環境省・新着情報

2024年10月04日

昼の再エネ余剰電力を活用した便利・快適・お得な暮らしの実現に向けて~「デコ活」にてNature・関西電力との実証事業を開始します!~

環境省はデコ活(脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動)※1の一環で、再生可能エネルギー導入の拡大により生じる昼の余剰電力を有効活用し、脱炭素につながるライフスタイル転換を促進するための実証事業を、Nature株式会社および関西電力株式会社と共同で実施いたします。

※1 「デコ活」とは
「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」の愛称であり、二酸化炭素 (CO₂)を減らす(DE)脱炭素(Decarbonization)と、環境に良いエコ(Eco)を含む”デコ”と活動・生活を組み合わせた新しい言葉です。
https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/

1.背景

 近年、再エネの導入拡大により出力制御エリアは全国に拡大し、電力需要の減少等の影響により、足元の出力制御量は増加傾向にあります。この状況を改善する方策の一つとしては、昼間の電力需要を創出することが効果的です。このため、デコ活では、昼の余剰電力を有効活用する新しい暮らしのあり方の絵姿※2を描いた上で、昼の電力利用への行動変容と、それによる生活者の利益・利便性を訴求していきます。

2.実証事業の概要

 本実証事業においては、昼間の電力需要の創出に向けて、ディマンド・リスポンス(Demand Response:DR)(消費者が賢く電力使用量を制御することで電力需要パターンを変化させること)のうち、「上げDR※3」を促す取組を実施します。具体的には、「機器制御型」のDR(対象機器(エコキュート、蓄電池、EV等)をIoT機器を活用して自動制御するDR)及び「行動変容型」のDR(各消費者が自ら対象機器を手動で制御するDR)を通じて、昼の電力利用へのシフトに向けた効果や消費者の利益について検証します。本事業は、これまでIoT機器を活用して家電、蓄電池やV2H等のエネルギー機器の自動制御機能の充実に取り組んできたNature株式会社、及び、関西電力株式会社と共に取り組みます※4。
※2 昼の余剰電力を有効活用する新しい暮らしのあり方の絵姿

※3 上げDRとは  
 DR発動により電気の需用量を増やすことです。例えば、再エネの過剰出力分を需要機器を稼働して消費したり、蓄電池やEVへ充電することにより吸収したりすることを指します。

※4 実証事業の内容

実証期間 2024年10月21日(月)~ 同年11月30日(土)
実証対象 蓄電池・エコキュート・EVなどを所有する家庭
実証参加世帯 HEMS機器等で需要家機器の自動制御を行うグループ(以下、機器制御グループ)と、需要家自身で手動制御するグループ(以下行動変容グループ)に大別
サンプル数 実施件数は合計1,000件(1,000世帯)を最大とし、機器制御グループおよび行動変容グループはそれぞれ500件を最大とする
制御対象 蓄電池・エコキュート・EVなど
実施内容 実施グループを機器制御グループ(複数機器制御・単独機器制御いずれも含む)と行動変容グループへ区分し、いずれも再エネ出力制御が発生する可能性が高い、ないしは電力市場での電力量価格がほか時間帯と比して低い時間帯において、上げDR実施指令を行う
主な検証内容
  •   電力需要を昼にシフトすることによる消費者便益の検証
  •   消費者視点での、最適な電力利用を目的とした行動変容型ディマンド・レスポンス(DR)や機器制御型DRのあり方の検証

 環境省は本実証結果をもとに国民・消費者に対して昼の電力利用へのシフトの利益やメリットを提示し、脱炭素につながる豊かな暮らしの実現と2050年ネットゼロ及び2030年度削減目標に向けて取り組んで参ります。
 

連絡先

環境省地球環境局デコ活応援隊(脱炭素ライフスタイル推進室)
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8341
隊長
島田 智寛
副長
井原 啓太
隊長補佐
金井 大樹
隊士
松本 太洋

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