経産省・新着情報

2024年10月7日

10月6日(日曜日)、経済産業省及び国際エネルギー機関(IEA)は、「LNG産消会議2024」を広島で開催しました。今回の会議は、官民対話に重点を置き、LNG輸入者国際グループ(GIIGNL)と連携して開催しました。
開催に先駆けて、議論を喚起するディスカッションペーパーを経済産業省とIEAの連名で公表し、これに基づき、政府セッションの他、官民のパネルディスカッションを実施しました。こうした、LNG生産国と消費国の官民対話を通じ、ネットゼロに向けたLNGの役割について議論しました。
会議の成果を資源エネルギー庁とIEAの連名で、共同議長サマリーとして取りまとめました。

今回で第13回目となる「LNG産消会議2024」は、官民対話に重点を置き、GIIGNLとも連携して開催し、対面で268名の参加を得ました。本会議では、事前に公表したディスカッションペーパーに基づき、官民が一体となって、ネットゼロに向けたLNGの役割、ガスセキュリティの強化、LNGバリューチェーンの低炭素化、ファイナンスの役割について議論しました。

本会議の冒頭、村瀬資源エネルギー庁長官から、今年のLNG産消会議のテーマを「Future of LNG, security, affordability, and decarbonization」と設定し、エネルギートランジションに向け、エネルギー安全保障と安定的な価格でのエネルギー確保を同時達成するという課題に取り組まなければならず、天然ガス・LNGが担う役割について再認識が求められる旨を発信しました。

天然ガス・LNGの諸課題に対する具体的な協力策として、2023年に発表したメタン排出削減に向けた官民一体の取組である「Coalition for LNG Emission Abatement toward Net-zero(CLEAN)」イニシアティブの枠組みを拡大したことを発表しました。本枠組みに新たなLNG輸入事業者(22社)を迎え、エネルギー企業(11社)・国際機関等(6機関・組織)からのサポートを得ました。

また、欧州委員会との間で、LNGのバリューチェーンのメタン排出削減のためのLNG輸入国間で連携することに合意し、メタン排出削減のための考え方を共有するとともに、この課題に取り組んでいく旨を公表しました。さらには、GIIGNLとの間で、カーボンニュートラルLNGの認証の推進に向けて協力していくことを公表しました。

加えて、本年6月に日伊首脳間で合意したアクションプランにおいて、「天然ガスの役割を支持しながら、クリーン・エネルギー分野での二国間協力を強化する」ことに合意したことを受け、日本とイタリア政府のエネルギー当局間で、ガスセキュリティの強化を含む包括的な協力を確認するとともに、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)とイタリアのエネルギー企業Eni社との間で、LNGの調達支援、調達多角化に関する協力覚書に合意しました。

官民セッションではパネルディスカッションを実施し、「ガスセキュリティの強化に向けた官民の取組とガスリザーブメカニズムの役割」、「LNGバリューチェーンの脱炭素化に向けた技術進展と(LNGバリューチェーン低炭素化のための)ロードマップ策定の課題」、「安定したLNG市場の成長を確実にするためのファイナンスの役割」について闊達な議論がなされました。

こうした会議での議論の成果を、日本とIEAが共同議長サマリーとしてとりまとめ、LNG産消会議2024のウェブサイトにおいて、世界に向けて公表いたしました。

また、本会議とあわせて、韓国の産業通商資源部と経済産業省は、LNGの安定的な供給に関して連携する方針で一致しました。今後、日韓両国の企業間でLNG調達に関する協力を試行し、この取り組みの成果を踏まえ、両国の協力関係をさらに強化するために、政府間で新たな合意が形成されることを目指していきます。
 

写真1
村瀬資源エネルギー庁長官のオープニングスピーチ

  • 写真2CLEANイニシアティブの事業者の拡大
     
  • 写真3CLEANイニシアティブへのエネルギー
    企業、国際機関等からのサポートの公表
  • 写真4GIIGNLとの共同声明公表
  • 写真5欧州委員会との共同声明公表
  • 写真6イタリア政府とのLNGにおける包括的な
    協力確認及びJOGMECとEniのMOC公表
     
  • 写真7パネルディスカッションの様子

関連資料

関連リンク

担当

資源エネルギー庁 資源・燃料部 資源開発課長 長谷川
担当者:中、神谷、桝田
電話:03-3501-1511(内線 4641)
メール:bzl-kaihatsuka-shigengaiko-kikaku★meti.go.jp 
※[★]を[@]に置き換えてください。

発信元サイトへ