厚労省・新着情報

日時

令和6年4月25日(木)15:00~18:00

場所

WEB開催

議事

議事内容
○中村補佐 定刻となりましたので、ただいまから第58回「厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会」を開会いたします。
 委員の皆様には、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 なお、本日は報道関係者及び一般の方の傍聴は行わず、代わりに会議の模様をYouTubeによるライブ配信にて公開しておりますので、御了承ください。
 また、本日、委員の方には会場またはオンラインにて御参加いただいておりますが、オンラインでの御参加の方に向け、何点かお願いをさせていただきます。会議参加に当たり、ビデオカメラはオンにしていただき、マイクはミュートにしてください。発言時はマイクをオンにしていただき、名前をおっしゃっていただいた上で発言をお願いいたします。発言が終わりましたらマイクをミュートに戻してください。御不明な点がございましたら、事前にお伝えしている電話番号までお問い合わせください。
 本日の出欠状況について御報告いたします。石毛委員より途中からの参加の御連絡をいただいております。
 以降の議事進行につきましては、水澤委員長にお願いいたします。
○水澤委員長 皆さん、今日もよろしくお願いいたします。
 まず資料の確認をお願いいたします。
○中村補佐 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 資料1は、今回の第58回指定難病検討委員会で検討する診断基準等のアップデート案となります。
 また、参考資料1として、指定難病の検討について。参考資料2として、指定難病の診断基準等のアップデート案について研究班から情報提供のあった疾病の一覧。参考資料3として、診断基準等のアップデート案の資料1の溶け込み版がございます。
 資料は以上となります。不足等がございましたら、事務局までお申しつけください。
 すみません、欠席の委員もいらっしゃいますので併せて御報告させていただきます。持田委員と和田委員は欠席の御連絡をいただいております。失礼いたしました。
○水澤委員長 ありがとうございました。資料の確認、出欠の確認がございましたけれども、よろしいでしょうか。
 それでは、議事を進めてまいりたいと思います。
 本日の1つ目の議事では、前回に引き続き、指定難病の個別の疾患の診断基準等のアップデートに関して、委員の先生方に御議論をいただきます。
 それでは、事務局から説明をお願いします。
○山田専門官 それでは、資料1のうち、まず5疾病について御説明させていただきます。こちらは、いずれも免疫疾患になります。
 1ページ、告示番号48、原発性抗リン脂質抗体症候群。研究進捗に伴い、概要部分について症状に関する記載を中心にアップデートがされております。3ページの既診断基準については、全体的に記載の整備がなされております。
 続いて6ページ、告示番号50、皮膚筋炎/多発筋炎。こちらも概要について軽微な修正がございます。
 続いて10ページ、告示番号51、全身性強皮症。こちらは研究進捗に伴い、概要に関する部位について、治療法を中心にアップデートがございます。12ページの診断基準について、全身性強皮症診療ガイドライン2016の中で新たな診断基準が発表されたことを受けて、全体的にアップデートがされております。
 18ページ、告示番号53、シェーグレン症候群。21ページの重症度分類に関して、中枢神経障害について等、軽微な修正がございます。
 告示番号52、混合性結合組織病については、修正点が大変軽微なため、今回は取下げとなりました。
 続いて26ページ、告示番号56、ベーチェット病。30ページの診断基準の鑑別疾患について、記載がより詳細になっております。
 この5疾病については、以上になります。
○水澤委員長 ありがとうございました。
 まず最初のグループ、5疾病について御議論いただければと思いますが、いかがでしょうか。
 最初が、原発性抗リン脂質抗体症候群ということでございますが、何か御意見等ございますか。本当に軽微な修正ということかと思いますが。
 免疫ということで、桑名先生とか張替先生、何か御意見がありましたら。よろしいでしょうか。
○桑名委員 桑名ですけれども、基本的にはここ数年の間の診療において様々な進展があった内容を取り込んだ修正でございますので、特にそれが難病の認定に影響を及ぼすことは想定しがたいと思いますので、このままでよろしいかと思います。
○水澤委員長 ありがとうございます。
○張替委員 私も異論ございません。
○水澤委員長 ありがとうございます。御専門のお二人の先生からもお墨つきをいただきましたので、よろしいのではないかと判断いたします。
 それでは進めてよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○水澤委員長 ありがとうございます。
 続きの御説明をお願いいたします。
○山田専門官 資料1のうち、次の5疾病について御説明いたします。いずれも免疫疾患になります。
 33ページ、告示番号108、TNF受容体関連周期性症候群。概要と診断基準において、成人スチル病の告示病名が変更されたことに合わせ「成人発症スチル病」に修正がされております。35ページの診断基準の部分、遺伝学的検査のところで疾病関連性の判断については「専門家に相談する」という記載が入っております。
 続いて37ページ、告示番号266、家族性地中海熱。研究進捗に伴い概要部分について、原因や治療法などの記載にアップデートがございます。44ページ、重症度分類に関しても記載の整備がされております。
 続いて45ページ、告示番号268、中條・西村症候群。研究進捗に伴い、概要部分について、遺伝子変異に関する記載を中心にアップデートがされております。48ページ、診断基準については、臨床所見でA1の記載が「常染色体潜性あるいは顕性遺伝」と修正になっており、B遺伝子検査に2つの原因遺伝子が追加になっております。
 50ページ、告示番号300、IgG4関連疾患。52ページの診断基準に関しまして、IgG4関連疾患包括診断基準では、病理学的所見に特徴的な線維化、静脈炎に関する記載が追加されております。55ページ、IgG4関連腎臓病の診断基準では、腎臓以外の臓器について、病理学的所見のみではなく画像所見に関する要件も追加になっております。また、56ページ、IgG4関連大動脈周囲炎/動脈周囲炎、後腹膜線維症の診断基準の記載が加わっております。こちらは、厚生労働省IgG4関連疾患に関する研究班と日本循環器学会の合同ワーキンググループから2018年に報告された、IgG4関連大動脈周囲炎/動脈周囲炎及び後腹膜線維症の診断の指針に基づいた追記になります。
 60ページ、告示番号325、遺伝性自己炎症疾患。研究進捗に伴い、概要部分について、遺伝子変異に関する記載を中心にアップデートがされております。診断基準については64ページ、ADA2欠損症の診断基準、遺伝学的検査の記載にアップデートがございます。また、65ページ、エカルディ・グティエール症候群の診断基準についても、遺伝学的検査の記載にアップデートがございます。
 この5疾病については、以上になります。
○水澤委員長 ありがとうございました。第2グループの5疾病についての御説明をいただきました。
 こちらについては、いかがでしょうか。引き続きコメントいただければ幸いですが、いかがでしょう。
○張替委員 私からは特にコメントはございません。
 桑名先生から何かあれば。
○水澤委員長 ありますでしょうか。
○桑名委員 家族性地中海熱の診断基準の記載ですけれども、先天性疾患、遺伝子の変異で生じる場合には、遺伝子変異の部位を明確に規定すべきですが、この疾患自体が遺伝子変異は発症要因の一つにすぎない、いわゆる多因子疾患と考えられています。そのために、研究班で遺伝子変異部位をエクソン10に特定する一方で、その中の変異について個別の配列については少し曖昧としたのではないかと推察します。現実的に遺伝子検査に限らず、コルヒチン反応性も代替えの基準として使われていることも考えますと、「など」という記載でも許容できると個人的には思いますが、遺伝疾患の御専門の先生方の御意見を伺えればと思って意見させていただきました。
 以上です。
○水澤委員長 ありがとうございます。
 私も、先生のおっしゃるとおりかなと理解しております。随分記載も工夫していただいたと思います。前は、たしか「Typical」という記載だったと思うのですけれども、通常の「Definite」としていただいているように理解しました。
 今の点も含めてほかの先生方、何かございますか。
 私のほうで1つ、さっき御説明のときにお話があったように思うのですが、108番のTNF受容体関連周期性症候群の35ページ「診断のカテゴリー」の記載ですが、これは記載の仕方なので、これでなければということであればよいかと思うのですけれども、まず最初、疑い例から記載が始まって、最後のほうに診断確定をするにはどうしたらいいかといったことが文章で書いてあるので、通常の記載のようにDefiniteはどういう要件があって、Probableはどういう要件で、Possibleはどういう要件なのかということで、上のほうにも診断確定でDefiniteを対象とすると書いていただくと分かりやすいかなと思いましたので、ちょっと聞いていただければと思います。
 それから、*の1番をコメントされたのですかね。「疾患関連性の判断については専門家に相談する」というのが注になっているのですけれども、これだとなかなか通常の臨床でパッと診断するには難しいわけですけれども、もう少し具体的にこうであればこうという、先ほどの地中海熱もそうですが、具体的に書いていただかないとなかなか難しいのではないかと思うのですが、どうでしょうか。委員の先生方いかがでしょうか。診断基準の中に専門家に相談するというのが入ってきているのは、なかなか難しいのではないかと。これは研究班の事務局等々で何か議論されましたか。
○山田専門官 ありがとうございます。事務局でございます。
 こちらは、まだ研究班の先生方とお話ししておりませんので、先生方に今日御相談しながら、今先生がおっしゃったとおり記載の修正を検討させていただければと思います。
○水澤委員長 ありがとうございます。ぜひ、お願いします。
 ほかには大丈夫でしょうか。
 これは非常にマイナーなのですけれども、先ほど追加になりましたIgG4関連症候群の中で、マル6でしょうか、大動脈周囲炎といったものが加わりましたが、タイトルの2018というのは先ほどの診断の基準ができた年でしょうか。それは入ってくるということでいいのですか。基準だからいいのですかね。ほかのものはどういう名前のつけ方ですか。全部診断基準が入っていますね、分かりました。年号が一番最初に入っていたので、ちょっと違和感があったのですけれども、時々ある形だと思いますので結構だと思います。
 私が気づいたのはその程度ですかね。
 よろしいでしょうか。何か追加は大丈夫でしょうか。
○筒井委員 よろしいでしょうか。筒井ですけれども、今、先生から御指摘があったIgG4関連大動脈周囲炎の診断基準、マル6の2018というのは2018年にできたという意味合いだと思うのですけれども、日本循環器学会と研究班との合同でつくったのですが、必ずしもなくてもいいかなと思いますのと、もっと大事なのは「B.診断」の「1.確診 1(a/b/c)」の「/」は「または」という意味なので、それはガイドラインにもきちんと明記されているので、a、b、cの全てがないといけないということはないということになっていますので、当然なのですけれども、a、b、cが全部合うというのはほとんどないので、a、b、cのいずれかがあればいいというのは結構重要なポイントなので、ガイドラインにも「/」が何を意味しているかはきちんと書かれていたと思いますが、ここにはそれは書かれていないですよね。ちょっと見当たらないので、そこは確認して追記していただいたほうがいいと思います。
 あともう一つ、すごく細かい誤字なのですが、IgG4関連疾患の概要の「4.治療法」に「ステロイド投与が第一選択薬であり、比較的高容量で導入し」の「高容量」は、用法・用量の「用」なので、この誤字は修正していただくように確認していただければと思います。
 私からは以上です。
○水澤委員長 ありがとうございます。大変有用な御指摘だと思います。診断の括弧の中のa、b、cの間の「/」は「or」だということですね。それから字の違いですね。
 ほかにはよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○水澤委員長 ありがとうございました。では、第2グループの5疾病につきましても、お認めいただいたと判断したいと思います。
 それでは、続きの説明をお願いいたします。
○山田専門官 続いて、資料1のうち、6疾病について御説明します。いずれも循環器疾患になります。
 69ページ、告示番号57、特発性拡張型心筋症。研究進捗に伴い概要部分について、原因、治療法の記載がアップデートされております。71ページの診断基準については、記載の並べ替えを中心とした整備がされております。74ページ、重症度分類の注釈の記載について「判断することが妥当と考えられる」という若干曖昧な記載がありましたが、その点修正されております。
 79ページ、告示番号58、肥大型心筋症。概要部分について軽微な記載整備がございます。81ページ、診断基準についても軽微な記載整備があります。85ページ、重症度分類の注釈の記載について、こちらも告示番号57の記載と同様の修正がされております。こちらの重症度分類の記載については、拘束型心筋症にも同じ重症度分類が報じられております。
 続いて90ページ、告示番号279、巨大静脈奇形(頚部口腔咽頭びまん性病変)。研究進捗に伴い、原因、治療法を中心に記載のアップデートがございます。93ページの診断基準に関して、他の疾患と同様に、Definite、Probableを定義するなど記載の整備がされております。97ページの重症度分類について、疼痛に関する項目が追加されております。
 98ページ、告示番号280、巨大動静脈奇形(頚部顔面又は四肢病変)。研究進捗に伴い概要部分について、全体的に大きくアップデートされております。103ページの診断基準に関して、他の疾患と同様にDefinite、Probableを定義するなど、記載の整備がされております。108ページの重症度分類について、疼痛に関する項目が追加されております。
 110ページ、告示番号281、クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群。研究進捗に伴い概要部分について、概要、症状を中心にアップデートがございます。115ページの診断基準に関して、記載が大きく修正となっております。クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群の診断には、A脈管奇形診断基準と、B細分類診断基準を用い、C鑑別診断を除外した上で、診断基準AとBを満たすものをクリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群と診断するとしているのですが、Aの脈管奇形診断基準では静脈奇形、動静脈奇形、リンパ管奇形の診断は、告示番号278、280を参照することとなっておりますが、今回のアップデートで当該部分が消えてしまっておりますので、こちらは研究班に修正を依頼したいと思います。119ページの重症度分類について、疼痛に関する項目が追加されております。
 120ページ、告示番号179、ウィリアムズ症候群。122ページの診断カテゴリーの記載について、軽微な記載整備がございます。
 この6疾病については、以上になります。
○水澤委員長 御説明ありがとうございました。
 ただいま御説明いただきました第3グループ6疾病について、途中、拘束型心筋症についても言及がございましたけれども、御意見等いただけましたら幸いですが、いかがでしょうか。
 循環器ということで、筒井先生、何かコメントありますか。
○筒井委員 特発性拡張型心筋症と肥大型心筋症は用語の変更と重症度の記載の変更で、妥当なものだと思います。拘束型も基本的には同じような変更で統一をとりたいということなので、それも問題はないのではないかと思います。
 次の巨大静脈奇形や、さらに次を整備していただいたのですけれども、ちょっと気になるのは、疼痛について新たな指標を設けたということなのですけれども、0から5という6段階ですが、こういった主観的なものについては、いわゆる痛みについては、ペインクリニック学会といったところで、いわゆるビジュアル・アナログ・スケールとかヌーメリック・レティング・スケールという、いわゆる0-100とか0-10というのでスケーリングするというのが一般的だと思うので、0-5というのがどういうところで用いられているものなのか、この研究班でこの疾患のために独自につくっておられるのか、そのあたりは明確にしていただいたほうがいいかなと思います。
 痛み自体は要するに普遍的な症状なので、独自性をもって評価しないといけないのか、いわゆる痛み全般に当てはめられるスケールで評価できるものなのかの議論になるので、そこの判断が私はこれを読んでいるだけでははっきり分からないと思いました。
 結論的に申し上げると、ここに使われているスケールが、いわゆる一般的に使われるオーソライズされたスケールなのか、研究班で独自におつくりになったのか。もし前者であれば、ほかにもスケールがあるので、そちらを用いてもいいのではないかということ。もし後者であれば、そこの理由付け、このスケールでこの疾患の疼痛は評価するのが望ましいのであるという説明が必要ではないかと感じました。
 以上です。
○水澤委員長 ありがとうございます。今の点はいかがでしょうか。
○山田専門官 ありがとうございます。その点、私のほうから研究班に確認しております。このスケールは、この重症度分類のために研究班が作成したものと聞いております。
○水澤委員長 普遍性みたいなものについては、どのようなお考えでしたか。
○山田専門官 このために作成されたということだけ聞いておりますので、そのあたり先生にお話しいただいた点を研究班の先生に確認しようかと思います。
○水澤委員長 そうですね。これはたしか前回も似た議論があったような気がするのですが、国際基準のようなものが使えないのであれば仕方ないかなという感じはいたしますし、今もお話があったように、非常に特徴的な疾患・痛みであって、特徴的な独特のものをつくらないといけないという理由があればということだと思いますので、その辺をきちんと確認していただくといいのではないかと思いました。そういうことでよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○水澤委員長 ありがとうございます。
 ほかにはいかがでしょうか。特にないでしょうか。
 では、重症度分類のところは同様の修正があるということで、特発性拡張型心筋症、肥大型心筋症のほかに拘束型心筋症も含めて、この7疾病についてお認めいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○水澤委員長 では、お認めいただいたということで、進めていきたいと思います。
 それでは、続きをお願いいたします。
○山田専門官 資料1のうち、6疾病についての御説明です。いずれも血液疾患になります。
 125ページ、告示番号60、再生不良性貧血。研究進捗に伴い概要部分について、治療法を中心にアップデートがございます。128ページの診断基準についても軽微な修正が入っております。
 130ページ、告示番号61、自己免疫性溶血性貧血。概要部分については研究進捗に伴い、治療法に関する記載がアップデートされております。
 135ページ、告示番号62、発作性夜間ヘモグロビン尿症。概要部分については研究進捗に伴い、治療法に関する記載がアップデートされております。
 141ページ、告示番号63、特発性血小板減少性紫斑病。こちら告示病名を「特発性血小板減少性紫斑病」から「免疫性血小板減少症」に変更することを提案されております。こちらは2007年にITP国際作業部会で変更が推奨され、国際的にもこの名称が定着しているということです。この変更については、日本血液学会からの承認を得ております。概要部分について、告示番号変更に伴い軽微な修正がございます。143ページ、診断基準についても、血小板減少を来す他の疾患、診断カテゴリーを中心にアップデートがされております。
 147ページ、告示番号283、後天性赤芽球癆。149ページの診断基準に関しまして、2の(2)「網赤血球が1%未満」という要件に「または10000/μL未満」が追加されております。
 151ページ、告示番号288、自己免疫性後天性凝固因子欠乏症。研究進捗に伴い概要部分について、治療法を中心にアップデートがございます。155ページの診断基準についても、軽微な記載整備がされております。
 この6疾病については、以上になります。
○水澤委員長 ありがとうございました。
 ただいまの6疾病につきまして御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。告示病名の変更を1つ含んでおりますが、血液疾患ですかね。
○張替委員 張替ですけれども、ITPに関しては今、説明があったとおりで、今、世界的にはそういう病名になっていますし、血液学会としても妥当であろうということで承認しております。現状に即した名称でいこうと考えておりまして、問題ないのかなと思っております。
 あとは、軽微なアップデートなので、いずれも問題ないと考えております。
○水澤委員長 ありがとうございます。
 ほかの委員の先生方、何かお気づきの点はありますでしょうか。よろしいでしょうか。
 ないようです。よろしいかと思います。それでは、この6疾病につきまして、お認めいただいたことにしたいと思います。
 続きの説明をお願いいたします。
○山田専門官 資料1のうち、続いて5疾病について御説明します。いずれも代謝疾患になります。
 165ページ、告示番号19、ライソゾーム病。170ページの対象範囲に関する別表の疾病名の記載が変更になっております。GM2カングリオシドーシスのテイ・サックス病、サンドホフ病、ABバリアントがそれぞれ別の行に分けて記載されております。
 172ページ、告示番号20、副腎白質ジストロフィ。研究進捗に伴い、概要部分に軽微なアップデートがございます。175ページの診断基準についても、軽微なアップデートがございます。
 178ページ、告示番号234、ペルオキシソーム病。研究進捗に伴い、概要部分について、原因の遺伝子異常に関する記載を中心にアップデートがされております。181ページ、ペルオキシソーム形成異常症の診断基準については、根性点状軟骨異形成症5型について記載が追加になるなどアップデートがございます。184ページのペルオキシソームβ酸化系酵素欠損症の診断基準には、軽微な記載の整備がございます。186ページのプラスマローゲン合成系酵素欠損症の診断基準では、根性点状軟骨異形成症4型の記載が追加になっております。187ページのレフサム病の診断基準では、軽微な記載の整備がございます。189ページの原発性高シュウ酸尿症I型の診断基準でも軽微な記載の整備がございます。190ページのアカタラセミアの診断基準でも軽微な記載の整備がございます。
 193ページ、告示番号258、ガラクトース-1-リン酸ウラジルトランスフェラーゼ欠損症。概要部分について軽微な修正がございます。195ページ、診断基準につきまして全体に記載の整備がされております。
 199ページ、告示番号326、大理石骨病。研究進捗に伴い概要部分について、遺伝子異常の記載にアップデートがございます。201ページの診断基準についても、遺伝学的検査の記載にアップデートがされております。
 この5疾病については、以上になります。
○水澤委員長 ありがとうございました。
 最後の5疾病の御説明をいただきましたが、いかがでしょうか。御意見等ありますか。
 これは代謝疾患ですかね。石毛先生はおられますか。
○中村補佐 今日は遅れて入られるということで。
○水澤委員長 私も知っているような神経疾患が幾つかありますけれども、今のお話のように記載の整備が主たるもので、この間の研究の進歩に伴う記載が多いかなと思います。全体としてよろしいのではないかと思っておりますが、委員の先生方からはほかにないでしょうか。よろしいでしょうか。
 これはどの疾患ということではないのですが、今気づいたのですけれども、先ほど遺伝子変異の記載で「遺伝子異常」を「変異」に直したアップデートがあったと思うのですけれども、例えば178ページのペルオキシソームを見ると、全部「遺伝子異常」に統一されておりますし、最近多いですけれども、例えば185ページですと「病的バリアント」と「バリアント」という言い方をすることが最近は多くなったと思います。単純に正常・異常と言えないということからグレーディングをして、病的、病的らしい、不明といった分け方が最近は多いと思うのですけれども、この辺は横断的な研究班があれば、そういったところで検討していただいて、将来的に統一していく方向がいいのではないかと感じました。現状では、いろいろな状況に合わせてうまく使っていくのが現実的かなと思っています。今回の5疾患の中に全部含まれています。
 今の点、委員の先生方御意見いかがでしょうか。変異なのか、異常なのか、バリアントなのかといった記載の仕方が様々になっているかと思います。検討課題かなと感じました。
 そのほかはよろしいでしょうか。
 では、アップデートの御検討はここまででしょうかね。では、事務局からまとめということでよろしいでしょうか。
○山田専門官 本日の御議論をまとめますと、一部の追加の記載整備が必要なものもありますが、診断基準等のアップデート案は全27疾病、拘束型心筋症も加えまして了承されたと考えられます。
 以上です。
○水澤委員長 簡潔・明瞭なまとめでございました。ありがとうございます。
 アップデートに関する議論の全体を通じて、何か御意見等ございますか。よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○水澤委員長 ありがとうございます。次回も引き続き残りの個別の疾患につきまして、御議論をいただきたいと思っております。
 本日、議題2が「その他」となっておりますけれども、事務局から何かありますか。
○中村補佐 ありがとうございます。先日、第55回指定難病検討委員会において継続審議となっていた慢性活動性EBウイルス感染症につきまして、過去の議論等を確認しましたので御報告させていただきます。
 過去には、平成28年、平成29年、平成30年、令和3年にも審議に挙がっていましたけれども、いずれも「発病の機構が明らかでない」の要件を満たしていないと判断することが妥当とされていました。具体的には、研究班の報告によると、当該疾病は末梢血中のウイルス増殖及びクローナリティーを持った細胞の増殖が見られる疾病となっており、感染症やがんに該当することから「他の施策体系が樹立している疾病」と考えられるとされていました。なお、研究班から報告のあった点につきましては、今回の情報提供においても同様の報告がされているという状況でございます。
 事務局からは以上です。
○水澤委員長 ありがとうございます。
 いろいろ御意見があって、少し継続して議論してもいいのではないかとなっていたと思います。過去の議論を調べていただきましたところ、ただいま御報告があったような状況だったということで、この指定難病検討委員会の委員の皆さんは、そういう議論があったことはよく記憶していらっしゃるかとは思うのですけれども、何か御意見等ありますか。特にないでしょうか。
 血液疾患の側面がありますけれども、張替先生いかがですか。
○張替委員 以前申し上げたように、クローン性の疾患ということで腫瘍性の疾患の性格があるということと、治療の効果もEBのコピー数などを用いるということでいうと、感染症という要素もあります。
 今度出てきたものが今までの会議の議論を変えるような新しい知見もないので、ここでこれを今回から取り込むというのは、ちょっとどうかなという気はいたしております。
○水澤委員長 ありがとうございます。
 私も少し勉強させていただきまして、その中で一つ、CAEBVというものが昔は診断基準等もはっきりしていなかったと思うのですけれども、2017年のWHOによる分類によると、造血器腫瘍分類に明確に含まれていて、EBV陽性T/NK細胞腫瘍という位置づけになっていることから、今、張替先生から御説明があったような位置づけでずっと対応をされていること。実際、治療につきましても、そういう治療がなされていることを考えますと、現在の状況の継続がよろしいのではないかと。これを変えることは特に必要ないのではないかといった今の事務局の説明でよろしいかと思いますが、いかがでしょうか。ほかの委員の先生方も、そういうことでよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○水澤委員長 ほぼ全員の方がうなずいていらっしゃると思いますので、こういうことでお認めいただいたとしたいと思います。
 事務局のほうから何かありますか。今後の予定などお願いいたします。
○山田課長 委員の皆様ありがとうございました。事務局から特に追加はございません。
 次回の指定難病検討委員会の日程につきましても、後日、御案内申し上げたいと思っております。
○水澤委員長 それでは、以上で第58回指定難病検討委員会は終了としたいと思います。
 どうもありがとうございました。

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