経産省・新着情報

2024年6月28日(金曜日)
16時54分~17時03分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

先週金曜日の記者会見において、総理が表明しました燃料油及び電気・ガス負担軽減策について、与党との調整を踏まえた方針をご説明します。
円安の進展等により物価水準が高止まる中、今年の夏は酷暑を心配する声が数多く寄せられています。物価高に直撃され苦しい状況にある国民を守り、酷暑の夏を乗り切るため、即効性が高い対策として燃料代、電気・ガス代に対する補助を行うこととしました。
他方で、これらの補助は、脱炭素化の流れやGXの取組への影響を勘案すれば、いつまでも続けるべき政策とは言えません。
このため、与党からいただいた提言等もしっかりと踏まえ、年末までの消費者物価への十分な効果も念頭に置きつつ、時限的な対応として、燃料油代に対する補助については、年内に限り継続します。その際、国際的な脱炭素の流れ等も踏まえ、丁寧に状況を見定めた上で、段階的かつ円滑な終了に向けて必要な対応を行ってまいります。電気・ガス代については、8月の使用分から3か月間補助を行います。水準は、この夏の酷暑を乗り切る観点から8月と9月の負担軽減を特に重点化し、低圧の電気で8月・9月は1キロワットアワー当たり4円、10月は2.5円の支援とします。
その上で、第二弾の対応として、秋に策定することを目指す経済対策の一環として、年金世帯や低所得者世帯を対象とした追加の給付金や、重点支援地方交付金の拡充をきめ細かく講じていく旨、総理が表明されていると承知しています。
詳細は事務方から説明させます。以上です。

質疑応答

Q:政府では激変緩和措置として電気・ガス代料金の補助を続けていましたけれども、燃料の輸入価格が上張りの危機の前の水準まで落ち着いたということで5月分で1度終了させています。この数か月の燃料の輸入価格を見ても、この水準が低い状態で推移をしています。そうした中で補助金を復活させることの意義と、税金を使ってそうした補助をすることが妥当なのかどうかについて、大臣の見解をお願いします。
A:まず、電気・ガス料金の激変緩和対策については、燃料輸入価格がロシアのウクライナ侵略前と同程度に低下した状況などを踏まえ、5月末まで講じてきたところです。こうした状況には変わりがないと考えています。
一方、物価高から国民を守る必要性や酷暑を心配する声が数多く寄せられています。こうした中、この夏の酷暑を乗り切ることを支援し、かつ即効性が高い対策として必要だという判断をしまして実施することにしたものですから、再開ではないと理解していただければと思います。

Q:冒頭で今、電気代の8・9月は1キロワットアワー4円、10月は同2.5円というお話がありましたけれども、都市ガスについては決まっているのでしょうか。
A:都市ガスも対応します。詳しくは、都市ガスについて8月・9月は1㎥当たり17.5円、それから10月は1㎥当たり10円とさせていただきたいと思っています。

Q:あともう1点、ガソリンは年内に限るというお話がありましたが、こちらは支援の方式としては今と変わらないのか、現状の状況を教えてください。
A:先ほど少し申し上げたとおり、ガソリンについては年内に限り継続をします。その際、国際的な脱炭素の流れ等も踏まえ、丁寧に状況を見定めた上で、段階的かつ円滑な終了に向けて必要な対応を行います。今決まっているのはそこまでです。

Q:一つ目は、今回、終了時期とか期間というのを明確にされていると思います。いつまでも続けられないということもこれまでおっしゃってきました。ガソリン補助金に至っては丸3年にもなるわけなのですが、激変緩和とは言いながら、今回確実に出口に向かえるということでよろしいでしょうかというのが一つと、もう一つは財源なのですが、これは今残っているので足りるのか、予備費などから新たに手当てが必要なのか、いくらくらい必要なのか、分かっている範囲で教えてください。
A:前者のご質問については、繰り返しになりますが、この燃料油価格の補助はあくまでも一時的な緊急避難措置ですから、脱炭素化の流れやGXの取組への影響を勘案すれば、いつまでも続けるべき政策とは言えません。激変緩和措置としては、秋に向けて賃上げの効果が徐々に現れてくる中で、年末までの消費者物価への十分な効果を得られるよう、一つの区切りとして年内限りの措置としたいと思っています。その際、国際的な脱炭素の流れなども踏まえ、丁寧に状況を見定めた上で段階的かつ円滑な終了に向けて必要な対応を行います。その上で、また経済環境などの様々な状況を丁寧に見極めながら、第2弾の対応として秋に策定することを目指す経済対策において、必要となる措置を検討する構えです。
それから、財源のお話ですが、当面は規定予算を活用しながら、その執行状況を見極め、必要な対応を検討していくことになります。原油価格の動向によって金額も変わってくると思います。

Q:電気・ガス代なのですが、標準世帯でいくらほど軽減されるのでしょうか。よろしくお願いします。
A:4円ですと、400キロワットアワーが大体一つの目安ですので、4円×400ですから1,600円ぐらいですか。2.5円だと1,000円です。

Q:金額について確認させてください。先日の総理の会見で、消費者物価の押し下げ効果について0.5ポイント以上にすべくというお話があったかと思います。今回、電気・ガス、ガソリン補助額を具体的に示していただきましたけれども、こういった前提の下、補助が決められたという理解でよろしいでしょうか。
A:基本的にはそのとおりで、燃料油への支援による消費者物価の押し下げ効果というのは原油の価格や為替等の動きに連動して変わるわけですが、一定の変動があったとしても0.5%ポイント程度以上の効果が得られるよう、電気・ガス料金補助の水準をもう1度設定したということです。

以上

最終更新日:2024年6月28日

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