環境省・新着情報

2024年06月28日

令和6年度 食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業等採択結果について

1.環境省では、食品ロス削減対策と食品循環資源のリサイクルにより食品廃棄ゼロを目指すエリアの創出を支援するため、「食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業」等を実施しています。

2.本モデル事業を実施する地方公共団体・事業者等を募集した結果、以下の2部門について合計9件の事業を採択、支援することになりました。
 ・部門Ⅰ 食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業:3件
 ・部門Ⅱ 食品廃棄ゼロエリア推進方策導入モデル事業:6件

モデル事業の概要と目的

 業態や地域ごとの特性を踏まえた食品ロス削減対策と食品リサイクルの推進によって特定エリア内の食品廃棄ゼロ(食品の焼却・埋立ゼロ)を実現するモデル、及び業態や地域ごとの特性を踏まえた食品ロス削減対策と食品リサイクルの先導的な推進方策を導入し、将来的な食品廃棄ゼロエリアの創出に資するモデルを創出することを目的に、「食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業」及び「食品廃棄ゼロエリア推進方策導入モデル事業」を実施する地方公共団体や事業者等を募集しました。
 令和6年度 食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業等の公募について(令和6年3月1日付け報道発表)
 https://www.env.go.jp/press/press_02804.html 

 

採択結果

 「事業の有効性」、「事業の継続性、発展性・波及性」、「事業の新規性・先進性」、「事業の具体性・実現可能性」の観点から、審査委員会による評価を経て、以下のモデル事業を採択しました。

部門Ⅰ 食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業:3件

・エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社
・一般社団法人 食品ロス・リボーンセンター
・NPO法人 リビエラ未来創りプロジェクト

部門Ⅱ 食品廃棄ゼロエリア推進方策導入モデル事業:6件

・株式会社 三友環境総合研究所
・合同会社 渋谷肥料
・NPO法人 ダイバーシティワールド
・福岡市
・三重県
・ヤマダイミズアブ

モデル事業の概要

部門Ⅰ 食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業

事業主体 事業の名称 事業の概要
エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社 地域とともに実現する食品廃棄ゼロエリアプロジェクト2024  これまで兵庫県川西市で取り組んできた取組のさらなる深掘りに加えて、新たなエリアへの拡大を図るもの。家庭で料理の際に出る生ごみを廃棄せず、コンポストを使って堆肥化する取組を他エリアに展開する他、「食品廃棄ゼロエリアシンポジウム(仮称)」等の開催により、食品廃棄ゼロエリア自体の認知向上・価値向上を図り、食品廃棄ゼロエリアとしての継続性・発展性の向上を目指す。
一般社団法人 食品ロス・リボーンセンター 相模原市立小学校における食品廃棄ゼロエリア事業  相模原市内で食品リサイクルに取り組む小学校を対象に、食品廃棄ゼロの達成を目指す取組。給食残渣を分別徹底することにより、飼料化困難物をメタン発酵原料として活用する等、小学校を中心としたリサイクルループを形成する。また、食育授業や食品リサイクル工場への親子見学会等を通じて、児童・保護者への意識改革にも取り組む。
NPO法人 リビエラ未来創りプロジェクト マリーナ内レストラン事業における食品ロス削減と地域内完全循環エコシステム確立、環境教育とサステナブルツーリズムおよびフードドライブの実現  神奈川県逗子市のリビエラ逗子マリーナとその周辺地域を対象に、食品廃棄ゼロの達成を目指す。具体的には、レストラン残菜からのコンポスト化、堆肥による野菜栽培、レストランでの再利用を通じた完全リサイクルループの実現、mottECOを通じた食べ残し削減の推進、フードドライブによる食品寄付の促進、環境教育及びサステナブルツーリズム等の食品ロスの削減と環境保護に対する包括的なアプローチに取り組む。

部門Ⅱ 食品廃棄ゼロエリア推進方策導入モデル事業

事業主体 事業の名称 事業の概要
株式会社 三友環境総合研究所 SAIKAI COFFEE for Office オフィスから出る 「コーヒー豆かす」 を廃棄から資源循環へ  渋谷区内の施設、企業から排出されたコーヒー豆かすを再資源化するスキームの構築を目指す取組。排出者によって乾燥処理させたコーヒー豆かすを原料として、肥料堆肥化・飼料化。その後、農家・酪農家によってそれらの飼料堆肥・飼料を活用して作物・ミルク・加工品を生産、排出者へ提供するといった循環モデルの形成を目指す。
合同会社 渋谷肥料 サーキュラースイーツ  大都市の大型商業ビルから排出された生ごみを肥料として再生させ、周辺地域で農作物を育てるために使用する。収穫した農作物は生ごみの排出元の地域で再び仕入れることで都市と地域における循環の仕組みを設計する。さらに市場の大きさや発信力といった大都市ならではの強みを生かし、仕入れた農作物から付加価値の高い商品を生み出して地域資源の6次産業化を実現する。同時に商品そのものにフードロスを減らす創意工夫を取り入れることで食品廃棄の削減も目指す。
NPO法人 ダイバーシティワールド 食品廃棄ゼロエリアの全国拡大を見据えた、フードバンクポータルアプリ「Messhare(メシェア)」の産官学NPO連携による実証実験(PRキャンペーンと効果検証)  食品寄付のオンライン取引とmottECO含むドギーバック協力店のMAP表示ができるフードバンクポータルアプリ「Messhare(メシェア)」のPRキャンペーンとして特定地区内のイベント会場や協力店等でアプリの啓発等を行うほか、食品廃棄ゼロエリア創出に向けた効果検証と、食品廃棄ゼロエリアの全国拡大を見据えたアプリの改善を実施する。
福岡市 食品廃棄ゼロスクールモデル事業  小学校給食から発生する食品廃棄をゼロにするため、モデル校において児童が給食の食べ残しを減らす取組を自ら考え実践するとともに、小学校での調理くず等の堆肥化やメタン化施設での資源化に取り組む。また、効果や全校展開に向けた課題の検証を行うことで、学校現場において実践可能かつ効果的な食品廃棄物の削減手法を検討する。
三重県 伊賀市流 ICT等を活用したかん食の術 
~感謝の心で 完食できる 地球環境にやさしい学校を目指して~
 子どもたちが食べ物を大事にし、食料生産等に関わる人々へ感謝する心をもったり、食事の喜びや楽しさを感じたりすることで、自らの給食の残食減につなげることを目指す取り組み。栽培学習、出前授業、現場学習等による教育活動、給食の残食減に向けた啓発動画の作成、給食で出た野菜くずの肥料化、未利用食材の学校給食への活用等に取り組む。
ヤマダイミズアブ ヤマダイミズアブ企画:生ゴミ→資源化循環プロジェクト:“山大生・教職員の自宅生ゴミ”が“持続可能で環境に配慮した無農薬米”になって帰ってくる!  山形大学の学生および教職員が自宅から持参する生ゴミを、ヤマダイミズアブ式資源化処理システム(アメリカミズアブの幼虫に食べさせて、育った幼虫を家畜などの餌に、幼虫のフンを肥料にする)を用いて資源化することで、肥料や飼料へと変換する新たなプロセスの導入を目指す取組。新しい生ゴミ処理ネットワークの構築に繋げます。

連絡先

環境省環境再生・資源循環局総務課リサイクル推進室
代表
03-3581-3351
直通
03-6205-4946
室長
近藤 亮太
室長補佐
金井 信宏
担当
小田戸 聡
担当
稲葉 涼
担当
齋藤 那奈

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