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2024年07月05日

南極環境保護法施行規則の一部を改正する省令案に対する意見の募集ついて

1.令和6年5月21 日(火)から同年5月30 日(木)にかけて開催された第46回南極条約協議国会議において、環境保護に関する南極条約議定書に基づき指定された南極特別保護地区に関し、当該地区内での活動の許可条件等を定めた管理計画の新規策定や改定等に関する内容が採択されました。
2.令和4年6月にデジタル臨時行政調査会において策定された「デジタル原則に照らした規制の一括見直しプラン」に基づき、「目視」や「実地監査」等、7項目のアナログ規制に関する法令の規定等の点検を行いました。 この点検の結果、南極環境構成要素の観測又は測定の方法において、デジタル技術による一定程度の代替が可能であると認められました。
3.上記及び第46 回南極条約協議国会議での採択事項に対応するため、環境省では南極地域の環境の保護に関する法律施行規則の一部を改正する予定です。
4.ついては、本件に関し広く国民の皆様から御意見を募集するため、令和6年7月5日(金)から同年8月3日(土)までの期間、パブリックコメントを実施いたします。

背景

(1)環境保護に関する南極条約議定書

 原生的な自然環境を有する南極地域の環境を保護するため、環境保護に関する南極条約議定書(以下「南極条約議定書」という。)では、南極条約議定書の締約国に対し様々な義務を定めています。特に、環境的又は科学的な価値などを有する地域として指定された南極特別保護地区では、各地区で定められた管理計画に従って活動することが義務づけられています。
 毎年開催される南極条約協議国会議において、南極特別保護地区の管理計画の改定や新規作成などが採択された場合、会議後90 日目(今回の場合、令和6年8月28 日(水))に発効することから、我が国を含む各南極条約協議国は、それまでに国内制度で担保するために必要な手続等を行う必要があります。

(2)「デジタル原則を踏まえたアナログ規制の見直しに係る工程表」について

 令和4年6月にデジタル臨時行政調査会において策定された「デジタル原則に照らした規制の一括見直しプラン」では、「目視」、「実地監査」、「定期検査・点検」、「常駐・専任」、「対面講習」、「書面掲示」、「往訪閲覧・縦覧」の7項目のアナログ規制に関する法令の規定や運用を見直すこととされ、同年12 月には個別の規制ごとに見直しに向けた「デジタル原則を踏まえたアナログ規制の見直しに係る工程表」が公表されました。
 また、デジタル庁によるテクノロジーマップの整備に向けた調査研究(アナログ規制の見直しに向けた技術実証等)における技術実証として、カメラ、ドローン、ロボット、AI 等を活用した自然物等の実地調査の実証が行われました。これらを踏まえた点検の結果、南極環境構成要素の観測又は測定の方法について、デジタル技術による一定程度の代替が可能であると認められました。

(3)南極地域の環境の保護に関する法律施行規則

 南極条約議定書で各締約国に定められた義務について、我が国では南極地域の環境の保護に関する法律(平成9年法律第61 号。以下「法」という。)で担保しています。法では、日本国民及び日本国内に住所を有する外国人等が南極地域で行う活動について、事前に環境大臣の確認を受けることが規定されており、南極特別保護地区内で活動しようとする場合は、当該地区の管理計画に定められている許可条件を全て満たしていることなどが必要となります。
 南極特別保護地区は、南極地域の環境の保護に関する法律施行規則(平成9年総理府令第53 号。以下「施行規則」という。)の別記及び別表第六において各地区の名称、場所及び許可条件がまとめられています。また、別表第四において、南極史跡記念物の名称及び位置を定めています。
 また、施行規則別表第一において南極環境構成要素並びにその観測又は測定の対象及び方法について定めています。

(4)今回の改正の趣旨

 第46 回南極条約協議国会議において、14 件の南極特別保護地区の管理計画の改定が採択され、そのうち、各地区で活動する際の許可の条件等が改正された5件については、我が国でも担保措置を講じる必要があるため、別添のとおり施行規則の一部改正を行います。また、新規指定された3件の南極特別保護地区についても、各地区で活動する際の許可の条件等が新たに指定され、それに伴い2件の南極特別保護地区が削除されたため、本件についても施行規則の一部改正を行います。加えて、南極史跡記念物一覧表の改正が採択されたことを受け、施行規則の一部を改正します。
 また、「デジタル原則を踏まえたアナログ規制の見直しに係る工程表」を踏まえ、別表第一で定める南極環境構成要素について観測又は測定の方法を変更します。

意見募集要領

(1)意見募集対象

別添1の「『南極地域の環境の保護に関する法律施行規則の一部を改正する省令案』の概要」を参照してください。

(2)意見募集期間

令和6年7月5日(金)~同年8月3日(土)

(3)資料入手方法

① 電子政府の総合窓口「e-Gov」による閲覧
 電子政府の総合窓口「e-Gov」から資料を入手してください。
 「e-Gov」:https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public
② 窓口での配布
 環境省自然環境局自然環境計画課

(4)意見提出方法・提出先

次のいずれかの方法で、日本語にて意見を御提出ください。
・ インターネットによる提出
電子政府の総合窓口(e-Gov)の意見提出フォームに従って、氏名、連絡先及び本件への御意見を御記入の上、御提出ください。
・ 郵送(以下の意見提出様式で、以下の宛先まで御提出ください。)
〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2
環境省自然環境局自然環境計画課 宛て
・ 電子メール(以下の意見提出様式で、以下の宛先まで御提出ください。)
電子メールアドレス antarctic@env.go.jp
※ 電話での意見提出はお受けしかねますので、あらかじめ御了承ください。

(意見提出様式)
[宛先]環境省自然環境局自然環境計画課 宛て
[氏名](企業・団体の場合は、企業・団体名、部署名及び担当者名)
[郵便番号・住所]
[電話番号]
[意見]

公布・施行期日(予定)

令和6年8月27 日(火)

連絡先

環境省自然環境局自然環境計画課
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8274
課長
番匠 克二
係長
伊藤 百合香
担当
福濱 有喜子

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