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残留性有機汚染物質検討委員会第20回会合(POPRC20)の結果について
本会合では、クロルピリホス、中鎖塩素化パラフィン(炭素数14~17までのものであって、塩素の含有量が全重量の45%以上のものに限る。)並びに長鎖ペルフルオロカルボン酸(LC-PFCA)とその塩及びLC-PFCA関連物質について、リスク管理に関する評価及びPOPs条約上の位置付け(製造・使用等の「廃絶」)について検討し、条約上の廃絶対象物質(附属書A)への追加を締約国会議に勧告することが決定されました。
また、新たに提案されたポリ臭素化ジベンゾ-p-ジオキシン及びジベンゾフランについて、リスクプロファイル案を作成する段階に進めることが決定されました。
背景
規制対象物質について検討を行う「残留性有機汚染物質検討委員会」(POPRC。加盟国の31人の専門家から構成。)においては、加盟国から提案された物質について、①スクリーニング、②危険性に関する詳細検討(リスクプロファイル)、③リスク管理に関する評価の検討の3段階のプロセスを経て、締約国会議(COP)に勧告します。
COPでの決定の後、各加盟国は、対象物質について製造、使用等を規制することになります。我が国では、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(昭和48年法律第117号)」等によって規制します。
今回の会合での決定内容
POPRC20で決定した内容は、以下のとおりです。
(1)条約対象物質への追加
【主な用途】殺虫剤
リスク管理に関する評価及びPOPs条約上の位置付け(製造・使用等の「廃絶」)について検討し、一部の農作物の害虫駆除や牛のダニ駆除、建築物の基礎に用いる木材の害虫からの保護のためのクロルピリホスの使用を適用除外とした上で、廃絶対象物質(附属書A)に追加することにつき、次回ストックホルム条約第12回締約国会議(COP12。2025年4~5月開催予定。)に勧告することが決定されました。
②中鎖塩素化パラフィン(MCCP)(提案国:英国)
【主な用途】金属加工油剤・難燃性樹脂原料等
リスク管理に関する評価及びPOPs条約上の位置付け(製造・使用等の「廃絶」)について検討し、規制の対象となるMCCPの定義の範囲については炭素数14~17までのものであって塩素の含有量が全重量の45%以上であるものを対象とすると共に、自動車、分析機器や制御機器等の電気電子機器、医療機器に用いる金属加工油剤や修理用部品等のための MCCP の使用(加工プロセスを含む。)を適用除外とした上で、廃絶対象物質(附属書A)に追加することにつき、COP12に勧告することが決定されました。
③長鎖ペルフルオロカルボン酸(LC-PFCA)※とその塩及びLC-PFCA関連物質(提案国:カナダ)
※ 炭素数:9~21
【主な用途】フッ素ポリマー加工助剤、界面活性剤等
リスク管理に関する評価及びPOPs条約上の位置付け(製造・使用等の「廃絶」)について検討し、交換用部品として設計された半導体や自動車の交換用部品のためのLC-PFCAの使用を適用除外とした上で、廃絶対象物質(附属書A)に追加することにつき、COP12に勧告することが決定されました。
(2)条約対象物質としての検討
【主な用途】非意図的生成物
提案国から提出された提案書について、残留性、濃縮性、長距離移動性及び毒性等を審議した結果、ポリ臭素化ジベンゾーp-ジオキシン及びジベンゾフランがスクリーニング基準を満たすとの結論に達し、次回会合(POPRC21、2025年9~10月開催予定)に向けてリスクプロファイル案を作成する段階に進めることが決定されました。
(3)その他の検討
今後の予定
連絡先
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- 03-3581-3351
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- 03-5521-8261
- 企画官
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- 専門官
- 西川 玄希
- 担当
- 酒井 学
- 代表
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- 室長
- 長谷川 敬洋
- 室長補佐
- 塚崎 和佳子
- 担当
- 前田 拓弥
関連情報
関連Webページ
過去の報道発表資料
2023年10月20日
残留性有機汚染物質検討委員会第19 回会合(POPRC19)の結果について
2022年10月07日
残留性有機汚染物質検討委員会第18 回会合(POPRC18)の結果について