭発言

大臣

  本日、私から2点、報告がございます。
  1点目は、明後日の26日、第74回全国植樹祭に出席するため、岡山県に出張します。
  本年の全国植樹祭は、「晴れの国 光で育つ 緑の心」をテーマに開催され、天皇 皇后両陛下の御臨席を賜ります。この全国植樹祭を契機に、より多くの方々が森林に関心を持っていただくことを期待しています。詳細は、この後、プレスリリースします。
  2点目は、本日の閣議において、令和6年度から5年間を計画期間とする「森林整備保全事業計画」が閣議決定されました。
  本計画は、全国森林計画における伐採や造林等の計画量に基づいて森林整備事業と治山事業の目標や成果指標等を定めるものです。前計画からの主な変更点として、花粉発生源対策に係る新たな成果指標として、花粉の少ない苗木による植栽面積を増やすといった指標を設定していることが挙げられます。
  今後、この計画に沿って森林整備事業と治山事業を着実に推進してまいります。詳細は、この後、プレスリリースします。本日、私からは以上です。

質疑応答

記者

   農林中央金庫が、22日、2025年3月期の連結純損益が5,000億円超の赤字になるとの見通しを示し、1兆2000億円規模の資本増強を検討することを明らかにしましたが、受け止めと、農水省の対応があれば聞かせてください。

大臣

  22日、農林中央金庫は、令和5年度末の経常利益が連結ベースで1,342億円、令和6年3月末時点の自己資本比率は16.43%となった一方、今期(令和6年度)の通期決算については、5,000億円超の赤字を見込んでいるとともに、1兆2千億円の資本調達について農林中央金庫への出資者である系統金融機関と協議を行っている旨発表したと承知しています。
  農水省としては、農林中央金庫の財務の健全性は確保されていると考えていますが、資本調達については決定されたものではなく、農林中央金庫を含む系統金融機関内部で今後検討されるものであり、コメントすることは差し控えます。
  その上で、農林中央金庫は農協等から預かった資金の運用収益を還元し、系統金融機関の経営基盤を強化する役割を担っており、農水省としては、引き続き、金融庁とも連携し、金融市場の動向等を踏まえつつ、農林中央金庫の経営について、十分注視してまいります。

記者

  弊社(日本農業新聞)が4月下旬から5月中旬に農業者を中心に行ったモニター調査において、基本法改正案で一番期待されることが「適正な価格形成」という調査結果になりましたが、農業者からの期待に対する受け止めを聞かせてください。

大臣

  食料の価格形成について、農業者をはじめとする関係者の関心が寄せられており、こうした現場の期待をしっかりと受け止め、法制化も視野に仕組みづくりを進めなければならないと考えています。

記者

  今週、衆議院を通過した技能実習制度の後継制度としての創設を盛り込んだ法案について、政府原案から国会審議を経て修正が加わり、地方から賃金の高い都市部への人材流出に対する措置を国に求めるような条文が加わりました。特に、農水省が所管する農業、漁業であれば、人材が流出する側の地方での育成就労制度の利用者が多くなることが見込まれますが、こうした修正が加わったことについて、受け止めと今後の対応方針等があれば聞かせてください。

大臣

  現在法案審議中の育成就労制度においては、一定の要件を満たす場合に、同一業務区分内で本人意向による転籍が可能とされています。
  今回の修正案に盛り込まれた内容についても留意しつつ、転籍については、計画的な人材育成の観点や地方等における人材確保に配慮し、外国人の人権保護・労働者としての権利性を高めることを通じて、農業分野が外国人から選ばれる産業となること等を念頭に検討していく必要があると考えています。
  今後、政府内で具体的な制度設計を行っていく際には、農水省として、農業現場の声をよく聞きながら、法務省等の関係省庁と連携してまいります 。

記者

  昨日、食料供給困難事態対策法案が衆議院を通過しましたが、基本法と同じ構図で、立憲民主党や国民民主党などが反対に回りました。かなりの量の附帯決議が付いているのですが、非常に大事な法案であると思いますが、一部野党が反対に回ったことについて、受け止めをお願いします。

大臣

  基本法改正法案についても、食料供給困難事態対策法案についても、ベストな形で提出させていただいたところです。あとは立法府がそれぞれの修正も含めて判断されたことですので、それはそれとして受け止めていかなければいけないと思います。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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