農林水産省・新着情報

坂本農林水産大臣記者会見概要

日時 令和6年7月26日(金曜日)11時2分~11時11分 於: 本省会見室 
主な質疑事項
  • 令和7年度予算概算要求に向けた検討事項について
  • 米の消費動向について
  • 福島県出張における漁業関係団体との意見交換について
  • 山形県、秋田県などを中心とした大雨被害について

質疑応答

記者

  25年度予算概算要求の議論が本格化し、政府は骨太の方針で今後5年間を集中期間と位置付け、体制の確保を明記しています。基本法の改正も受けて、来月末に向けて、どのような分野の予算要求に注力したいのか聞かせてください。

大臣

  概算要求基準の原案が示されたと承知していますが、今後正式に決定されることから、現時点でのコメントは差し替えさせていただきます。(決定されるのは)来週の閣議になります。
  その上で、農水省としては、令和7年度予算概算要求に向けた検討を行っているところであり、食料・農業・農村基本法の改正を踏まえ、食料安全保障の強化、環境と調和のとれた食料システムの確立、農業の持続的な発展や農村の振興などの農業の構造転換の実現に向けた施策を初動の5年間で集中的に実行するために必要な予算をしっかりと要求してまいります。

記者

  米の需給動向について民間在庫は前年に比べ減少して、一部の銘柄では品薄との話も出ています。昨年の高温やインバウンド需要という話もありますが、減少傾向が続いているのか、下げ止まり傾向にあるのか、所見をお願いします。

大臣

  主食用米の需要量が毎年減少している中、農水省が毎月把握し、公表している年間取扱量が5万トン以上の卸売業者の販売量をみると、令和5年度は、対前年比+104パーセントとなっており、前年を上回る販売量になっています。
  一方で、我が国の人口は、平成20年をピークに減少に転じており、今後も人口減による需要量の減少は確実に見込まれるところであり、現下の需要動向のみをもって需要が下げ止まったと判断できるものではなく、少なくとも今後数年の需要動向を見た上で判断すべきものと考えています。
  農水省としては、引き続き、需要動向を注視していくとともに、きめ細やかな情報提供を行いながら、需要に応じた生産を推し進めていく考えです。

記者

  昨日まで福島県に出張されて、スマート農業の現場や漁業関係者との意見交換などをされたと思いますが、それぞれの現場を見た受け止めを聞かせてください。

大臣

  漁業関係団体の皆様との意見交換をしました。その中で、本年になってから後継者が確保できつつあるというご意見が出ました。水揚げ回復のための、がんばる漁業復興支援事業の継続を求める声も多く出ました。そして、水産物の消費拡大への支援の継続に関してお話しがありました。
  農水省としては、水揚げ回復の支援や福島県水産物の消費拡大などの支援を引き続き実施するとともに、水産関係者の皆様の声に耳を傾けることにより、現場第一主義で取り組んでまいります。

記者

  農水省としては、食べるぜニッポンという消費拡大支援キャンペーンをやっていますが、今回の視察を受けて、消費拡大支援には引き続き取り組まれるということでよろしいでしょうか。

大臣

  特に加工業者の方が、安定的供給ができないので契約を打ち切られたという話も出ましたので、供給量が安定していくよう、しっかりと漁獲量の支援をしていくと同時に、消費拡大を進めていかなければいけないと思います。

記者

  山形、秋田の大雨の影響で被害が出て、今後の被害が懸念される状況ですが、農林水産業への影響と対応、現場への注意喚起等があればお願いします。

大臣

  梅雨前線や低気圧の影響で、東北地方の日本海側を中心に大雨となっています。今般の大雨により被害にあわれた全ての方々に心よりお見舞いを申し上げます。
  農林水産関係の被害については、現時点で調査中ですが、山形県及び秋田県から、農作物の冠水・浸水や、林地荒廃などの被害の報告を受けています。
  農水省としては、農林水産省サポート・アドバイスチーム(MAFF- SAT(マフサット))として、職員を被災自治体の山形県、秋田県に派遣し、支援にあたっていますが、引き続き、現地との連携を密にし、被害状況を把握した上で、適切に対応してまいります。
  また、昨晩総理からの指示を受け、私から直ちに、被災者の救命・救助を最優先としつつ、次の四つを指示しました。一つ目が、農林水産関係の被害状況の迅速な把握、二つ目が、人命第一の方針の下、地方自治体と連携し、被災した農林水産関係施設等の災害応急対策と早期の復旧に向けた対策の実施、三つ目が、食料支援の実施を含め、対応可能な体制の整備、四つ目が、国民に対する適時的確な情報提供です。最大限の緊張感を持って対応していきたいと思います。
  農林漁業者の皆様におかれましては、引き続き、安全確保の徹底をお願いします。今日の閣議前に、松村防災担当大臣から山形で農地の被害が出ているという話をお聞きしました。

 

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、大臣会見を終了します。

以上

 

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