環境省・新着情報

2024年07月19日

リモートセンシング技術を用いた海洋ごみモニタリング調和ガイドライン第1版の公表について

  1.  環境省では、海岸漂着ごみをはじめとした海洋ごみの調査・モニタリングの網羅性と効率性を更に向上させるため、国内外の専門家の議論を経てリモートセンシング技術を用いた海洋ごみモニタリング調和ガイドラインを公表しました。
  2. 本ガイドラインは、リモートセンシング技術を用いた調査・モニタリングを行う上で、基本的な準備事項並びに目的に応じた機器の選定並びに今後の技術的成熟度及び課題・展望について取りまとめるとともに、調査・モニタリングを実施するための基本的な手順及び留意事項を記載しています(第1版では附属書にてドローンを対象としています。)。
  3. 今後とも、本ガイドラインを通じた更なる調査・モニタリングデータの収集を促進し、効果的なプラスチック汚染対策の推進に貢献してまいります。

■背景・概要

 プラスチックを含む海洋ごみ対策への国際的な関心が高まっており、プラスチック汚染を終わらせるための法的拘束力のある国際文書(条約)の締結に向けた議論が、政府間交渉委員会(INC :Intergovernmental Negotiating Committee)で進められています。
 このような状況の下、プラスチック汚染対策の立案・評価の基礎となる科学的知見を発展させる手段として海洋ごみのモニタリングの必要性が強調されています。環境省では、広域での継続的かつ効率的なモニタリングを可能とする手法として、リモートセンシング技術を用いた海洋ごみモニタリング・分析手法に関する国際的なガイドラインの検討を行っています。
 
1.ガイドライン本編
  〇チャプター I.  導入部
   ・背景
   ・ガイドラインの目的
   ・ガイドラインの範囲
   ・モニタリングの場所、データ取得、画像解析方法
   ・ガイドラインの利用者
  〇チャプター II.  モニタリングの目的と調査方法の選定
   ・モニタリングの目的
   ・モニタリング手法の選定方法
   ・政策課題に対処するためのモニタリング手法の例
  〇チャプター Ⅲ.  モニタリング手法
   ・現在のモニタリング手法の技術的成熟度
   ・現在のモニタリング手法の課題と展望
   ・ガイドラインの改訂  

2.ガイドライン附属書
  各リモートセンシングプラットフォームにおけるモニタリング調査の計画、準備、実施等
  〇セクションⅠ.各リモートセンシング技術におけるモニタリング/調査の計画・準備・実施等
   ・ドローンを用いた海岸漂着ごみ調査手法
  〇セクションⅡ.調査データの解析及び公開
   ・データ解析(画像検出・定量化)
   ・データの単位・公開  

3.別添資料
   ・ドローンを活用した海岸漂着ごみ調査の実証試験結果  

■期待される効果

  • 海洋ごみ調査の省人化による効率化
  • 実施が難しく課題となっていた複雑に入り組んだ海岸等の人が立ち入れない地域での調査や陸域から海域までの経路を一体的に捉えた調査への活用

■掲載先

海洋プラスチックごみに関する各種調査ガイドライン等について
https://www.env.go.jp/water/marine_litter/post_118.html
 

連絡先

環境省水・大気環境局海洋環境課 海洋プラスチック汚染対策室
代表
03-3581-3351
直通
03-6205-4934
室長
中山 直樹
室長補佐
長谷 代子
担当
原田 圭

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