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伊藤大臣閣議後記者会見録 (令和6年7月2日(火)13:30~13:43 於:環境省第一会議室)

1.発言要旨

冒頭なし

2.質疑応答

(記者)幹事社の朝日新聞の市野です。よろしくお願いします。
 幹事社から一問です。人事について、6月30日付けで水俣病患者団体らとの懇談で司会を務めました特殊疾病対策室長の木内哲平氏が交代しました。この異動の理由と水俣での再懇談に同行しないことへの影響というのをどのように考えるか、お答えください。
 また、新しく特殊疾病対策室長も厚生労働省から出向されてきたかと思いますが、大臣もおっしゃっておられるとおり、環境省の原点たる、この水俣病問題の重要性というものをどのように理解してもらい、対応してもらいたいと考えているかお答えください。お願いいたします。
(大臣)今般の特殊疾病対策室長の交代は、通常の人事異動の一環であり、水俣の再懇談については新室長が同行いたします。新室長には水俣病問題の歴史と経緯を踏まえつつ、辛い状況にある方々にできるだけ寄り添って、対応していただきたいというふうに考えております。
 
(記者)NHKの林と申します。
 冒頭の質問に関連して、当事者であった、司会をしていた方が行かないということに関する影響についてはどう考えていらっしゃるんでしょうか。
(大臣)7月は大体、定期的な人事異動の時期でありますので、やはりそのときの室長が行くべきだということであると思います。
(記者)木内室長は(5月1日に)現地に行かれて、(5月8日に)大臣が行かれたときにも木内室長も現地に行って、団体の方を訪問されたかと思うんですけれども、そのときやこれまでの対応で一定の責任としかるべき対応はされたというふうに大臣自身も判断されているんでしょうか。
(大臣)これまでの環境省の経緯の中で、彼は対応したんだろうと思います。
 
(記者)テレビ朝日の中尾です。
 再び木内氏の交代について伺うんですけれども、特殊疾病対策室長の最近の人事を鑑みますと、去年の懇談の際は2代前の室長が対応されました。その後、室長が交代されて数か月たたないうちに、木内氏が2月に就任されました。今般のマイクオフ問題が起こって5か月で室長が交代したという形になっています。
 もちろん通常の人事の一環というのも理解はできるんですけれども、少なくとも外形的にはかなり早い異動、事実上更迭と取れてもおかしくないような状況です。更迭じゃないとすれば、それはそれで水俣病軽視とも取れるような早さが2代続いたとも言えますけれども、その辺りの最近の人事の流れというのはどのように考えてらっしゃいますでしょうか。
(大臣)まず、今回は通常の人事異動でありますし、決して水俣病を軽視した人事異動ではないというふうに考えております。
(記者)分かりました。
 タスクフォースについて伺います。タスクフォースは今、公にされている幹部職員でいうと13人が、当初加盟されておりました。そんな中、今回7月1日までの人事異動で、私が集計した限りにおいては、幹部職員6人が交代していると認識しております。
 もちろん人事の時期ですけれども、およそ半数がタスクフォースを交代するということで、今後のタスクフォースの運営というのはやはり難しいところがあると思います。また、あるいは被害者の皆さんに、何か間違ったものが伝わる可能性があると思うんですけども、今般の全体の人事異動の中で、タスクフォースというのはどのように位置付けられるんでしょうか。
(大臣)今回は定期的な人事異動で多くの方が変ったわけですけども、タスクフォースにおいては、その人事異動に併せて、それぞれの方がしっかりとタスクフォース(の職務)に就くようにしたいと思いますし、むしろタスクフォースの力を強めたいというふうに思っております。
(記者)事実関係の確認なんですけれども、以前発表されたタスクフォースの人員、幹部職員13人の中で、これまでに異動が明らかになっている職員というのは何人になりますでしょうか。
(大臣)今、おっしゃられた数だと思いますけど、人事は昨日でございますので、それに併せて、今週中にタスクフォースの新メンバーというのを発表したいというふうに考えております。
(記者)分かりました。ありがとうございます。
 
(記者)読売新聞、田中と申します。
 今日は(GX2040)リーダーズパネルがありましたけれども、中身はまだ承知してないんですが、改めて2040のビジョンについて年度内策定を目指していると思うんですが、その一方で温対計画(地球温暖化対策計画)とか、あとNDCのほうは35年が1つのめどになるかと思うんですけども、その辺りをどういうふうに大臣の中で整理されているかというのを伺いたいのが1点。要するに、2040年の目標というのを重視して、そこから2035年を決めるということなのか、違うお考えなのかというのが1点。
 あと、前回の閣議後会見で、温対計画の見直し議論をまだ承知されてないというふうにおっしゃっていたので、改めて中身について把握されたのであれば、それを受けての御所見というのをお願いします。
(大臣)前段の御質問と後段の御質問は必ずしもイコールじゃないんですけども、せっかくの御質問ですので、前段の御質問について、今日、確かに官邸でGX2040リーダーズパネルが開かれて、総理を含め4人の閣僚が出たわけですけれども、大変活発な多岐にわたる、良い御意見がそれぞれの第一人者の方から行われたところです。ただ、それは直接、後段の質問のNDCがどうこうという議論というよりは、これからのGXと、DXとGXをどういうふうに有機的に組み合わせるかとか、増える電力需要に対してどうしていくか、あるいは電力需要を増やさないためにどういう技術的な可能性があるかとか、そういう話でございましたので、次期NDCをどうするという話には、直接結びついていないと思います。
 その上で後段の御質問にお答えすれば、この目標年次や目標値を含む次期NDCについては、現時点では予断できませんけれども、IPCCによる科学的知見や対策への実績等を踏まえつつ、環境省が中心となって、関係省庁とも連携しながらしっかり検討してまいりたいというふうに思います。
 
(記者)熊日の髙宗です。
 水俣病の話にまた戻るのですが、先日、再懇談の日程が発表されました。この中で、地元から、いろいろな現地視察の要望が出ていて、八幡プールとか、患者の発生地帯、あと百間排水口、こういったところを見に来てほしいという要望が上がっているのですが、こういったところを御視察するお考えは大臣としてあるのかないのか、重要性を含めて認識を教えてください。
(大臣)そこを含めて最終調整なのですけれども、私としてはとにかく懇談の時間を十分に確保することが大事だと考えております。それを確保した上で、御要望のあるところについてどのような形とするか最終調整するということだと思います。
(記者)分かりました。現地視察も併せて調整中ということで、できるだけ長く時間を取って懇談したいと。その懇談なのですけれども、一連の話があって謝罪に一回、水俣に行かれていますけれども、水俣病犠牲者慰霊式後、事実上初めての懇談ということで今度行われるのですが、水俣病問題が解決していない中で、環境省として、この問題に向き合う姿勢で一番強調したいこと、どういったことをお話しされたいか、大臣のお考えを教えてください。
(大臣)十分な時間を取りたいということとも関連しますけれども、水俣病問題の解決というのは多分、人によって捉え方が違うだろうと思います。訴えられている方がいらっしゃるということも重いことでございますし、それから、今、水俣病で苦しまれている方がいらっしゃるということも重い状況でありますし、それからやっぱり、この水俣病に起因して起きてしまった地域あるいは人々の間の亀裂、これも重要な問題だと思うのですね。そういうことを含めて、どうやったら前進できるかということを、力を合わせて考えていきたいというのが今回の懇談の目的だと思っております。
(記者)念のために確認ですけど、そういった諸課題について、環境省として前進させていくつもりだというお考えを先方に伝えるということで間違いないでしょうか。
(大臣)もちろん伝えます。
 
(記者)新潟日報の貝瀬です。よろしくお願いします。
 木内室長の人事の関係でお伺いしますが、今回マイク切りの問題は不適切な対応であったということですが、これに絡んでの職員の処分というのはしないというお考えということになるのでしょうか。
(大臣)処分という形ではしておりません。
(記者)不適切な事案ということで、大きな問題にもなりましたけれども。
(大臣)注意及び厳重注意は直後にしております。5月7日の直後の時点だと思いますが、私が環境省の職員がマイクを切ったという事実を知った直後にしております。
(記者)それはもう、組織としても、いわゆる処分に該当するのか。
(大臣)それは処分ではないと思います。
(記者)処分ではないということになりますと、処分という形にはしない、そのお考えといいますか、例えばその職員個々の問題ではないという御判断があったということなのか、その辺のお考えをもう少し伺えますか。
(大臣)前段でお話ししたように、この問題は、マイクを切るということ自体は今年初めて起きたわけでありますけれども、3分にするとか、そういう話は随分前からあったわけですね。ですから、そういう意味では組織全体の問題だという捉え方ができるだろうと思います。
(記者)そういった認識も踏まえて、処分については今回はしないということなのですね。
(大臣)今回はいわゆる処分ということではないと私は思います。
(大臣)分かりました。ありがとうございます。
 

会見動画は以下にございます。
https://www.youtube.com/watch?v=Hy_e5pgVcrQ
 

(以上)

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