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2024年6月6日

齋藤経済産業大臣は、6月6日(木曜日)にシンガポールに出張し、インド太平洋経済枠組み(IPEF)閣僚級会合及びIPEFクリーン経済投資家フォーラム、日星共創プラットフォームに出席しました。また、各国の代表者と二国間経済関係について意見交換を行いました。

1.IPEF閣僚級会合

全IPEFパートナー14か国が出席する形で、IPEF閣僚級会合が開催されました。日本からは、齋藤経済産業大臣、辻󠄀外務副大臣が出席しました。
同会合において、昨年11月に実質妥結に至ったクリーン経済協定、公正な経済協定、IPEF協定(各協定の横断的事項を扱うためのIPEF評議会の開催等について規定するもの)の3つの協定の署名式が行われました。
会合における齋藤経済産業大臣の主な発言は以下の通りです。

  • IPEFはインド太平洋地域において、21世紀的課題に対応するルールや協力の枠組み作りを主導する重要な取組。パートナーとの協力により、3つの協定への署名という大きな成果を得ることができた。
  • クリーン経済協定は今後、具体的な協力を進めていくフェーズ。「域内水素サプライチェーン・イニシアティブ」や「クリーン電力イニシアティブ」の下で、引き続き協力していきたい。
  • 今年2月に発効したサプライチェーン協定についても、パートナーとともに、サプライチェーン強靱化に向けた平時・緊急時の取組を具現化していきたい。

IPEF閣僚級会合のプレスステートメント(英文)PDFファイル

IPEF閣僚級会合のプレスステートメント(仮訳)PDFファイル

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ファミリーフォト

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署名式の様子

(参考)IPEFパートナー(参加国)
米国、日本、豪州、ニュージーランド、韓国、ASEAN7カ国(インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイ)、インド及びフィジーの14か国。

2.IPEFクリーン経済投資家フォーラム

第1回目のIPEFクリーン経済投資家フォーラムが開催され、政府関係者、クリーン経済関連企業・スタートアップ、投資家が計300人以上出席しました。本フォーラムに際して、「インド太平洋気候テック100」が公表され、日本からはつばめBHB、京都フュージョニアリング、Helical Fusion、AC Biode、アスエネ、WOTA、EF Polymer、Sky Drive、テラモーターズ、エーアイシルクのスタートアップ10社が選出されました。
齋藤経済産業大臣は、日本の産業界が中心となって計画中の「日本水素ファンド」に、IPEF域内での案件組成を進めるための「IPEFウィンドウ」を設置することに加え、日本がIPEFで提案した水素及びクリーン電力に係るイニシアティブの進捗等を紹介しました。
加えて、日立造船株式会社とPhil. Ecology Systems Corpが、フィリピン・マニラで廃棄物発電の建設、所有、運営を行うプロジェクトを立ち上げること、ベトナム気候資金フレームワークの下で、国際協力銀行(JBIC)、米国国際開発金融公社、豪州輸出金融公社、豪州外務貿易省が、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにするというベトナムの目標を支援するプロジェクトを推進していること、を発表しました。
また、Sembcorp、双日株式会社、九州電力株式会社は、日本への輸出用グリーンアンモニアのインドでの製造を検討するコンソーシアムによる以前の覚書に基づくグリーンアンモニアオフテイクの基本合意書に署名しました。

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                 齋藤大臣スピーチ         日本水素ファンド「IPEFウィンドウ」の立ち上げ

  • 「IPEFクリーン経済投資家フォーラム」のプレスリリースについては、こちらPDFファイルを御覧ください。
  • 「インド太平洋気候テック100」については、こちら外部リンクを御覧ください。
  • 「日本水素ファンドIPEFウィンドウ」ののプレスリリースについては、こちら(英文PDFファイル仮訳PDFファイル)を御覧ください。

3.日星共創プラットフォーム

第2回日シンガポール官民経済対話で立ち上げが合意された日星共創プラットフォームのキックオフセミナーが開催され、齋藤経済産業大臣、タン・シーレン第二貿易産業大臣兼人材開発大臣の出席の下、日本とシンガポールの企業、投資機関、政府機関などから約200名が参加しました。 両国のオープンイノベーション施策の共有や、両国企業のオープンイノベーションに係る取組や連携の可能性、分野ごとに両国企業間のオープンイノベーションを加速するための取組について議論されました。

齋藤経済産業大臣は、両国の強みを生かしたイノベーション分野での連携の重要性や、大学や研究機関同士の連携を通じたグローバルなスタートアップ創出に向けた本プラットフォームの果たす役割や今後の取組を紹介しました。また、日星共創プラットフォームの中心的な取組として連携を進めることとしている、東京大学、東京大学IPC、バーテクスホールディングスによるスタートアップ投資分野における連携や両国のスタートアップエコシステムの連携・発展のための協力について、ジョイントステートメントが発出されました。

加えて、本キックオフセミナーにおいては、齋藤経済産業大臣に同行した日本のスタートアップがピッチを行ったほか、投資家等とのネットワーキングを実施しました。

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               齋藤大臣スピーチ                     齋藤大臣と星タン大臣 
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                     日星両大臣及び登壇者           東京大学、東京大学IPC、バーテクスHDとの
                                     ジョイントステートメント発出

4.二国間会談 

各国の代表者との会合の成功に向けた協力や、二国間経済関係等について意見交換を行いました。

(1)豪州 ドン・ファレル貿易・観光担当大臣との会談

「特別な戦略的パートナー」である豪州と、WTOやCPTPP等の通商分野での協力等における日豪連携の重要性を相互に確認しました。また、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)の取組の推進やクリーンエネルギー、LNG、重要鉱物など、エネルギー分野での協力を深化させていくことで一致しました。

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(2)シンガポール ガン・キムヨン副首相兼貿易産業大臣との会談

副首相就任への祝意を伝えるとともに、新政権下で両国の更なる経済関係の強化に取り組むことを確認しました。また、WTOやIPEFなどの通商分野での連携を確認するとともに、スタートアップ分野での連携やエネルギー・トランジションの協力の進展を歓迎し、これらの分野のイノベーション創出に向けた連携強化を促進することで一致しました。 

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(3)マレーシア ザフルル・アブドゥル・アジズ投資貿易産業大臣との会談

IPEF等の通商分野における連携を確認するとともに、半導体や航空機など両国が重視する産業の協力やアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)におけるプロジェクトの推進等、これからの日マレーシア、日ASEANの経済関係を深化させていくことで一致しました。 

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(4)フィリピン アルフレド・パスクアル貿易産業大臣との会談

日米比商務・産業大臣会合で推進することを確認したオープンRANのフィリピンにおける展開や、クリーンエネルギー分野での協力を推進していくことで一致しました。また、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)の取組の推進や、IPEF等の通商分野における協力の推進を確認しました。 

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担当

  • 出張全体について

    通商政策局 経済連携課長 内野
    担当者:簑島、小林
    電話:03-3501-1511(内線 2981)
    メール:bzl-keizairenkeika.16★meti.go.jp
    ※[★]を[@]に置き換えてください。

  • 日星共創プラットフォームについて

    通商政策局 アジア大洋州課長 福地
    担当者:社本、坪原
    電話:03-3501-1511(内線 3011)
    メール:bzl-ne-tsusei-ataika★meti.go.jp
    ※[★]を[@]に置き換えてください。

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