農林水産省・新着情報

坂本農林水産大臣記者会見概要

日時 令和6年9月17日(火曜日)10時51分~11時02分 於: 本省会見室
主な質疑事項
  • ブラジル出張での成果について
  • 米の流通状況及び対応策について
  • IATTC(全米熱帯まぐろ類委員会)年次会合の結果を踏まえた今後の対応等について
  • 自民党総裁選について

質疑応答

記者

  G20農業大臣会合でブラジルに出張され、農業の生産向上と持続可能性の両立について参加国に呼びかけたと承知していますが、会談の主な成果について教えてください。
  また、円滑な米の流通について、現下の流通状況について所感をお願いします。

大臣

  今回会合に出席し、G20各国及び招待国の農業大臣と、持続可能な農業・食料システムの将来に向けて議論を交わすことができたことは大変有意義でした。
  私からは、昨年のG7宮崎農業大臣会合での成果も踏まえつつ、農業の生産性向上と持続可能性の両立を実現すべきこと等を主張し、多くの賛同を得られたところです。
  世界の食料安全保障確保のために、持続可能な農業・食料システムの構築が必要不可欠である点について各国間に異論はなく、閣僚宣言にも明記されたところです。この考えを国内で進めるに当たっては、5月に成立した食料・農業・農村基本法の改正法に基づく施策を実施する中で、引き続き取り組んでまいりたいと考えます。
  新米の出荷については、通常9月に1年の4割が出荷される中、6年産米の生育は全国的に順調で、平年より1週間程度収穫が前倒しで行われ、既に出回っているコシヒカリに続いて、主産地の主力銘柄も順次供給され始めています。
  こうした中、9月以降、新米の供給が各地で拡大していくにつれて、地域による濃淡はありつつも、新米がスーパーの棚に並ぶ機会も相当増えてきており、品薄感は解消に向かっていると認識しています。 農水省としましては、スーパー等に米が安定的に届くよう、引き続き、米の流通に対して、米の出荷、在庫等の状況を把握し、関係団体への働きかけやホームページなどを通じて丁寧に情報発信してまいります。
  なお、今回の米の品薄状況の背景や原因に関しては、例年10月下旬に開催する食糧部会において、今回のような年一作の端境期における需給にどのような動きがあったのか、しっかりと分析を行い、次年度以降にきちんとつなげてまいります。

記者

  クロマグロの資源管理について、先日のIATTC(全米熱帯まぐろ類委員会)年次会合で、メキシコ、アメリカの漁獲枠の増枠で合意しました。受け止めと、今後、増枠を目指す日本がWCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)年次会合に向けてどのような議論を行って、どのような姿勢で臨んでいくのか、所見をお願いします。

大臣

  今月2日から6日まで、パナマで開催された、IATTC(全米熱帯まぐろ類委員会)の年次会合では、本年7月に釧路で開催された合同作業部会で合意していた、クロマグロの増枠のうち、IATTCが所管する太平洋の東側の増枠が、正式に採択されました。
  今回の決定は、本年11月末からの、WCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)の年次会合での合意を目指している、太平洋の西側でのクロマグロの増枠に向けて、一歩前進と受け止めていますが、交渉にあたっては予断を許さず、関係国への働きかけなど必要な対応を行ってまいります。

記者

  G20農業大臣会合に合わせて、ブラジルとバイ会談を実施されたと思いますが、日本に対して、牛肉の輸入解禁やメルコスールとの経済関係強化という要望がこれまで出ていましたが、今回のバイ会談でもこのようなことに対して言及がありましたか。あったとすれば今後どのように対応するのかお願いします。アルゼンチンとのバイ会談についても同様にお願いします。

大臣

  今回の対話では穀物の安定供給、農林水産物・食品の輸出促進や農業技術協力について意見交換を行いました。そのなかで、ブラジル側から畜産物の輸入検疫協議についても話があり、本件については、両国担当部局の専門家間での科学的データに基づく技術的な協議を行うことが重要であることを確認しました。
  メルコスールとのEPAについては、特段のやりとりはありませんでした。

記者

  今回の総裁選では誰を推薦し、どのような姿勢で臨まれるのか伺います。

大臣

  自民党の総裁選をめぐる状況については、この会見ではコメントを差し控えたいと思います。事務所に来ていただければお話しします。

記者

  10月下旬に米の不足・品薄感についての検討を行うとのことですが、具体的にはどういうところを検証し、つなげていきたいのでしょうか。

大臣

  今後、端境期の中で、今回のような状況になったことへの分析が主になると思います。そして、それを次年度にしっかりつなげていくことを目指しています。

記者

  これまで卸売業者等に改善についての文書を出していましたが、その対応について、現状の流通状況を見て、どのように改善に寄与したのか、受け止めを伺います。

大臣

  2回にわたって、卸売業者の方々にご協力いただくように申し入れました。それに対しては非常に効果が出ていると思います。9月になり、週ごとに棚に米が並ぶようになり、品薄感が消えつつあると。そのような効果があったと思っています。

記者

  米の品薄感について、解消が進んでいるとおっしゃられましたが、私自身が店頭行っても、米が並んでいるという状況ではありますが、値段はまだ高いなと。今後の値段が落ち着いてくるのはどれぐらい時間がかかりそうなのか、もし考えがあれば教えてください。

大臣

  米の小売価格が、5キロの袋で3,000円を超えている等の一部報道があることは承知しています。これまでも申し上げてきましたが、米の取引価格は、需給バランスなど民間の取引環境の中で決まっていくものであり、農水省としてコメントすることは差し控えますが、今後、新米が順次供給され、円滑な米の流通が進めば、需給バランスの中で、一定の価格水準に落ち着いてくるものと考えています。
  農水省としては、スーパー等に米が安定的に届くよう、米の流通に対して、引き続き、米の出荷、在庫等の状況を把握し、関係団体への働きかけやホームページなどを通じて丁寧な情報発信を行ってまいります。

報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上

 

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