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土屋復興大臣記者会見録[令和6年7月12日]

令和6年7月12日(金)10:45~10:56 於)復興庁記者会見室

1.発言要旨

 来週の7月17日から7月24日の日程で、英国及びアイスランドを訪問いたします。

 英国では、現在廃炉を進めているセラフィールド原子力発電施設を視察し、施設関係者や地元関係者などと意見交換を行う予定です。

 また、この機会に、英国福島県人会「しゃくなげ会」の満山喜郎会長をはじめとする福島県関係者の皆様にお会いして意見交換を行うほか、ロンドン市内にある福島庭園を視察する予定でございます。

 また、アイスランドへは、日アイスランド友好議員連盟会長としての訪問であり、アイスランド議会のアルマンソン国会議長等と意見交換を行います。

 また、東日本大震災で壊滅的被害を受けた気仙沼市の造船業施設を復興させ、「みらい造船」を立ち上げた木戸浦社長が、震災直後のアイスランド沿岸警備隊員からの支援への感謝の思いから、レイキャビックのオールド・ハーバーにおいて、現在博物館として活用されているアイスランドの退役巡視船のために贈呈したシグナルマストの視察等を行う予定です。

 英国日程の詳細は事務方に、アイスランド日程の詳細は議員会館の事務所にそれぞれお問合せください。

 以上です。

 

2.質疑応答

(問)2点お尋ねします。

 まず、10日の日の富岡町長の要望活動についてお尋ねいたします。

 要望の冒頭で、富岡町は帰還が可能になった区域と、そうでない区域、まだらになっているというニュアンスで、いわゆる町内での格差、そういう復興の格差が広がっているというような申出があったと思うんですけれども、自治体が一義的には取り組む問題かもしれませんけれども、国としてその格差の解消に向けてどういったことができるか、大臣の御所見をお聞かせください。

(答)今おっしゃったように、帰還困難区域のうち特定復興再生拠点区域外については、これまでに富岡町を含め4町で特定帰還居住区域復興再生計画が作成され、順次、除染等が開始されるなど、原子力被災地域の本格的な復興・再生に向けて、着実に取組が進んでいるものと考えております。

 まずは2020年代をかけて、帰還意向のある住民の方々が全員帰還できるよう、特定帰還居住区域の避難指示解除に向けた除染やインフラ整備等をしっかりと進めて参りたいと思います。

 残る帰還困難区域においては、今後、御帰還の意向を踏まえ、新たな特定帰還居住区域の設定や追加が想定されます。引き続き、地元自治体から御相談があれば、丁寧に対応して参りたいとも考えております。

 その上で、残る帰還困難区域の多くを占めている山林を含めて残された土地・家屋等の扱いについては、今までも富岡だけでなくて山林の問題はたくさん出ていると思いますけど、引き続き重要な課題であって、いずれにしても地元自治体とも協議を重ねながら、しっかりと検討を進めて参りたいと考えています。

 当初に戻られた方たちと、今、除染をして戻る意向のある方と時間の差がありますので、ここを埋めるのは非常に自治体としても大変なことだと思います。今、除染が始まると、帰還したいという人の気持ちの中には、一日でも早く、いつ終わるのということになるんではないかと思います。終わっていよいよ帰ろうと思ったけど、生活をする環境はどうなのということとか、いろいろ心配事がいっぱい増えると思うんですね。

 そういう中では、そういう細かいことに自治体がしっかりと対応していただくことが必要なのかなと思いますし、その辺でお困りの点がありましたら、また我々もサポートしていくという形を取って、順次町が形になるようにしていってあげるということが本当に大事なことだと思っています。

 更に、これは今回の除染で帰還できる方たちが戻られた後、また、帰還を希望ではなかったけれども、みんな町へ帰ったら何かすごく幸せそうだとか、いろんな状況があると思うんですよ。そうしたら、また戻りたいという人が出てくると思うので、我々は戻りたい人がいる限り、しっかりと除染をして戻っていただきたいなというのが本当の思いでございますので、我々もしっかりと、こういうときこそ寄り添って、自治体とも協議しながら応援していきたいなと考えております。

(問)ありがとうございます。

 もう一点、冒頭のアイスランドの訪問についてお尋ねいたします。

 議連会長ということで、どうしても立場ということで政務ということで後回しにさせていただいたんですけれども、議連会長というお立場で訪問して会談等をされるというところなんですけれども、どういった意見交換をしていきたいな、どういった目的で訪問されるか、議連会長としてというところでいえば、それに尽きるかもしれないんですけど、土屋代議士御本人の御意見、御所見、お尋ねできればと思います。

(答)私、アイスランドとは本当に長い付き合いで、議員になる前からアイスランドは訪問しておりまして、ですからもう40年近いお付き合いをしております。ですから、かつて大統領として女性大統領であったフィンボガドッティル大統領さんは私を娘のようにかわいがってくださっておりまして、そんな関係もあって今回いい機会なのでお邪魔しようということと、アイスランドというのは、御存じだと思いますけど、鯨を捕る地域でございまして、日本とは国際社会で鯨ではタッグを組んでおります。

 それから、日本の遠洋漁業の基地にもなっておりますし、それから北極海航路がこれから、ロシアが非常に力を入れているんですけれども、これに対して北欧の地域も大変な危惧をしております。北極海航路の起点でもありますので、そういう意味では日本にとってものすごい大事な国でありまして、いろんな関係があるので、是非時間があったらお邪魔したいなと思っております。

 あとは火山国でして温泉の国でありまして地熱発電が非常に盛んで、ほとんど地熱発電で賄っている国でありまして、水道をひねると、レイキャビックという首都の町では、どこのうちでも温泉が出るというようなすごい生活をしておりまして、地熱発電では日本と一緒に日本の地熱発電の開発を応援したいということも再三言われておりますし、今後のCO2削減においても、日本にとっては地熱というのは、温泉業者からは非常に危惧されている問題でありますけれども、研究する余地があるのかなと思っております。

 いろんな関係で日本にとって大事な国だと思っておりますので、再び時間を、ちょうどイギリスまで参りますので、それから現在、火山が噴火中でございまして、噴火の後の復興というのも、やはりアイスランドというのは大変大きいと思いますので、その点もお話を伺ってみたいと思います。

 火山噴火の場所に、どういう状況か行きたいとは思っているんですが、これはそのときの状況によって分かりませんので、戻りましたら、もし行ければ御報告させていただければと思います。

 以上でございます。

(問)英国訪問についてお伺いしたいんですけれども、まずセラフィールドはどのような課題意識を持って臨むのかということと、英国県人会との意見交換ですが、これはどういった目的で、意向を持って臨まれるのか、2点お願いします。

(答)セラフィールド施設は、過去に火災事故や漏水事故を起こして放射性物質が周辺地域に漏れるなどの問題を抱え、現在廃炉が進められている施設であります。復興大臣として、今後、長期間にわたることが想定されている廃炉と地域の実情を視察し体感しておくこと、また実際に廃炉を進めている原子力廃止措置機関(NDA)が地域関係者とどのように関わって、どのようなコミュニケーションを取っているのかなど、イギリスにおける様々な経験や知見を伺っておくことは、今後の復興行政を進めていく上で十分に意義があるのかなと考えているところでございます。

(問)県人会との意見交換もお願いします。

(答)県人会は、せっかくの機会でありますし、どこに住んでいても皆さん、やっぱり福島県の復興という思いは強いんじゃないかと思いまして、今の福島の状況を英国福島県人会の皆様にお伝えしたいし、今後、我々が福島を必ず再生させるよという思いを強く訴えていきたいなと思っております。

 どうもありがとうございました。

(以  上)

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